戦国ジジイ・りりのブログ

戦国ジジイ・りりのブログ

2012年02月23日
XML
カテゴリ: 旅日記(九州)
和布刈神社の社殿は、入ってそのままが正面じゃない。
海に向かって、左を向いている。
前回書き忘れたけど、現在の社殿は明和4(1767)年、
小倉藩主小笠原忠物(忠総か?)の再建によるもの。

拝殿のあれこれを堪能した後、振り返って早鞆の瀬戸を眺める。
このすぐ左脇には鳥居があるんだけど、それは最後にとっておいて。

和布刈神社から早鞆の瀬戸

この海峡には神功皇后の伝説があるという。

神功皇后は第14代仲哀天皇のお后様。

ヤマトタケルから見れば息子の嫁だ~、って、
なんで私が書くと神話の世界が所帯じみてくるんだろ(笑)。


九州の熊襲(くまそ)が謀反を起こした折、
仲哀天皇と神功皇后は九州へ平定のためやってきた。

この頃の早鞆の瀬戸は「穴門(あなと)」と呼ばれ、下関と門司は陸続きだった。
海水もちょっとは流れていたけど、潮の干満でわずかなもの。

それが、神功皇后の舟がここを通る際に山が一夜にして分かれ海峡となったという。
日本のモーゼだ

一説には仲哀天皇が5年余りの歳月をかけて、自軍の舟が通過できるように
海峡の開鑿(かいさく)工事を行ったとも言われている。

そしてお2人は香椎宮へと赴くんだけど、日本書紀によると、


「熊襲より新羅を攻めちゃえ!お宝ざっくざくだしい~♪」

って神託を伝えるんだけど、仲哀天皇は

「冗談でしょ?」

ってシカトして熊襲征伐に取り掛かった。

したところ、仲哀天皇が急死してしまったので、
「だから言ったのにい~!」
って皇后はじめ皆は嘆いたそうな。

その後、神功皇后はお腹に応神天皇を身ごもったまま海を渡り、


一方、仲哀天皇の遺骸は海路で穴門、すなわち早鞆の瀬戸を通って
豊浦宮で「殯(もがり)」されたとある。

長府にある忌宮神社は、熊襲平定の際に仲哀天皇が滞在した
豊浦宮の跡地という伝承を持つし、仲哀天皇・神功皇后・応神天皇を
祀っているので、長府で殯が行われたのかもしれない。

九州に行く時には、神功皇后だけじゃなく仲哀天皇もいたんだから、
日本のモーゼは仲哀天皇だったとして伝説が残ってもよかったんじゃね?
とか思うんだけど、やはり生き残った者が強いってことなのか(笑)。


てな感じで、時間軸をずらして早鞆の瀬戸を見てみると、
急に古代神話の世界に染まってくるから不思議。

関東にはたぶんここまで古い伝承ってのはあまりないと思うけど、
畿内から九州にかけては色々あるもんね~。


話の流れでついでに言いますと、和布刈神社の鳥居の横には
門司関碑があります。

646年、都と大宰府を結ぶ要衝として、赤間ヶ関を渡る人や船を調べるために
設けられた関所が門司関。

大宰府は外国との窓口であり、また西海道(=九州)を治める国府が置かれ、
「遠の朝廷(とおのみかど)」「西の都」と呼ばれるほどだった。

その大宰府と官道は大路として特に重要視されていたので、
九州の玄関口にあたる門司に早くから関所が置かれていたのは
しごく当然のことといえる。

交通の手段が限られていた昔は、
今よりもはるかに海上の交通・輸送が重要だったって言うからね。

門司関は太宰府の直轄下におかれ、平安時代後期には平家が、
北条時頼の時代(1244年)には後に門司氏の祖となる下総親房が下向し治めていた。

関所自体は、鎌倉の頃にはなくなってたというけど、
「門を司る」の地名は残った。
門司の地名の由来については他にも説があるみたいだけど、
九州の門を守ってきた歴史を考えると、こちらの説の方が
ロマンがあるよな~。

大河でもそのうち出てくる、後白河法皇が残した「梁塵秘抄」にも
年老いた関守を詠んだものがある。


   鬢白し 何とて据ゑたる関の関屋の関守なれば 
     年の行くをば留めざるらん


関はなくなっても、大内氏や毛利氏などの歴代の統治者も、
この門司を交通の要衝として支配下に置いた。
和布刈神社との縁も深く、社宝に毛利元就の礼状・藩主小笠原氏の書状などが
あるという。


さて、ひとしきりロマンに浸ったあと、社殿の左側に行こうとした私の目に
こんなものが目に入った。

和布刈神社14

この先はフェンスで行かれないようになってるんだけど、
子供さん以外なら危険じゃないのか?
大人さんは乗り越えてってもいいのか?
とか一人でツッコミ入れながら、笑いをこらえて写真撮影。

あげ足取るような真似するようになったら、人生おしまいだよな・・・
年は取りたくないもんだ

にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ
にほんブログ村

にほんブログ村 旅行ブログ 個人旅行へ
にほんブログ村





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年12月02日 23時07分02秒
[旅日記(九州)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

りりじい

りりじい

カレンダー

コメント新着

王島将春@ Re:浅草&寛永寺法要編(8) 東国の成熟(01/08) はじめまして。福井市在住の王島将春(お…
よー子@ 墓参り2014(2) 慈眼寺~芥川龍之介と小林平八郎の墓(08/02) 前略 初めてお便りします。 質問ですが、…
伊藤友己@ Re:上野第三編(12) 寛永寺105/清水観音堂~越智松平の灯篭(06/20) 越智松平家が気になって詳しく拝見しまし…

サイド自由欄

よみがえる江戸城 [ 平井聖 ] 価格:2916円(税込、送料無料)






PVアクセスランキング にほんブログ村

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: