灯台

灯台

2026年03月20日
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ミラーボールは、球体に針の骨格めいた細かい反射片を。
皮膚のように隙間なく貼り付けていくという、
拍子抜けするほどシンプルな構造だ。
材料としては、発泡スチロールの球体と、
使い古されて音楽の記憶だけが染みついて、
不要になったCDやDVDがあれば十分だ。

逸楽を去りて憂苦に就く、
そういう扱いがどんな心のパーセントを示しているかも、
面白い考察だよ。

まずはCDを一センチ角ほどの鱗のようなタイル状に切り分け、
DVDの場合は二枚貝のように剥がれやすい二層構造のため、
切ると薄い息のように透明板が剥がれることがあるので、
月の裏側のように冷たく光る、
あるいは深海魚の網膜に似て冷たくギラつく、
石切りだ、軽やかで、水面の屈折もない、
、、 、、、、、、、、、、、、、、
あの、銀色の反射層だけを使うとよい。
切る作業は思いのほか意外と力が必要で、
手を傷つけないように外科医ではなく、
庭師のための軍手をして進めよう。

ミラーボールをドラゴンの卵だと呼んだって別に誰も困らない、
だから今日ドラゴンの卵を作り始めたって構わないんだよ。
みんな毎日、人生で忙しいという言葉を口にするだろう、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
でも本当に忙しい人間は絶対に忙しいという言葉を口にしない。

、、、
さてね。
反射片の準備ができたら、
無言の惑星のような発泡スチロール球に、
ボンドやグルーガンを使って、
石畳を敷く職人のように一枚ずつ貼り付けていく。
隙間ができないように、
モザイク職人がビザンツの聖堂の床に向き合うようなタイルを、
敷き詰める感覚で貼る。
反射片の角度をわずかに、ほとんど気まぐれのように、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、
さながら木星の自転軸を模倣するが如く
少しずつ変えながら貼ると、光を当てたときの破片の逃げ方、
散り方、逃散の軌跡がより複雑で美しくなる。

水の中よりもっと明るくって言いたいけど、
多分そのイメージが伝わるのは百年後かも知れない。
、、、、
閑話休題。

大きな球体を選んだ場合は、
砂漠の砂を数えるような延々と続く細片貼り付け作業に、
没入することになるが、その都市の瞑想的な時間と呼ぶであろう、
その単調さもまた制作の一部だ。

さて、球体の上部には吊り下げ用の金具を取り付ける。
ちいさな錨のような丸環ネジをねじ込み、
グルーガンで補強しておくと重力との不意の和解に抜け落ちる心配がない。
最後に透明な魚の腸のようなひもやテグスを結びつければ、
吊り下げられる状態になる。

完成したミラーボールに超新星爆発たるライトを当てると、
壁や天井に傷ついた星図のような細かな光の粒が散り、
空間が極北のオーロラのごとく一瞬で変わる。
空間が皮膚の裏側から照らされるさまを、
見逃すな。

小型のものなら、プラスチック製の卵のような、
ガチャガチャのカプセルを使って、
蛍を閉じ込めるように内部にライトを仕込むなど、
さらに遊びを加えることもできる。

反射片の密度が高いほど光の粒はより細かく、より無数に、
まるで皮膚から滲み出るように細かくなり、
複数のサイズを組み合わせて吊るせば、
家庭でも誰も踊っていない深夜のクラブのような、
雰囲気を作り出せる。

おど
舞踊った、それがアニメのエンディングダンスでも、
キレキレのバキバキでなくても、
ミラーボールは二十世紀を軽蔑するように輝いている。









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最終更新日  2026年03月20日 00時13分19秒


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