戦国ジジイ・りりのブログ

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2015年10月24日
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カテゴリ: 江戸めぐり
少し前からわたくし大がかりな作業に取り掛かっておりまして、

そちらを先に終わらせるのもいいかと思ったのですが、
なにせ平日に使える時間なんて微々たるものなので、
10日ぐらい集中してもとても終わりそうにない・・・

ので、そちらの作業は細々と続けることにして、
次の日帰りお出かけ報告を始めます。



<2014年10月18日(土) 晴れ>

今回の目的地は日本橋。

どうもよくわからない・・・
ま、とりあえず現地に行けばなんとかなるだろうとJR神田駅で降りる。

神田で降りたのも初めて。
よくわからなくて周辺で少しまごついたあと、
目的地方面へ向かう中央通りを歩きだして最初の交差点を過ぎたところに
なにやら看板があったので何の気なしに寄ってみると


CIMG2680


今川?
名前が気になったので読んでみると

 【今川橋が神田堀(別名神田八丁堀・龍閑川(りゅうかんがわ)に架設されたのは
  天和年間(1681~83)との記録があります。橋名の由来は、当時の名主今川氏の

  重要な橋でもありました。神田堀は現在の千代田区神田・中央区日本橋地域の境を流れ、
  その役割は非常に大きく当時の運輸手段の主流でもありました。
  昭和25年(1950)龍閑川は埋立てられ、三百年近く馴れ親しんだ今川橋も撤去され、
  現在はその面影もありません。左図の絵図は江戸時代末期頃の界隈風景です。この橋辺には
  陶磁器をあきなう商家が立ち並び、大層賑わったといいます。】


名主の今川氏か・・・
解説にある「左図の絵図」がこちら↓。


東山御物展・今川橋2


これは「江戸名所図会」からのものらしいけど、
かつて江戸市中を流れていた多くの堀は現在ではほとんど埋め立てられているものの、
水の流れはそのまま道路となって水筋を遺しているところも多い。
わたくしが通り過ぎた交差点の名がちょうど「今川橋」だったので、
じゃあ交差点を東西にまたがる通りが神田堀だったのかと思って、
振り返って今川橋交差点方面の写真を撮った↓。


東山御物展・今川橋


が、東京都下水道局のホームページによると、
神田堀は今川橋交差点より少し南、ちょうどこの解説板があったあたりを
流れていたらしい。

めんどくさがりのわたくしは、今川橋交差点まで戻らず
解説板のところから来た道を撮っただけで済ませたけど、
ラッキーにもちょうど上の写真の手前あたりがかつての堀だったということになる。
(今いるのは ここ )

神田堀に沿って少し東に行くと、 小伝馬町の牢屋敷 があります。
上のリンク先の地図の中心点が現在地で、地図を少し左にずらすと
「十思公園」がありますが、そこが牢屋敷跡です。

写真を見ての通り、現在では堀があった形跡すらまったくありませんが、
東京都下水道局のホームページにはもう少し詳しい歴史が書かれており、
神田堀は幕末に埋め立てられたらしい。
それを、明治に入ってもう一度掘り返して水を通したのが「龍閑川」で、
解説にある昭和25年の埋め立てというのは神田堀ではなく、
復活した龍閑川の方なのだろう。


そのまましばらく進行方向へ進むと、室町3丁目交差点に出る↓。


東山御物展・室町3丁目交差点(江戸通り)


写真を左右に横切るのが「江戸通り」で、
まっつぐ奥へ向かっているのが「中央通り」。

「日本橋」といっても実際は「日本橋ナントカ町」というのがいっぱいあって
案外と広いエリアだけど、一般的に「日本橋」と言ってイメージされる
華やかなエリアは写真の奥あたりから始まる。
江戸期にはこのあたりは町方のエリアだった。


さて、今回のわたくしの最初のお目当てはこちら↓。


CIMG3025


この先には三越本店があり、その手前の三井本館の7Fに
美術館があるってことなんだけど、入口がわからなくて少々苦労した。
あとになって、もう少し我慢して三越の近くまで歩いていけば
案内があったことに気がついたんだけど、なにぶん初めてなもので致し方ない。 

三井本館の中に入っても歩き回って、ようやく美術館への専用エレベーターへの
入口を見つけた↓。


東山御物展・三井記念美術館


この記事を書いている現在では三井記念美術館では『蔵王権現と修験の秘法』展を
やっていて、会期の初めには山伏さんのお練りがあり、法会なども行われたと
美術館のホームページに写真が載っているけど、ちょうど上の写真の場所で
行われたようだから、ちょっと驚いた。

