戦国ジジイ・りりのブログ

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2014年12月24日
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カテゴリ: 日光写真館
三仏堂を出たら、もう13:30だった。
お護摩は12時頃には終わってたハズ。
やべえ、そんなにまったりしなかったハズなのに・・・

今度は三仏堂の向かいにある輪王寺の宝物殿へ。
ここもこれまではあまり、とゆーかほとんど行かなかったけど、
去年あたりからはお気に入り。

宝物館の入口には今後の特別展示についてのポスターがあった。


14輪王寺・宝物館


へえ、イエアスの位牌、初公開だって。

よく東照宮がレンタルしたな~と思ったけど、
位牌だから寺である輪王寺の方で管理してるのかもしれないな。
会期は2015年4月22日~2016年11月30日まで。

たぶん、お焼香の場所から1~2m離れたところに
置かれると思うけどね。
皆様、お見逃しなく。

普段はどこに安置されてるのかはわからないけど、
家光も大好きなじい様のお位牌を自分とこにお迎えすることになって
草葉の陰で狂喜しておるだろうて。

それからこれ↓。


14輪王寺・宝物館2



来年は東照宮の方でもなにかやるかもしれないな。

てか、さっき三仏堂にコレいた気がするんだけど・・・
違う風神・雷神像だったのかな

その隣にこれが↓。


14輪王寺・宝物館3


  事足れば 足るに任せて 事足らず
       足らで 事たる 身こそ安けれ


人間の欲ってのはキリがないから、満ち足りた生活に慣れてしまうと
かえって不満などが出てしまう。
ちょっと足りないくらいが案外満足できるもんじゃよ~。
腹6~7分目くらいを心がけなされ。
フォッフォッフォッ・・・
みたいな?


さて宝物殿。


14輪王寺・逍遥園20


看板は特別何も書いてなかったけど、今年行った時は
第155回企画展「山岳信仰の遺宝展2」をやってました。
山岳信仰って、思いっきしタイムリーじゃん!!

この後はしばらく歩く予定なので、できれば早くそちらに行きたかったけど、
これぞまさしく勝道さんのお導き。
行かねばなるまい・・・
内部は写真撮影禁止なので、写真はありません。

宝物殿の展示室は一室。
企画展といってもテーマに沿った展示物に完全に入れ替えになる訳でもなく、
企画展用にあつらえた図録などもないようだった。

輪王寺には長年お世話になっているので、営業協力はしたいものの、
タダで入れるところはあくまでタダで入る
堂宇で入場料以上の寸志は納めてるしさ~。
てことで、ここもタダ券を使って入る。


ここには去年めっけたお気に入りがあってさ~。
去年はメモ帳にスケッチしましたが、とてもお見せできるものではないので
今年メモってきた解説だけご紹介しましょう。

 【獅子大香炉  慶安4年(1651)青銅製

  初代関宿藩主となった板倉重宗が洛陽(京都)三条釜座の鋳物師名越三知に造らせた
  大型の香炉です。銘文には慶安4年11月20日とあり、徳川家光公の死後7か月の
  忌日に大猷院に納めた旨が記されています。】
  (宝物殿解説より)

板倉重宗は徳川和子の入内の 「上野第二編(61)」 あたりで出てきましたね~。
京都所司代で家康を支えた重鎮・板倉勝重の子です。
そうか、重宗は関宿藩主になったのか・・・

香炉といってもかなり大きなもので、小さめの火鉢ぐらいのサイズ。
この獅子の顔がかわいくて、三次元プリンターで造ったレプリカでいいから、
手元に置きたいと思って去年はかなり長いこと眺めてました。
今年も置いてあってよかった

入口にある香炉の周辺は去年も見たようなものが変わらず並べられていた。
が、その向かいからは早速勝道モードのわたくしを喜ばせるものが出品されていた。

 ・伝勝道上人所用 鉄錫杖(奈良時代:重要文化財)
 ・伝勝道上人所用 刀子(奈良時代)

おお~、勝道さんの所用の伝承を持つグッズなんかあるんだ~!!
錫杖の方の解説だけメモってきました。

 【これは上人が用いたと伝わる錫杖です。装飾が少なく、正倉院宝物の鉄錫杖に似て
  いるので、奈良時代の作と考えられます。】

「2014日光詣で」 で輪王寺境内の入口に雄々しく立つ勝道さんの写真を
再掲してますが、ちょうどあんなカンジの杖。
てか、たぶん輪王寺に伝わるこの鉄錫杖をモデルにあの像に錫杖を持たせたのだろう。

ホントにシンプルな造りで、傍目から見ていてもずっしりとした重量感がある。
鉄だってよ、オイ・・・
これをお供に困難な男体山への登頂を幾度もチャレンジしたのだろうか。
相当重いと思うんだけど

