戦国ジジイ・りりのブログ

戦国ジジイ・りりのブログ

2013年01月31日
XML
カテゴリ: 日光写真館
さて、いよいよ輪王寺(りんのうじ)です。

私が日光に来る目的のほとんどがこの輪王寺な訳なので、
私にとっては大事な場所です。

まずは、大ざっぱな配置図から。


輪王寺境内


実際の建物の大きさとは見合ってませんので、ご了承ください。

それから、ひとくちに輪王寺と言っても、あちこちに飛び地を持ってるので、
これはほんの一部。

山内の西の端にある徳川家光の廟所、大猷院(だいゆういん)も

はては、奥日光の湯元にある温泉寺、これも輪王寺の一寺。

山内だけでも、大猷院の他に「あれ、ここも~」ってくらい
ちょろちょろ輪王寺の管轄のものがあって、かなり入り組んでる。
それもそのはず、かつては全山すべてが「日光山」として
一つのものだった。


開山は奈良時代、勝道(しょうどう)上人による。
東参道から輪王寺の境内域に入る入口に、
大岩の上に雄々しく立つ勝道上人様がおられます。


日光・勝道上人様


日光・勝道上人様2



かなり大胆に独特なお顔で造られていますが、




日光に到着した勝道上人御一行様は、まず大谷川を渡るのに難儀する。
(その伝説については、 「神橋」 をご参照ください)


どうにか大谷川を渡り、天平2年(766)、現在の四本龍寺あたりで
祈祷していた時、にわかに紫色の雲が湧き上がり男体山の方へと


不思議な美しい光景に、

この地は四神守護の霊地じゃああ・・・!!

とピピンと来た上人様が輪王寺を開創したと伝えられる。
四神とは、ゲームなんかでもお馴染みの青龍、朱雀、白虎、玄武。
ただし、この時点では「輪王寺」とは名乗ってなかったらしい。


まあ、この時代のお坊さんてば、行基様なんかもそうだけど、
とにかくエネルギッシュ。

寺の開創後は現在の本宮神社付近に男体山の神を勧請。
天応2年(782)に男体山山頂に登り二荒山神社奥宮を建立。
延暦3年(784)には中禅寺湖畔に男体山の遥拝所として
二荒山神社中宮祠と中禅寺を開く。


昔の日光は、そもそも大谷川を渡るのにも困るような、
山深く険しい地形だったのだろう。

私は山をやってる頃、いつか男体山にも登ろうと憧れていたけど、
富士山だとかの直登タイプが苦手なので、結局果たせないまま
現在に至る。

ので、男体山の登山道の様子はわからないけど、
登山道なんか整備されてないこの時代、あの高くそびえる山に登るってのは
相当大変な事だったろうと思うんだよね。

「道なき道を行く」なんて生易しいもんじゃないから。絶対。

が、信仰心とはすさまじいもので、勝道上人様はそれを成し遂げた。
けど、初チャレンジで運良く成功した訳じゃない。

最初は32歳の時。
「あの山の頂に立たねば、悟りは開けぬ」との決死の覚悟を持ってチャレンジ。
それも、お釈迦様が雪山で苦行をしたというエピソードから、
あえて4月上旬の残雪期を選んで山頂を目指したというんだから、ハンパない。

「我に七難八苦を与えたまへ~!!」

って名言で有名な某人気戦国武将もまっつぁおなレベル(笑)。

しかし、アルピニスト・勝道氏の初チャレンジは嵐にあい撤退・・・


リベンジは46歳の時。
同じく残雪期を選んで臨んだが、またしても悪天候で失敗。


けど、燃えるアルピニストはここで諦めず、翌年にまた同じ時期を選んで再チャレ。
男体山の麓に広がる中禅寺湖畔で7日間お経を読み続けて
霊峰へ分け入った。
山中で2泊野営して、念願の登頂を果たしたという。

・・・たぶん、現代の夏山だったら、登山口から日帰りのコースだと思うけどね。
でも、当時はもちろん整備された登山道なんてないし、
しかも雪がまだ残ってる時期だから。


そして、観音菩薩様の住まいとされる補陀洛山(ふだらくさん)から
二荒山(ふたらさん)と名付けた。
パイオニアにはいつだって命名権があるのだ。

のちに「二荒山」の「二荒」を「にこう」と音読みにして、
それが「日光」へと転じて現在の日光の地名が起こったといわれる。



この流れからもわかるように、日光は山岳信仰から始まった。
男体山の山頂付近の遺跡からは、奈良時代頃のものと比定される
仏具などが出土しているらしい。

現在の男体山は、富士山などのように入山期間が決められていて、
毎年山開きには厳かな儀式の様子などがニュースになる。
これは関東でしか放映されないかもしれないけど。

