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樺沢潤&樺澤潤 @ ああ頑張ります株式会社の樺澤潤です。 13:10 パネルディスカッション   …

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2004.04.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 いやあーーー、わけもわからず夏日が続きますね。

 ぼくは暑いのは、めちゃくちゃ苦手(笑)
 はやくクールダウンしたいのですが、 
イラク人質問題のようにはクールダウンできていません。

 あれほど、盛り上がったイラク人質問題。

 事件の全容もわからないうちに、被害者3名のPTSD
で、不明なまま終わって、自己責任論がいろいろなところで


 「危険地域のイラクに行った」という、責任。
 「すでに成人である(今井君はのけて)から
     自分のミスは償うべきである」という責任。

 この2つを冬山の遭難と、火事場をたとえに、いろいろな
責任論の議論がでている。

 冬山の例
 「危険地域である冬山に入る」
 「被害にあったときのリスクは責任を取る」
 →だから、遭難費用は払わないといけないし、
  死んでもしょうがないという一定の共通


 火事場の例
 「危険である火事場に家族を助けるために入る」
 「被害にあっても、救出費用はとられない。」
 →救出費用はたしかに請求されない。



 「人質は全面的に被害者である」
 「救出費用は払わなくてもいい」
 →国内の人質事件の場合、費用は要らない。
  すでに税金で支払っている。 

 この論点。
 比べてみると、危険地域なのに入っている
事実は同じでも、そのリスクをはじめから
想定しているかどうかで大きく変わってきている。

 遭難は、雪崩にあう、あるいは遭難する可能性が
必ずある。それがリスクとしてみんなに認知されている。
 そして、自分の意志として決断しているのだから
それは、意思決定の結果としてのリスクをとらなければ
ならないので、救出費用が自己払いになる。

 これはみんな納得。

 次に火事場の例。
 人命を救うために危険地域にいくが、
確かに怪我をしたとしても、救助費用を出せとは
いわれない。

 さて、この遭難と火事場の例、そしてイラクの事例。
 ともに共通項がある。
 <遭難と火事とイラク>
  ともに、危険地域に行く。
  自分の意志で、かつ、危険を認知していっている。

 <火事とイラク>
  人助けという「崇高な目的」のために危険地域に入る。

 <遭難>
  崇高な目的とは必ずしもいえない。

 ここから見えてくる。
  崇高な目的であれば、よいということ。
 そして、
  自己利益のために行っている場合は、費用が
いるということである。

 となると、
 最初の3人は、崇高な目的のためにイラクにいったので
費用は要らない。

 ここがどうやら、議論のポイントになっている。

 今回の、救出費用だすかどうかの話題は、

 どうも多数の国民や政府は、
  「自己利益のためにイラク入りしたと考えている」
 そして、
 戦争地域に入ってまでボランティアをするのは、
  「禁止事項」
 なのであって、これは常識をかなり逸脱した行為とみなして
いるからだろう。

 それにくらべ、救出費用を払わないでいいといっている
人々は、
 かれらが「被害者」であり、
 「崇高な目的のために、行かなければならない場所であった」
 と考えているから、衝突が起きている。

 では、結局どうなのか。

 「崇高な目的だけで、どこまでもいけると考える
  発想は恐ろしい」

というのが、ぼくの意見だ。みなさんはいかがか?

 それゆえに、崇高な目的と勘違いして、どんどん
危険地域に入っていく邦人が増えたならば、それは
財政上の大きなマイナスとなる。

 そう、被害者と被害者家族への「罰」「再発防止」を求めて
いる節があるのだ。

 被害者家族は、政府と自衛隊撤廃を運動団体とともに
糾弾し、救助をする母体である政府そのものを敵に回した。

 そして、被害者たちの、被害者らしくない行動や言動に
崇高な目的だけでつっぱしてしまう点について、何らかの
罰を行使しないと、また同じことを繰り返すのではない
かという意識を持っているように思う。それが自業自得
という発想につながる。

 実際に、5人とも、イラクにのこる・再び行くことを
示唆したコメントを残している。

 それゆえに、被害者たちに、救出費用の請求によって、
リスクのハードルを高くしようと考えているのではない
だろうか。

 たぶん、家族が政府に純粋に助けを求めていれば、今回の
救出費用問題はなかったと思う。
 また、被害者がさらにひどいことをされていれば、
自然とそういう話題にもならなかっただろう。

 このあたりに、実はイラク人質問題の根の深さを
物語っている。

 なんかしかの嫌悪感を国民が被害者家族にいだいた要因は
何か。

 ここが最大のポイントになろう。













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Last updated  2004.04.23 00:39:58
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