階段を上がって専用エレベーターの前まで来ると、クラシックな雰囲気。


東山御物展・三井記念美術館2


確かこの建物自体もなにかの文化財に指定されていると
外に書いてあったような・・・

三井記念美術館はその名の通り三井家のコレクションを収蔵した美術館で、
この翌年(2015年)に発足10年目を迎えるというまだ新しい美術館。
ただ、11ある三井家のすべての宝物を収蔵している訳ではない。
企画展の図録によると、三井家の膨大なすべてのコレクションを把握するのは困難とあるから、
どんだけ・・・


で、ここからは写真はございません。
会期中の展示会ならともかく、もう1年も前の企画展のことを
つらつら書いても仕方ないので簡潔にまとめますが、
この企画展のことを知ったのは結構前だった。

確か、この前の企画展の内覧会の案内が来ていたのでホームページを見た時に
知ったんじゃなかったっけかな。
おお、いいのやるじゃね~か!と何ヶ月も前から楽しみにしていたのだ。

「東山御物」(ひがしやまごもつ)は足利将軍家のお宝コレクションのことで、
室町幕府8代将軍・足利義政が東山殿と呼ばれたあたりから来ている名称なので
義政のコレクションだと誤解されている向きもあるらしい。
現に、ウィキペディアの「東山御物」の項の書き出しは

 【東山御物(ひがしやまぎょもつ/ひがしやまごもつ)とは、室町幕府8代将軍・
  足利義政によって収集された絵画・茶器・花器・文具などの称。】

となっている。

足利義政と言われてもピンとこない方も多いかもしれませんが、
この方の奥さんはあの有名な日野富子であり、
在職中には応仁の乱が勃発し、銀閣寺を建てた方だといえば
少しはわかるでしょうか。
以前に使った系図だとこんな関係↓。

関東公方相関図



室町幕府の地盤を強固なものとしたのが3代の俺様・義満で、
足利家のコレクションは義満の時からすでに始まっていた。
して、義満の子で6代の「 くじ引き将軍 」義教の代で
コレクションはもっとも充実したという。
それを義政が引き継いだ訳だけど、義政の当時から「東山御物」と呼ばれた訳ではない。

企画展の図録によると、コレクションというものは当然入れ替えがあるし、
一口にコレクションと言ってもたとえばAとBとCというものがあったとしても、
必ずしも一時期にABCのすべてが揃っているという訳でもなく、
そこがコレクション研究の難しいところでもあり面白いところでもあるそうなんだけど、
東山御物にも同じことが言え、義満の頃から集めたものを義政の頃まで
がっちりキープしていたのではないらしい。

ひとまずこの企画展では、サブタイトルが「足利将軍家の至宝」とある通り、
足利将軍家に収蔵されていたお宝を集めたものとなっている。

徳川家のお宝なら、関係機関にそこそこまとまって収蔵されてもいるだろうけど、
すべてではないにせよ足利家のお宝が一堂に会する機会なんてそうそうないだろうと思って
今回の企画展を楽しみにしていたのですが、桃山とも江戸ともまた違って
シブさが鈍く光を放つあでやかさ、といった感じのまさに「至宝」の山々でござりました。


東山御物の特徴は、唐物(からもの)が中心であること。
唐物といっても別に唐の時代のものということではなく、大陸からの輸入品を指す。
この当時、大陸では明(みん)の時代。
が、超大国である中国の文化をいちはやく取り入れたいと
リアルタイムでの最新の芸術品を集めたのではなく、
より古い宋や元の時代のものを好んで集めたらしい。
これはちょっと不思議な気もするけど、北宋の徽宗(きそう)の影響が大きいという。

 【徽宗は北宋王朝滅亡の要因を作った「亡国皇帝」であると同時に、中国美術史上
  最大の書画コレクターであり、その巨大な書画文物コレクションは、南宋以後の
  藝術を愛好する皇帝たちにとっても憧憬の的であった。「御物」として文物を収集した
  将軍・同朋らの間で徽宗の存在が意識されてきたことも確かであろう。】
  (『東山御物の美』図録掲載「東山御物の美-中国絵画を中心に」/板倉聖哲より)

徽宗はコレクターというだけでなく、自身も超一流の画家であり、
徽宗の絵も、伝・徽宗といわれる絵も東山御物の中に含まれている。

そして、「名物」と言われる上物であってもそれが数多くあるようなら
御物の中ではあまり高いランク付けがされず、より希少価値の高いものの方が
御物としての価値が高かったらしい。



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最終更新日  2015年10月25日 12時23分56秒


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