青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2023年08月18日
XML
カテゴリ: ギターリぺアー
◆Morris F-10 
 ギターオーナー様は、Koi様です
ブログをご覧頂いた事がご縁でリペアのご依頼を頂きました

◆画像から確認して行きます

●ボディに打痕は有りますが、1968年製と言う事を考えますと良い状態です


●Morrisの文字が薄くなってますので、ワックス掛けする時は手掛けで優しく掛けませんと
 消えてしまいます


●シリアルナンバーの読み方が判りません





●チューニングは問題無く出来ますが、年数を考えますと交換時期が近いかも知れません


●バックのクリアの浮きは【経年変化の味】と考えれば気にする事は無いと思います

◆リペア前のコンディションを確認します

●現在張られている弦は、約0.28mmですから011~のカスタムライトです


●6E/12Fは、3.6mm有ります


●1E/12Fは、3.5mm有ります


●1フレットのクリアランスは僅かに高いのですが、ネック巾に対してナット巾が1mm短い物が
 付いてます


●12フレットの弦高も高いのですが、強度の順ゾリが有り、更に弾き難くさを倍増させてます

●最も高いポジションで0.65mmのシクネスゲージが通ってしまいます
 この状態ですと、仮に6E/12Fを2.25mmにセットしても弦高が高く感じられます

 お見積もりに入ってませんが【ネックアイロン】を掛ける必要が有ります


●弦高を下げるためブリッジトップの削りは避けられ無いです


●Xブレーシング右下部の欠損は事前確認の通りです


●Xブレーシングの上部のクラック【割れ】が有りました。
 これは予定外でした






●ご依頼もメモに有りました原因は、15フレットの1E&6E部分が浮いてました。
 両側が素直に打込みに応じてくれれば良いのですが、E側1を打つと6E側が浮き上がる様でしたら
 6E側を擦り合わせて解消します


◆リペア開始して行きます

●クラックの入ったXブレーシングを接着固定します


●欠損しているブレーシングを削り出します


●高さの残っていない部分は削り取っておきます


●削り出したブレーシングを貼り付けます


●クランプで固定して接着を待ちます


●クラックの入ったXブレーシングの仕上がりです


●欠損していたブレーシングの仕上がりです


●ペグのギアを交換する際に、4Dのペグがガタついてましたので、埋木をしてビスを付け直します


●接着されていないナットを外して、接着面をサンディングして直角を出しておきます


●ネック・スペーシング・ルーラーで、ネック巾に合わせてE to Eの位置を測定します
 マスキングテープの際がネック巾で、隣の低い溝が6E弦で、同様に低い溝が各弦が来る位置になります
 【説明が判り難かったかも知れません?】

●新しいナットのE to Eは、約36.5mmになります


●トラストロッドの調整口が有りませんので、ネックアイロンを使う必要が有ります
  最も高いポジションで0.65mmのシクネスゲージが通ってしまいますので、ネックアイロンを
 掛けて超強度の順ゾリを矯正して行きます


●アイロンの温度が下がった後に強制治具をセットして更に矯正して行きます



●15フレットの1E&6E側が画像の通り浮いてますので、ネック修正後に打ち込んで行きます


●1回のアイロンでは戻りが甘いので2回目のアイロンを掛けます
 1回で修正仕切れない場合は、数回アイロンを掛ける事も有りますが、アイロンを掛けた回数で
 料金が発生する事は無く、1台のリペアに対しての課金になります

◆仮のセティングをして行きます

●ナットを削り出します


●予定の弦高にセットするためにブリッジを修正して行きます
 サドル溝が3.8mmと浅いので掘り下げる必要が有ります


●ブリッジトップを削ってもサドル溝が十分に確保出来る深さまで削って行きます


●既存のサドルを捨てサドルとしてセッティングして行きます
 2弦のストリングガイドの切込みが深く、しかもノコギリで付けた事は明らかで、弦を外す時に
 食い込んで外すのに難儀しましたので、この際ですから埋木をして修正して行きます


