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2009.05.30
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カテゴリ: 読書・レビュー



ザ・ゴール

 企業の究極の目的とは何か

 著者: エリヤフ・M.ゴールドラット /三本木亮
 出版社: ダイヤモンド社
 発行年月: 2001年05月

。
読んでみようかなと思ったけれど、一目見て辞めてました。。。

真っ黄色で分厚い そのルックスは、、、タウンページそのままじゃないですか。(笑 )
副題は、 「企業の究極の目的とは何か」 、、、物理的にだけでなく、中身も超重たそ う。

そうこうしているうちに忘れていたんですが、先日「プロフェッショナルの条件」の レビューを書いた際、海外へ飛び立つ直前のこてつさんからオススメを頂いたの をキッカケに、せっかくだから読んでみようと一念発起。

読んでみた感想、、、メチャメチャ面白かった。
予想に反して、ジュンが大好きな 物語仕立て なんですね。
それであればこの分量でも何とかイケル♪

主人公はアメリカの機械メーカーで、赤字を垂れ流す従業員600名ほどの工場を経営 する工場長。

本部からは赤字に対して 効率化 を図るようプレッシャーが掛かる一方で、毎日まとも に納期通り出荷できたためしの無いオーダーを何とかこなしていたが、、、。

ある日、工場の閉鎖を予告される。
与えられた時間は3ヶ月。
赤字から抜け出すことが出来なければ、600人が職を失うことになる。

実際には、従業員もそれなりに毎日のオーダーをこなすのに努力しているし、 最新の ロボットも導入して効率を上げて、大量生産で部材のコストが下がるように 生産管理 もしている。

黒字化する方策など思い浮かばず、途方に暮れる主人公。

ふと数週間前に、大学の恩師、物理学者との空港でのやり取りを思い出す。
偶然に出会って、世間話をするなかで、彼の工場が非効率であることを見抜いて、救 い出すヒントを与えてくれていた。

著者はイスラエルの物理学者。
内容は主として生産管理、、、だけれども、 経営に根ざした生産管理 と言うべきか。

単位時間当たりの効率を上げることで部品コストを下げることを至上目的としていた 主人公に、 会社の本当の目的・ゴールは何か と問いかける。

会社のゴールは効率を上げて生産コストを下げることではなくて、 「利益を上げるこ と」 。
工場の稼動効率ではなく、利益を上げることを目標に据えた場合に、評価指標は3つ に集約される。

・スループット~販売を通じてお金を作り出す割合
・在庫~販売しようとする物を購入するために投資したすべてのお金
・作業経費~在庫をスループットに変えるために費やすお金


この3つの指標の全てを同時に改善する事が求められる。

1つだけを効率化しようとすると、 「依存的現象」と「統計的変動」 と言う現象によ り、必ずトータルの効率は悪化する。

教授から提示される指標とヒントに悩む主人公。
息子とボーイスカウトで行った山道で、理論を体験する。

 目的=ゴールにたどり着くこと
 工程=ボーイスカウトの列
 成果=道のり


 ・スループット
  最後尾の人間の進む速さ


 ・在庫
  列の長さ


 ・作業経費
  進むことに費やしたエネルギー


統計的変動とは、列を作る子供一人ひとりの歩く速度が常に一定の範囲の中で変 動していること。

依存的関係とは、常に列の最後尾は、子供一人ひとりの速度の最悪値の合計になる。 。。

前の子が遅れた場合に、次の子が前に進むことは出来ないから、遅れが挽回されるこ と無く蓄積される。

結果、列が伸びて、変動が蓄積するとスループットは悪化する。

また、スループット=製品の売れ行きに合わせた生産管理をした場合、生産フロー全 体の依存的関係と、そのそれぞれのフローにおける変動により、最終的に製品が出来 上がるキャパシティは相当に圧迫される。

新しい指標に則って、スループットを制限しているボトルネックを探し出し、スルー プットを上げるための方策を打つ。

成果が出るが、再び発生する問題。

主人公は、一度の対策では1つのボトルネック=制約条件を解決するのみで、別の箇 所が制約条件となり問題を引き起こすことに気付く。
必要なのは、繰り返し制約条件を見出して、解決していくプロセス。

【継続的改善プロセス】
 Step1 : 制約条件を見つける。
 Step2 : 制約条件をどう活用するか決める。
 Step3 : 他のすべてをStep2の決定に従わせる。
 Step4 : 制約条件の能力を高める。
 Step5 : Step4で制約条件が解消したらStep1に戻る。


この 「制約条件の法則 ~ TOC(Theory of Constraint)」。

部分最適になりがちな生産管理の評価手法を「利益」に直結。
利益を最大化するための手法が物語の中で明かされます。

工業簿記とか分からないので深くは理解出来ていませんが、「在庫」や「経費」を従来の会計手法と異なった解釈をしているらしいです。
そのことで本来の企業の目標、ゴールである利益に則った生産管理が可能となるとのこと。
近視眼的な常識に囚われず、本当に為すべき事に基づいてプロセスを設定し、評価して、改善をする。
生産現場だけでなく、日々の他の仕事にも当てはめられそうな気がして、考えさせられました。






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Last updated  2009.05.30 18:54:37
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