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食事を終えて
宿を探すことに
ここで誤算が
年の瀬の押し詰まった週末である
予め調べておいたホテルは
この辺りの人気スポット
何処のホテルも赤い灯りが満室を告げていた
長旅の彼女に対して申し訳ない気持ちが頭を持ち上げる
行く先々のホテルが満室だったにも関わらず
彼女はいやな顔ひとつせず
次は大丈夫だよと千蔵を気遣う
そんな彼女に
せっかくなのだから
場末の連れ込みホテルのような場所ではなくて
綺麗なホテルで肌を重ねたいと考えていた
もう何件のホテルが満室だったのだろうか・・・
食事を終えて
車で走り出してから1時間以上は経過している
ここまで来たならと・・・
少しくらい時間が掛かっても
彼女との会話は尽きることがなかったのを幸いに・・・
つたない記憶をたぐり寄せ
女性が内装をプロデュースしたホテルを目指すことにした
運良くなのでしょうか?
1室のみそのホテルは空いていた・・・
ようやく落ち着ける場所にたどり着いた時は
日付が変わっていた
ホテルの部屋を開けると
さすがに女性が内装をプロデュースした部屋である
女性の感性の溢れる調度品のトータルバランス
男性がプロデュースしたらこうはならないだろうな・・・
そんな細かい気遣いにも感動を覚えながら
自分のコートと彼女のコートをアンティークなハンガーに吊した
コートをハンガーに吊そうと彼女に背を向けていたが・・・
不意に千蔵の腰を彼女の両手が抱きしめた
背中に越しに感じる彼女の温もりに
大きな胸の感触に
そして彼女の香りに
心に優しいさざ波が波紋を広げたが・・・
千蔵のお尻に熱いモノを感じた
もしかして・・・
この今までに感じたことのない感触は・・・
おティンティン・・・
そう・・・
彼女は工事前のニューハーフだった・・・
なんて・・・
そんな落ちではないですよ(笑)