●モーリスと相性の良いエボニーのサドルを、サドル溝にピッタリ合うように削り出しておきます


●ナットはまだ粗削りの段階ですから、1フレットにスペーサーをセットして
 弦高をチェックして行きます


●1E/12Fで2.75mmまで下がりました


●1E/12Fは2.50mm有ります


●削り出したエボニーサドルは高さに余裕を持たせて整形しておきます


●僅かにバズるポイントをマーキングしておきます


●2回掛けたネックアイロンで、0.65mm有った順ゾリがストレートに近く改善されたのですが
 リペア前の0.65mmよりも改善されたとは言え、順ゾリが0.23mmまで戻ってます


●トラストロッド調整口が有れば簡単に解決するのですが、この先は力技で順ゾリをねじ伏せて
 行きます。ネックとの根競べですが決して無理やりと言う事では有りませんので
 ご安心下さい


●スペーサーをセットする位置と、クランプの位置を変えながら根気よくネックを矯正して行きます
 ネックの戻り次第ですが、リペア完了まで猶予を頂きたいと思います


●アイロンを掛けた事で、順ゾリだったネックがストレートに戻りつつ有る事で、フレットに
 段差が出ているポジションを擦り合わせしておきます


●良い感じになって来ました


●更にもう一度アイロンを掛けます。 
 力技でねじ伏せて、アイロンを掛けた後は矯正治具に交換して戻ろうとするネック材を
 この状態で安定する様にして行きます

◆治具で固定しても出来る事をして行きます

●2Bのストリングガイドが深すぎて、弦を外す時に奥に挟まって難儀しますので
 ノコギリで切り込んだと思われる切込みを補修します
 この細いノコ溝は専用のノコギリで付けた物では無いと思われます、市販されている普通のノコで
 切込みを入れる事は避けた方が良いと思います


●2Bのストリングガイドの修正は、切込みの巾を揃えてエボニー材を隙間に打込む様に
 差し込んで周囲にパテを盛って溝が無かった事にしておきます


●サンディングしてホールの周囲を揃えてから、新規にストリングガイドを付けます
 先端の▲の部分が埋木の跡です


●ネックアイロンと矯正治具を使っても順ゾリは0.23mmに戻ってしまいます
 形状記憶ネック? 長期に渡って変形した木材の戻りの限界かも知れません。
 0.23mmの順ゾリが残る事を前提に、可能な限り弾き易くするセッティングに考え方を変更
 した方が良いかも知れません。
 トラストロッドで調整出来れば、何の問題も無いのですが無い物は無いので、現状で解決する
 事に切り替えます


◆矯正治具をセットした状態でいましたが、数日ぶりに治具を外して弦高をチェックしますと
 セッティングが可能な状態まで持って来られたのでセッティングして行きます

●1フレットにスペーサーをセットします


●6E/12Fは、2.25mmまで下がってます


●1E/12Fも1.75mmまで下がりました


●工房標準セッティングまで持って行ける事が、確認出来ましたのでナットを仕上げます

 形状記憶ネック?の記憶がこの状態になっていれば良いのですが、まだまだ油断は出来ません
 長期に渡って変形した木材は非常に頑固ですから、最低1週間はセッティングの戻りが無いか
 経過観察が必要です


◆12時6分にチューニングをします


●6E/12Fは2.35mmです

●1E/12Fは1.90mmです

◆2時間30分経過して確認しますと


●6E12Fは2.35mmで変化は無い様です


●1E/12Fは2.00mmで0.10mm上がってます

◆更にパワーでねじ伏せるため治具を継続してセットします

●戻ろうとするネック材をねじ伏せます


◆週一ペースで治具を外して弦高を確認してました

●6E/12Fは、2.40mmでようやく安定してくれました


●1E/12Fも1.85mmで安定して来ました



●ヘッドストックの仕上がりです
 お使いになる弦は【010~】のEXライトゲージ限定でお願い致します


●フレットボードの仕上がりです


●ブリッジ周りの仕上がりです


●大変お待たせ致しました、何とかお渡し出来るまでにこぎつけました







  千葉県八街市 八街 に-67-3 
   代表 加藤 和久
   ☏ O8O-5376-O998 
   ⁂お車6台分の駐車場をご用意しております





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023年11月11日 01時32分40秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: