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Naoki@ 官僚的ですね☆ やはりセンセは先生してるのもったいない…
2005年10月19日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 学生たちに「鬱」に関する授業をしたのだが、昔好きだった女の子に振られた時に、どっぷり暗い気もちになった話しをした。
 小学校の頃、東京は世田谷区にある松原小学校に通っていた。5年生になったとき、どこからか転校してきた女の子。かわいかった。群を抜いて美しかった。わたしは、人目でハートを射抜かれた。その子の名前は山崎久美子ちゃん。今となっては、どれほどかわいかったのか、そのかわいさを測ることはできないが、それはそれは抜群にかわいかったのだ。その当時は、気が狂いそうになるぐらい好きになるぐらい、かわいかった。
 わたしも山崎久美子ちゃんも、ほどなく地域の梅が丘中学校に上がったのだが、私の山崎久美子ちゃんに対する思いは募るばかり。中学1年だったか、2年だったか忘れてしまったが、ついに久美子ちゃんに告る決心をしたのだ。というのも、どうも山崎久美子ちゃんも私のことが好きに違いない、といったおろかな確信が、どこからともなく沸いてきて、そういえば朝礼の時だって俺のほう見てるじゃないか、といった妄想?まで沸いてきていたのだから、今となってはまさに恋は盲目。
 結果は、玉砕。というか、本人は勝つ見込みがないなどとはこれっぽっ地も思っていなかったのだから、愕然というか、え?なんで?といった感じでもあったし、今思えば、何でそこまで自信があったの?と不思議なくらいでもある。あの日は随分と落ち込んだきがする。家に帰ってから、中島みゆきをずーっと聞いていた。親父が私の部屋をのぞいて、「振られたんだって?」とニヤニヤしながら聞いていた。私は何も答えずに、中島みゆきに聞き入っていた。
 あれから30年近い月日が流れた。山崎久美子ちゃんも、生きていれば42歳。きっと、どこかで結婚して子どもがいてといった生活を送っているに違いない。かつて、一緒に交換日記をしたいとあこがれていた山崎久美子ちゃんに、ひとめ会ってみたいという思いがないわけではない。だが、別の意味でまたどっぷりと落ち込んでしまうかもしれない。こんな形で例話に引っ張り出されていることを知ったら、またしても袖にされてしまうかもしれない。
 人と人とがつむぎだす織物は、その糸と糸との絡み合いによって、織り成される図柄が変わる。だが、糸と糸は、必ずしも最後まで絡み合っているわけではない。一度も絡み合わずに終わるものもあれば、絡み合っても、そのまま二度と絡み合わなくなるものもあるだろう。きっと、私という糸が絡み合う糸の多くは、織物のどこかで、私以外の多くの糸とも絡み合って、その場所の織物を描き出しているのだろう。そんな織物の図柄を、いつか離れた視点からじっくりと眺めてみたいものだと思う。そうすれば、かつて山崎久美子ちゃんに振られてしまった私の経験も、大きな織物の図柄の中で、きっとひとつの輝かしい織り目として、欠かせないものとなっているに違いない。





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最終更新日  2005年10月19日 17時53分25秒
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