いつか南の島へ

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2004.10.31
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カテゴリ: 映画
観るものなくて観ました。
予告観た時から面白そうだとは思っていたのだけれど、思った以上に○。

最後までトム・クルーズ演じるヴィンセントのプロフィールがわからないところがいい。こういう映画って、途中から殺し屋が何で殺し屋になったかとか、過去を引っ張り出してくるパターンが多いけど、結局奴のことは何一つわからないままだった。そこが潔い!タクシードライバーのマックスについても、わかったのはいつかリムジンサービスの商売をするために12年も腰掛けでドライバーをやってることと、病気の母親がいること、律儀な性格だけだ。
とにかく2人が出会って別れるまでの1日を、ヴィンセントの仕事振りよろしく執拗に追っかけている。その中で2人にちょっと絡んでくる人が何人かいて、ちょっとずつドラマがあって、意外なストーリー展開があって…。
いつもなら「キャラ立ってない!」とか「あの役、無意味!」とか怒るもんだけど、今回はまったくOKだった。女検事もLACPの刑事もマフィアのボスもそれぞれがちょっとずついい味を出している。この「ちょっと」というのが微妙で難しいさじ加減なのだ。
L.Aの街の昼と夜と朝焼けもきれいに画面に溶け込んでいる。
小品だけど渋くて飽きさせない映画だった。

一つ、いつものようにトム御用達の翻訳家が字幕を書いてたけど、マックスの台詞に「I'm a collateral!」(たぶん)というのがあって「俺は巻き添えだぜ」(だったと思う)と訳してた。
確かにCollateralには「巻き添え」と言う意味がある。でももともとは「付随的な」とか「副える」要するに「本筋じゃない」という意味だ。マックスのそれまでの生き方や、その後の物語の展開を観ていると「巻き添え」というより「付録」とか「おまけ」とかそんな意味の方がしっくりくるような気がした。

彼にとって今のタクシードライバーという職業は本業じゃなく、今の生活そのものがおまけみたいなものだ。マイアミのビーチの写真を5分おきに眺めて心を癒し、メルセデスのカタログを大事そうになでまわして将来を夢見、きっと明日も変わらない1日を過ごすことが今日の時点でわかっている、そんな毎日なのだ。そんな男がヴィンセントという衝撃的な客を拾ってしまって、天地がひっくり返るような1日を体験する。最初はこの状況からただ逃げたいと思っていた。しかしいつのまにかヴィンセントの考え方や生き方に共鳴している自分がいた。タクシードライバーの自分とメルセデスで商売をする自分、どっちがお前の本当の姿なんだ?今がおまけなら本当の人生を歩め。そのためには一歩を踏み出せ。行動するんだ。そうして彼は行動する男に変わってゆくのだ。
だから「I'm a collateral!」って大事な台詞だと思うんだよね。「巻き添え」だとその場の台詞的には収まりが良くて腑に落ちるけど、あの映画の意味・コンセプトを伝えるには全くダメだと思うね。





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Last updated  2004.11.03 00:31:38
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