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知人から「早くカワラボにたどり着いた話をしてくれ」と言われた。
確かにそうである。
第1話、第2話、第3話と書いてきたが、僕はなぜか既に令和のアイドルソングを聴きながら、モーニング娘。だのタンポポだの身延線だのを語り始めている。
しかし、そもそもなぜ実家暮らし独身41歳男性が、KAWAII LAB.なるものにたどり着いたのか。
今回はその話をしようと思う。
ただし、いきなりカワラボにはたどり着かない。
その前に、サンリオの話をしなければならない。世間がコロナに突入する少し前の話だ。
入口は、サンリオピューロランドのV字回復について書かれた本だった。
僕はテーマパークに詳しいわけではない。
サンリオキャラクターに特別詳しかったわけでもない。キティちゃんくらいは当然知っていたが、それはあくまで「名前は知っている」という程度である。
ちな僕の十八番の物真似に「ハローキティのポップコーンはいかが?」がある。
正直に言えば、サンリオというものを、どこか子ども向け、女性向け、キャラクターグッズの会社、くらいに考えていた。
今考えると浅い。実に浅い。 アサイー食べたい!
ところが、その本を読んで印象が変わった。
サンリオピューロランドのV字回復の話は、単に「かわいいキャラクターでお客さんを呼びました」という話ではなかった。
そこにあったのは、人づくりであり、現場づくりであり、働く人たちの意識をどう変えていくかという話だった。
僕は仕事柄、こういう話に弱い。
会社の空気をどう作るか。
現場の人が前向きに働くには何が必要なのか。
お客さんに向き合う以前に、そこで働く人たちが自分の仕事をどう捉えているのか。
そういうことは、業種が違っても気になる。
食品会社の営業部とテーマパークでは、当然ながら仕事内容はまったく違う。片方は焼きそばを売り、片方は夢を売る。
しかし、現場で働く人がいて、お客さんがいて、空気があり、積み重ねがあるという点では同じである。
そう思いながら読んでいるうちに、僕の中でサンリオに対する見方が少し変わっていった。
サンリオは、ただキャラクターを売っている会社ではないのではないか。
「かわいい」というものを、ものすごく真面目に扱っている会社なのではないか。
この時点で、僕はまだカワラボには一切たどり着いていない。
ただ、「かわいい」という言葉に対する警戒心というか、照れというか、そういうものが少しずつ崩れ始めていた。
それまでの僕にとって「かわいい」は、自分から少し距離のある言葉だった。
もちろん、昔からアイドルのかわいらしい曲は好きだった。タンポポのような、甘くて、少し夢見がちで、いかにもアイドルらしい曲が好きだった。
しかし、それを大人になった今、真正面から「好きです」と言うには、どこか照れがある。
実家暮らし独身41歳男性が「かわいいっていいよね」と言い出したら、なかなか厳しいものがある。
文章にしている今も、若干厳しいぞ。
だが、サンリオの本を読んでいると、かわいいというものは、単なる装飾ではないように思えてくる。
かわいいは、人を集める。
かわいいは、人を前向きにする。かわいいは、働く人の意識すら変える。
かわいいは、世界観になる。
そして、その世界観が本気で作られているからこそ、人はそこに惹きつけられる。
そう考えると、「かわいい」は決して軽い言葉ではない。
むしろ、相当強い。
あと 会社の便所をきれいにしたほうがいいという話
はマジで感銘を受けた。
この サンリオの便所の話 から僕はサンリオという会社そのものにも興味を持ち始めた。
株も買った。
ただし、今回は投資の話ではない。
株価がどうとか、利回りがどうとか、優待がどうとかを書き始めると、ただでさえ脱線癖のある僕の文章が、いよいよ線路を外れて田んぼに突っ込んでしまう。
今回書きたいのは、サンリオという入口から「かわいい」という文化に触れた中年男性が、やがてKAWAII LAB.という名前に引っかかっていくまでの話である。
この時点では、まだ僕はサンリオを少し外側から見ていた。
会社として面白い。
現場づくりとして面白い。
キャラクタービジネスとして面白い。
そんなふうに、どこか頭で理解していた。
しかし、物事には現地に行かないと分からないことがある。
スーパーのチラシを見るだけではわからないということである。
ちなみに2026年7月14日にスーパー田子重北松野店がオープンした。
富士市だがまあ富士宮市みたいなもんだ。
店舗レポートは別の日記で書くので見てくれよな!
話を戻すがアイドルの曲名だけ知っているのと、実際に聴いてしまうのではまったく違う。
そしてサンリオの便所もまた、そうだった。
僕はまだ知らなかった。
このあと、スタッフ用の便所を確認するためにサンリオピューロランドの株主招待デーに突撃し、シナモロールの可愛さと世界観に完全敗北することを。
僕はまだ知らなかった。
「かわいい便所」は、画面で見るより、現地で浴びる方がずっと危険であることを。
こうして僕は、まだKAWAII LAB.にたどり着く前に、サンリオという巨大なかわいい文化圏の入口に立っていたのである。
なお、この時点の僕は、まだ自分が沼の手前にいると思っている。
実際には、足首くらいまでは既に浸かっていたのだが。
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