刀子(とうす)の方は、これもシンプルな造りでかなり実用品の雰囲気がある。
束の部分は水牛の角でできているんだそうな。

どちらもさびた色のずっしりとした、それでいていかにもたくましい修験者が
使った感アリアリの、勝道さん所用の伝承のあるアイテム。
これだけで一挙にテンションが上がったことは言うまでもありませぬ。

今回の企画展には重文・重要美術品・栃木県指定文化財の貴重な品が
数点出ていて、どれも良かったですが今回のわたくしの食いつきどころは決まっている。

もうひとつ、勝道さん関連で食いついたのがありました。

 ・沙門勝道歴山水螢玄珠碑

「さんすいをへて げんじゅをみがくひ じょをあわせたり」。
「じょ」は「序を合わせたり」かな?
まず解説文から紹介しましょう。

 【弘仁5年(814)弘法大師空海が撰した文章を、江戸時代の輪王寺門跡公弁法親王が
  揮毫し、銅板に刻みました。勝道上人の事跡と、日光開山についての、最も信頼のおける
  史料です。もとは中宮祠の男体山登拝口に立てられていました。宝永2年(1705)。】


勝道さんと空海たんと宮のコラボだよ~!!


・・・もう、鼻血が出そうになりました(笑)。

見どころが腐るほどある山内では、宝物館の類にまで寄る人は少ないです。
去年はここにはぱらぱら人もいたけど、今年は運よく誰も来なかったので
完全に独り占め

しゃがんでメモを取ったり、碑文を双眼鏡で読んだりと
思う存分堪能いたしました。

公弁法親王は 「上野第二編(23)」 などで顔を出した輪王寺宮で、
5代・綱吉と親密な関係を築いた方。
公弁法親王は能書家でもあってね。
去年は公弁法親王のお手になるお経も展示されてました。

ところで、なにゆえ突然空海たんなのか・・・

勝道さんの没年は、弘仁8年(817)。
男体山登頂成功は天応2年(782)、47歳のとき。
中央政界では氷上川継の乱が起こった年です。( 「叡山攻め(40)」 参照)

この碑文を空海が撰した弘仁5年は勝道さん79歳の時で、
死の3年前。

勝道さんは自分の経歴やら日光に関する文章の起草を
空海たんに依頼したらしい。
なぜ空海を選んだのかはわからないけど、ウィキペディアの空海のページには

 【空海の著作の一つ『文鏡秘府論』は詩作法・作文法の解説書で、その序文によれば、
  当時、多くの若者が詩作・作文の教授を乞うため空海のもとを訪れていたらしい。 また、
  空海の詩文を弟子の真済が集成した『性霊集』の序文によれば、空海は詩、上表文、
  碑銘文、願文などあらゆる種類の文を、草稿なしですぐに書き上げるのが常であった
  という。】

とあるので、能書家・文書家として空海が在世中から高い評価を受けていたことが
うかがわれる。

さすがに現地では碑文までは写せませんでした。
文字が細かいし沢山あるので

が、 「高野山の名宝」展 で空海から最澄への返書について
「密教21フォーラム」様のサイトをご紹介しましたが、
こちらのサイトは実に層が厚くて、この碑文の口語訳も載っていました。

サイトの管理者様にリンクの可否についておうかがいしたところ、
快くリンクの承諾をいただいたので碑文の解説のページのリンクを貼らせていただきます。
(エンサイクロメディア空海『勝道上人「日光登山記」と空海』へのリンクは こちら )

ちなみに、理趣経についても記事を修正してリンクを貼ってありますので、
「高野山の名宝」展の記事で「自分で検索するの、めんどくせえ~」と
思って読まなかった方は上記「高野山の名宝」展のリンクからお入りください(笑)。


まあ、こちらの訳文を読んでみると、一般に知られている勝道さんの
日光における流れがこの碑文に負うところが大きいということがよくわかる。
勝道さんと空海たんは同時代を生きた人であり、「最も信頼のおける史料」とされるのも
うなずける。

勝道さんと空海はおそらく会ったことはないんだろうけど、
口語訳とはいえ、碑文の内容は生き生きと臨場感があり、美文。
これは空海たん自身も山で修行した経験が生かされてはいるんだろうけど、
それにしてもすごい人だね、空海さんという人は。
人気があるのもわかるわ。

公弁法親王も、一文字一文字を噛みしめるように丁寧に揮毫していったのかもしれないな。


去年は天海所用と伝わる行事壇も展示されてました。
企画展の有無に関わらず、展示品には入れ替えがありますが、
輪王寺の所有する主だった名宝は、宝物殿で売っている図録『日光山徳川四〇〇年の文化』
に沢山収録されていますので、輪王寺へお立ち寄りの際は
ぜひこちらもお求めください。


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最終更新日  2014年12月24日 23時51分30秒


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