青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2018年11月05日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆LARRIVEE ネックから異音&ハードケース補修のご依頼です。

◆11月3日セグスさんの完全アコースチックなライブでご一緒させて頂いた時の話の中で
 夏場は問題ないのですが、冬になると【湿度低下で材が収縮】ネックから異音がしてライブでは
 使えなくなってしまい、思い入れの強いギターなので通年安心して使いたいとの事で、
 リペアのご依頼を頂きました。
  ギターのオーナー様は、T.M様です。
 T.M様は通常はご自身でギターの調整をされておられます。

●弾き込まれた素晴らしいギターで有る事は一目で判ります。
 通年に渡って安心して使える様にリペアさせて頂きます。








◆ギターのコンディションを確認しておきます
●トップに5カ所表層割れが有ります。貫通クラックでは有りませんので、クラックにニカワを
 流し込んで、貫通しない様に補強が必要です。

◆トラストロッドナットを舐めてしまっていて、ロッド調整が出来ないとの事でしたが、確認した
 ところ、回された形跡は殆ど確認出来ませんでした。

●何度見ても無傷に近い状態です。ギターに付属されていた6角は4mm以下のサイズで、
 この トラストロッドナットはインチ・サイズ ・のため空回りしたのだと思います。
 結果的に順ゾリを端正出来ますので良かったと思います。


◆メインの異音の原因を特定して行きます。

●現状を確認します


 ②レギュラーチューニングで、ネックをノックテストしますとロッド?ネックとサウンドホール
  からロッドが揺れている様な異音が簡単に確認出来る

 ③弦を緩めてノックテストをすると異音が全く出ない



◆この現象から判断しますと、フレットボードを剥がしてトラストロッドの仕込み直しは
 必要無い可能性が出て来ました。
 つまり、ロッドにテンションが掛かって無かった為、レギュラーチューニングをすると
 ネックは必ず順ゾリ方向に【測定最大 値で2mm弱】 動きましたので、テンションの掛かって
 いないロッドと順ゾリしたフレットボードとの間が僅かに隙間が生じて異音が出るとする判断が
 正しいと思います。


●弦を緩めた状態ですと異音がしませんが、レギュラーチューニングですと
 どこをノックしても異音が帰って来ます。異音の震源は3~5フレットで、フレットボードに
 5mm径の穴を開けてエポキシでロッドを固定すると言う選択肢も有ります、


◆ネックヒールに剥が有りましたが、この箇所は異音とは無関係でした。ニカワで貼り直します


◆ミラーと魔改造スクレーパーを使ってブレーシングの剥がれ箇所を確認しましたが
 剥がれ箇所は有りませんでした


●ピック跡でトップのスプルースがむき出しになってますと、湿度の影響の直撃を受けますので
 蜜蝋入りのワックスで保護しておきます。




●表層クラックには人類が発明した楽器用としては最高の接着剤【ニカワ】を流し込んで補強します


◆パッチが必要なケース
 トップ・サイド・バック材が完全に割れた時に、これ以上割れが進行しない様に張り付けます。

●この画像は、日本を代表するギタリストのリペアを数多く手掛けている工房の仕事です。
 バック材が完全に割れているために、パッチを貼って周囲をニカワで固めて有ります。
 最近はk2ギターファクトリーでリペアをお引き受けさせて頂いるギターの画像です。


◆ニカワが硬化するまで時間が必要ですから、この間にハードケースをリペアしておきます
 ●側がプラスチック系のハードケースに良く有るフタ全開状態です。

●ハードケースの開き状態です

●この補修にはエポキシを含むK2が知っている全ての接着剤では歯が立ちません。
 グルーガンを使いますと簡単に勝負が付きます。

●画像はグルーガンが取れて外れてしまってます

◆丁度良い角度になる様にビニール紐を使って固定してグルーガンで固定すれば完了です。



◆ギターに戻ります

◆ネックのサイドバインディングに剥がれ箇所が有りました

●この箇所も異音とは無関係です


●ここはタイトボンドで貼り付けて於きます

◆ブリッジの右下側が僅かな浮きが有りました

●この程度でしたら、剥がして貼り直すまでも有りません

●画像右下の角からこの辺りだけです


●隙間ににニカワを流し込んでクランプで固定すればOKです
 この箇所も異音とは無関係でした
●☝画像のクラックの仕上げもこの時に済ませました


 2か所有りましたが、ノックテストでは異音の発生は認められませんでしたが、3Gのローフレット
 と倍音で共鳴振動を起こす可能背は否定出来ませんので、隙間にニカワを流し込んで固定します。
 ライニングはバック&トップ材を張り付ける前に接着しますので、クランプ固定が不可能ですが
 ライニングの剥離の隙間は僅かなので、ニカワで固定する方法で充分に機能します。


◆サドルの状態
 素材はタスク【人工象牙】の様です。

●最初から弦溝が有った様に錯覚しますが、ナットでは有りませんのでサドルに溝が有るギターは
 ピックギターの様にテンションが掛け難いギターを除いて見た事が有りません。
 サドルに溝が有りますと、音詰まりや倍音を押え込んでしまう働きが有りますので、弦接点を
 整形しておきますが、溝が結構深いため弦高が下がり過ぎる可能性が有ります。
 その場合は、K2ギターファクトリー純正の水牛ボーンのオイル漬けで作り直します。

◆リペアが完了したと同時に工房にお越し頂いて、入念に試奏して頂いて全てに異常が無い
 事を確認して頂きました、中度の順ゾリが端正されましたので、開口一番 弾き易い!
 異音も全く収まってと驚かれておりました。
  k2ギターファクトリーとしても嬉しい限りです。

◆完成画像は試奏に夢中で撮り忘れました、何時もの事です。

🌸凄いギター完全復活です🌸






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最終更新日  2018年11月13日 23時57分40秒
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