確かこの時には、修験者がほら貝吹いてたりしたような・・・



少し時代が下った嘉祥元年(848)には慈覚大師円仁様が登場。
三仏堂・常行堂・法華堂などの堂宇の建立や境内の整備を行ったとされる。

その後も時の権力者の崇敬を受け、室町時代には所領18万石、
僧坊は500にも及ぶ大寺院にまで発展したという。
(今がちっちゃい訳じゃありません・・・決して

が、後北条氏の敗北のあおりをくらって
秀吉に一時寺領を没収されるという憂き目にあう。



江戸時代に入り、家康のブレーンといわれる慈眼大師・天海大僧正が
住職に就任し、寺を再興。

元和3年(1617)、徳川家康を祀る日光東照宮が創建される。
承応2年(1653)、徳川家光の霊廟である大猷院が建立される。
明暦元年(1655)、後水尾上皇から「輪王寺」の寺号を賜る。

以降は「日光門主」と呼ばれる輪王寺宮法親王(皇族出の僧侶)が14代住し、
幕末に至る。


以上、概略ですが、まあとにかく歴史のあるお寺です。



さて、勝道上人様にご挨拶をしたらば、駐車場を抜けてここへ寄るのが
最近の恒例。


日光・駐車場トイレ



大変立派な、雪隠です(笑)。

数年前まではもっと地味な、いかにもトイレ~って感じの
建物だったと思うんだけどね。

記憶が定かではないのは、私が山内でまず最初に行くトイレは、
上の境内図で言うと相輪塔の近くにあるトイレを愛用してたからなのです。

そのトイレが最近使えなくなって、ここに立派なものができたので
こっちをまず使うようになった。


ついでだから、中もご紹介しましょう。


日光・駐車場トイレ2



ウッディーでとても綺麗なトイレ。
世界遺産だからね。
トイレもちょっと格を高めないとね。

冬の日光のトイレでいつも感動するのが、ウォーム便座なこと。
ウォーム式じゃない真冬の日光の陶器の便座なんかに座った日にゃあ、
出るものも出ませんしね
年寄りなんか、心臓発作を起こしちゃうかもしれない。

ウォーム便座のぬくもりに、

「あったか~い」 

ってひとときのやすらぎを覚えるのは私だけではあるまい・・・



暖かい便座で膀胱の準備を済ませてトイレを出ると、
目の前にあるのが三仏堂。


日光・三仏堂



見ての通り現在修理中ですが、内部の拝観はできます。
工事終了予定は平成30年・・・なげえ~

しかし、工事の様子も見学できるそうなので、
近いうちにまた行ってみようかな・・・
私、ここタダで入れるんだよね(通常は有料です)

今回は後で行こうと思ってて、気がついた時には寒さで体力が底をついてたので
三仏堂には入らなかったんだよな~。

ここは年末のすす払いなどでよくTVに映りますが、
中におわす大仏様はとにかくデカいです。

そして大仏様の前の通路は狭いので、
思いっきり顔を上げて見上げないといけないという、頸椎にはちょっと過酷な場所(笑)。

普通の人はそう長居しませんが、真ん中におわす阿弥陀様は
私の守り本尊でもあるので、首が限界になるまでホケ~っと眺める。


メインの三仏(千手観音・阿弥陀如来・馬頭観音)の他にも、
沢山の仏像などが色々あって、じっくり見るとそれなりに時間はかかります。

大抵の人は、三仏を見てすら~っと進んじゃうけどね。



堂内は撮影禁止なので、内部の写真はありませんが、
三仏に向かって右隅には天海僧正様の木像がおわします。

三仏堂の内部は全体的に暗いんだけど、天海僧正様のいるあたりは特に暗くて、
まあ足を止める人はほとんどいませんね(笑)。

けど、私はいつも会ってく。
なぜかというと、坐像の前には天海僧正様のありがたいお言葉が
書かれているので、ここを訪れるたびに読み返して心に刻んで帰るのだ。


  気はながく 勤めはかたく 色うすく
        食ほそくして こころ広かれ



シンプルだけど、ハードル高いんだわ~これが。
特に、「色うすく」・・・

「アンタには無理」

と私の相棒はいつもクールに言う。
人を色ボケジジイみたいに・・・失敬な

にほんブログ村 歴史ブログ 地方・郷土史へ
にほんブログ村





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013年02月01日 21時53分00秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

りりじい

りりじい

カレンダー

コメント新着

王島将春@ Re:浅草&寛永寺法要編(8) 東国の成熟(01/08) はじめまして。福井市在住の王島将春(お…
よー子@ 墓参り2014(2) 慈眼寺~芥川龍之介と小林平八郎の墓(08/02) 前略 初めてお便りします。 質問ですが、…
伊藤友己@ Re:上野第三編(12) 寛永寺105/清水観音堂~越智松平の灯篭(06/20) 越智松平家が気になって詳しく拝見しまし…

サイド自由欄

よみがえる江戸城 [ 平井聖 ] 価格:2916円(税込、送料無料)






PVアクセスランキング にほんブログ村

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: