戦国ジジイ・りりのブログ

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2014年02月09日
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カテゴリ: 上野と寛永寺
さて、エリア3の灯籠群に戻ります。


上野・上野東照宮135



 【因幡国主従四位下侍従源朝臣光仲】

おおっ、これ、 「鳥取の光仲」 じゃないか~!!
光仲のがあるなら、きっと池田光政君のもあるハズ・・・
光政のはぜひとも探したい



上野・上野東照宮138



上野・上野東照宮140





 【謹奉献上 銅燈籠
  武州東叡山 東照宮 神前
  慶安五年孟夏十七日  
  防長二州主大江姓松平千代熊丸】

おっと、毛利か!!
「千代熊丸」ならまだ元服前だな。
官途もないし。

毛利輝元の長男・秀就(ひでなり)の子。
父・秀就が慶安4年(1651)の1月に亡くなっているので、
寛永16年(1639)生まれの千代熊丸は灯籠奉納時12歳。
母は結城秀康(家康の次男)の娘なので、家康にはひ孫にあたる。


ウィキペディアには

 【自尊心も人一倍強く、徳川将軍家家門筆頭の越前松平家から正室・千姫(高寿院)を
  迎えている(自身も母方で越前家の血を引き、千姫とは従兄妹にあたる)にも
  かかわらず、元就の孫・毛利輝元の孫であるということから、徳川氏に仕えることを
  恥として、江戸に滞在しながら江戸城に登城しないことさえあったという】



「頭、大丈夫か!?」

ってハリセンでツッコミ入れたくなるようなエピソードだけど、
もしこれが本当の話なら

「やっぱ、テルの孫・・・」

って鼻で笑ってしまうのは私だけじゃないだろう。



お次はこちら~↓。


上野・上野東照宮141



 【奉献銅燈籠両基
  武州東叡山 東照宮 寶前
  慶安四年辛卯四月十七日
  従四位下肥前侍従兼信濃守藤原姓鍋島氏勝茂】

おおっ、こちらは鍋島勝茂か~!!
やっぱ、知ってる人が出てくると楽しいね

龍造寺隆信の重臣・鍋島直茂の子。
直茂の代から佐賀の国政は鍋島氏が握っていたが、
名前だけの国主とその父が相次いで死去すると、勝茂が佐賀藩の初代藩主となった。



上野・上野東照宮73



 【東照宮 廣前
  慶安四年四月十七日
  加賀能登越中三国主菅原姓松平犬千代丸】

うん、こちらも元服前だな。
前田利家のひ孫。
利家の子であり、犬千代丸の祖父である利常は徳川秀忠&江の娘を娶ったので、
秀忠にはひ孫にあたる。

寛永20年(1643)生まれの犬千代丸は、2歳の時に父を失い、
前田家の家督を継いだ。
祖父・前田利常が犬千代丸の後見をし、10歳で元服。
徳川家綱より偏諱を受け綱利と名乗るが、のち綱紀に改名。
保科正之(徳川秀忠の子)の娘を娶る。
ウィキペディアには

 【利常が、徳川将軍家に子はなく、徳川御三家も頼りないとして、将軍家の血統に当たり
  人物・器量も抜群だった正之の娘をあえて選んだという。】

とある。

利常の死後は保科正之の後見を受け藩政の改革に乗り出し、
また本人もマルチな方でなかなかの人物だったらしい。

 【規模の大きい藩である加賀藩が蓄財をしすぎると、幕府転覆を画策しているのでは
  ないかと幕府から警戒されるおそれがあった。そのため、綱紀は、資金に余裕がある時は
  散財をした。】(ウィキペディアより)

その方針は祖父・利常のそれを受け継いだものらしいが、
だからって訳でもないでしょうけど、この灯籠はかなりゴージャス。
ええ、もちろん好みの問題もあるでしょうけど。

ただ、この灯籠奉納時点では犬千代丸は実年齢で7歳だから、
これは利常が監修した灯籠ってことになるよな。
さすが前田家、って言いたくなるようなデコラティブな灯籠です。



上野3・東照宮・会津従四位上左近衛権少将源朝臣正之



 【慶安四年辛卯四月十七日
  會津
  従四位上左近衛権少将源朝臣正之】

こちらが、先に出てきた保科正之さんの灯籠です。

保科正之は徳川秀忠の4男。
秀忠には4人の男子がおり、うち次男と三男を江が生んだ。

浅井江は今でこそ大河ドラマ「江」の影響で
一般の人にもだいぶフツーの人と認識されるようになったんじゃないかと思うけど、
それまでのドラマなどでの江といえばとにかく嫉妬深いイノシシのような女であり、
夫である2代将軍・秀忠は血筋の点で妻に若干劣ること、
妻より6歳年下であること、などを理由に妻の尻に敷かれる恐妻家として
描かれることが多かった。

恐妻家って部分は今でも固定化しちゃってるのかもしれないけどね。
その原因のひとつに、保科正之の存在がある。
正之がひっそりとよそで生まれ、また秀忠の子として堂々と名乗れなかったのは
江の嫉妬深さと秀忠の遠慮によるものだとよく言われるのだ。

が、当たり前のように猫も杓子も「江はヤキモチ焼きで秀忠は恐妻家」と言われると、
逆に「ホントにそうなんだろうか」って疑問が湧いてくる。

だって、そもそも秀忠の4人の男子のうち、江は2人しか産んでない。
残りの2人の子の母親はそれぞれ別人。
これ以外にも、秀忠が実父だろうとされる一般人などがいる。

だからね、江以外の女性との関わりは実はそこそこあり、正之の母に対して

「ただ1度のアバンチュールだったのに、
できちゃったよ~!!
でも江はコワいから、このことは内緒ね」
 (By 秀忠)

ってこっそり他所で産ませちゃったって訳でもないと思うんだよね。

だいたい、正之は4男で、長男は別の女性から生まれている。
この長男は夭折したようだけど、江が秀忠に嫁いだ後に生まれているのだ。

てことは、もし江が身境なく嫉妬深い女であれば、徳川家のお茶の間では
長男が生まれた時点で大変な修羅場が繰り広げられただろうし、
そんな事になれば秀忠だってバカじゃないんだから、

「ハア、地獄を見た・・・
もう浮気はこりごりだ」


って思っただろうし、場合によっては江との夫婦仲にもすきま風が吹いたかもしれない。

ところが実際は、その後も江はガンガン子を産んだし、
別の女性から保科正之まで生まれている。
ちょっとつじつま、合わなくない?


ウィキペディアには

 【近世武家社会においては、正室の体面と大奥の秩序を維持するため、侍妾の選定には
  正室の許可が必要で、下級女中の場合には出自を整える手続も必要であった。
  静(正之の母)の場合にはそうした手続きを取ることを秀忠が怠ったため、
  江戸城外での出産となった。】
  (カッコ内は戦国ジジイが追加)

とある。
『お江と徳川秀忠101の謎』(川口素生)には

 【第二代将軍・秀忠の御台所(正室)・お江が、二度の結婚歴を持つという点は、当時、
  世間の耳目を集めたようです。漏れ伝わった少ない情報には、尾鰭(おひれ)が付くのが
  常でした。やがて、「将軍様は御台所様の尻に敷かれている」とか、「御台所様は
  大変な焼き餅焼きだ」といった噂話が、まことしやかに世間で語られるようになります。

  さらに、お江が気性の激しい長姉・淀殿に似ていた、稀代の悪女であったなどという
  噂も流布するようになり、この説を信じる歴史学者まで登場しました。(中略)

  ただし、お江が恐妻家のようにいわれるのは、夫である秀忠にも責任がありました。
  なぜならば、秀忠はあまりにも謹厳実直で、馬鹿正直といってもよいぐらいの人物でした。
  (中略)現代でも御主人が余りに気弱であったり、あるいは余りにおとなしい方だと、
  奥さんが威張って見えることがあり、「あそこの御夫婦は嬶(かかあ)天下か?」
  などと、失礼な邪推をされることがあります。

  秀忠・お江夫婦の場合も同様で、余りに夫の秀忠が謹厳実直であるため、お江が
  悪女のようにみえたのではないでしょうか。】

ともある。

こちらの方が私にはすんなり受け入れられるんだけど、
皆様はどうお思いでしょう?


ま、それはともかく、【庶子の出産は同様の事情で江戸城内で行なわれないことが通例】
(ウィキペディアより)だったそうで、正之の母も穴山信君(梅雪)の未亡人
(武田信玄の娘)に預けられ、神田白銀で正之が生まれた。
その後は信濃高遠藩主保科正光のもとで養育され、保科家を継いだ。

腹違いの兄であり将軍の家光はのちに弟の存在を知り、
初めは控えめな任務を与えて様子を見ていたが、父親譲りの正之の実直な人柄が認められ、
家光に重用されるようになったといわれる。

家光の死の際は、徳川家の行く末を頼まれたとされ、
これが幕末の松平容保まで続く会津松平氏の忠実な御奉公につながっていく。

ちなみに、正之は生前、松平姓を名乗ってもよかったのに、
養家である保科家への恩義から保科姓を通し、子の代になってから松平の姓と
葵の紋を使うようになったという。

水戸の黄門様、おきゃやまの池田光政君と並び、
江戸初期の三名君といわれる。

まあ、池田光政君が激しい一面も持っていたように、名君とはいっても人間。
朱子学の熱心な信奉者だった正之は、先に出てきた娘婿の前田綱紀が
朱子学以外の本も集めていると知ると、

「他の本、いらなくね?」

なんて口うるさく言う一面もあったらしい。
私はそういう人間くさいエピソードの方が好きだけどね(笑)。


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最終更新日  2014年07月29日 21時00分17秒


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