買書とつんどくの日々

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2012年08月21日
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(中略)
同十三日、大夫判官仲頼、六条河原に出むかッて頸共うけとる。東洞院の大路を北へわたして、獄門の木にかけられるべきよし、蒲冠者範頼・九郎冠者義経奏聞す。法皇、此条いかゞあるべからむとおぼしめしわづらひて、太政大臣、左右の大臣、内大臣、堀河大納言忠親卿の仰あはせらる。五人の公卿申されけるは、「昔より卿相の位にのぼるものの頸、大路をわたさるゝ事、先例なし。就中此輩は、先帝の御時、戚里の臣として、久しく朝家につかうまつる。範頼・義経が申状、あながち御許容あるべからず」と、おのおの一同に申されければ、わたさるまじきにて有りけるを、範頼・義経重ねて奏聞しけるは、「保元の昔を思へば、祖父為義があた、平治のいにしへを案ずれば、父義朝がかたき也。君の御憤をやすめ奉り、父祖の恥をきよめんがために、命を捨て朝敵をほろぼす。今度平氏の頸共、大路をわたされずは、自今以後なんのいさみあッてか凶賊をしりぞけんや」と、両人頻に訴へ申間、法皇力及ばせ給はで、終にわたされけり。見る人いくらといふ数を知らず。帝闕に袖をつらねしいにしへは、おぢおそるゝ輩おほかりき。巷に首をわたさるゝ今は、あはれみかなしまずといふ事なし。
(「平家物語(四)巻第十」P12)


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Last updated  2012年08月21日 08時09分15秒
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