2024.09.07
カテゴリ： 日々の想い
夫の好きな麻婆茄子を作りました。
実はこの料理には
ちょっと苦い思い出があります。
父を思いだすのです。
結婚して2年目のGW。
里帰りをしました。
結婚の前
料理教室には通いましたが
一度も父に料理を作ってあげたことは
ありません。
教室で習った料理を
振る舞えばよかったのに
私は少し生意気な末っ子だったので
「家に帰ってまで作らない」
なんてことを言ってました。
（実は母の料理のほうが
美味しかっただけですが・・・^^;）
それでその里帰りのとき
父に言いました。
私、少し料理が上手になったのよ。
作ってあげようか？」
「お！」
と、いう顔をしながら
父は嬉しそうに頷きました。
夫が美味しいと言ってくれた
麻婆茄子を作ったのです。
ニンニクと豚のミンチを炒めました。
ミンチの油がにじみ出ます。
そのままスープを入れて
味付けをし、タレを作りました。
やっと出来上がったものを
父の前に差し出しました。
「○○の初めての手料理だな」
いま思いだしても
本当に嬉しそうな顔で
食べてくれたのですが
少し食べて
お箸を置きました。
「美味しくない？」
「いや、とても美味しいよ。
こんな美味しいものを
作れるようになったんだな～」
褒めてくれながらも
全部食べてくれない父に
少しがっかりしたことを覚えています。
その1ヶ月後
母からの手紙で
父の病気を知りました。
＊ 父
油っこい肉料理を
食べたくなかっただろうに
ムリをして食べてくれたことに
そのとき初めて気がつきました。
今さらですが
それから麻婆茄子を作るたびに
にじみ出た油をキッチンペーパーで
キレイに拭きあげるようにしています。
ごめんね
お父さん
と、つぶやいています。
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