買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2012年12月17日
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アイヴィが茶色い目を大きく見開いた。「まあ、なんてこと!それってうつるの?」
アレクシアは目をぱちくりさせた。
アイヴィは気の毒そうな表情を浮かべている。「ひどく苦しい の?」
アレクシアはまだ目をぱちくりさせている。
アイヴィは片手を喉に当てた。「赤ちゃんがそうなの?母子ともに治るの?大麦湯を持ってこさせましょうか?」
アレクシアはようやく声を取り戻した。「はいえんじゃなくて、はんいかいぞくよ。「ソウルレス」と言えばわかる?またの名を「呪い破り」。あたくしには魂がないの。まったく。その名のとおり、わずかでもチャンスがあれば異界族の力を消すことができるのよ」
アイヴィは見るからにほっとして言った。「あら、そんなこと。ええ、知ってたわ。心配しないで、アレクシア。誰も気にしてないわ」
「ええ、でも・・・・・待って、あなた知ってたの?」
アイヴィはチッチッと舌を鳴らし、おどけて茶色い巻き髪を揺らした。「もちろん知ってたわ――ずっと前から」
「でも、そんなこと、これまで一度も言わなかったじゃないの」アレクシアはめずらしくうろたえた。慣れない感覚だけど、アイヴィはしょっちゅうこんな気分を味わっているに違いない。でも、親友の言葉にアレクシアは自信を持った。これなら大丈夫かもしれない。見た目は軽薄だが、案外アイヴィは口が堅そうだ。しかも思ったより観察力があることはすでに証明されている。
「あのね、アレクシア、わたしはあなたがそのことに負い目を感じていると思っていたの。人に知られたくない生まれつきの欠陥を話題にしたくはなかったのよ。いくらわたしでも、それくらいの気づかいと思いやりはあるわ!」
(ゲイル・キャリガー「アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う」P153)


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Last updated  2012年12月17日 08時06分49秒
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