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新しい「時代」は間近に
1994年に出した社会科通信の一部です。生徒たちは、明治時代に入ると急に学習事項多くなるように感じるものです。近代にはいると、歴史の学習は日本史だけでなく世界史の中の日本史という感じになるのでなおさらです。
佐賀県では「七賢人」といって、江藤新平や、大隈重信、大木喬任などを顕彰しています。彼らは先進的な知識と行動力で近代日本の土台を建設しました。
しかし、長い目で見ると外様藩の「薩長土肥」が幕府を倒したのは、関ヶ原のうらみを晴らしたと見ることもできます。そして、最後まで幕府軍に味方した会津藩は、維新後に現在の青森県の東部の不毛の地に「斗南藩」として班替えさせられました。ひどいしっぺ返しを受けたのです。
「主な登場人物で見る幕末~明治~大正」

(人物の生きた時代をグラフで表して、おもな出来事を整理しました)
敗者側の幕府側の人物は教科書にはごくわずかしか登場しません。倒幕側の「薩長土肥」でも、御用商人と結びついた薩長の藩閥政治を、土佐藩の板垣退助や佐賀藩の大隈重信が批判しました。それが、板垣の自由党、大隈の立憲改進党となって政党政治の芽生えとなります。
このように、大局的に見たら政治というものは常に権力抗争の歴史です。民主主義だってその法制度をどうするかは政党の党利党略に左右されるのです。上のプリントのような基礎知識の上に、いくつかの生々しいエピソードをスパイスとして加味すれば、歴史の授業はもっと面白くなっていくはずです。
時代は昭和から平成、そしてあと一か月と少しで次の年号の時代になろうとしています。江戸から明治・大正につながる一かたまりの歴史を、ダイナミックに把握させようとして作ったのが上で紹介した社会科通信でした。
ここでタイトルに使った「明治は遠くになりにけり」は、中村草田男の「降る雪や明治は遠くなりにけり」からきています。中村草田男は1901年(明治34)年に生まれ、1983(昭和58)年に没した俳人です。
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