10月9日＆10日「リコ、伊豆へ行くの巻」（続編） | リコのスロット日記＋α

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2004年10月09日

台風が接近している中、リコとＳちゃんは伊豆半島へと温泉旅行に出かけた。
大雨のため、予定していたサイクルスポーツセンターを諦め、
ようやく正午過ぎ旅館の近くまでやって来た２人。
「チェックインの時間までどうする？」
とりあえず来てみたものの、
その地帯は海と山だらけで、特にまわりに観光地もなく
雨がすごくて、どこも行けないんじゃないか…というコトに初めて気づく。
夕方には台風が最も接近するらしいし、あまり離れたら帰られなくなるかもしれない。
「こうなったら、もう行くとこひとつくらいしかナイよな」
そう言ったＳちゃんが、おもむろにカーナビをいじり始めた。
ダメ！Ｓちゃん、それだけは…！！

プレイスポットのカテゴリの中の公営ギャンブル場が選択された。
その中の「パチンコ・スロット店」を無言で選ぶＳちゃん。
あぁッ！
伊豆旅行に来てまで、そんな所行ったら…みんなにバカ呼ばわりされちゃうよぉ！
しかもこんなところじゃ、パチンコ店だってそうそうナイんじゃ…
「おッ、結構あるぞ！リコ！」
「ホントだ！」
…って、乗せられちゃダメー！
とは言うものの、よくよく考えてみても確かにこんな所でこんな雨の中、
どこも行くとこがナイのは確か。
やむを得ない状況か…とか言いながら、思いっきりナビの画面に食いついているリコ。（笑）
稲取の海岸沿いに何件か「パチンコ店」があるのを見つけ、とりあえず向かってみるコトにした。
と、とりあえずネ。
しかし…
ナビ通りにやって来たその場所は、昔ながらの土地というカンジで、
火曜サスペンス劇場とかに出てきそうな海岸沿いの風情ある場所。
こんなとこにホントにパチ屋なんてあるの～？
「目的地に近づいたので案内を終了します」
えぇッ、目的地に近づいたぁ！？
どこにも見当たらないんですケド！？
困惑してキョロキョロする２人。
…と、リコの目の前にある看板が目に入った。
「パチンコ　射的」
パチンコ…しゃ、射的ィ！？
その看板がついている建物は、言うなればリコの地元にあるような駄菓子屋さんサイズ。
今にもこの風に吹き飛ばされそうな、掘っ立て小屋のような木造平屋のその建物…
まさかこれがナビのおばさんが紹介してるパチンコ店！？（おばさんかよ）
昔ダウンタウンのごっつえぇ感じで出てきた観光地にある射的場みたいなコント覚えてるかな～？
まさしくあんなカンジの！
まさかと思い、ナビにあったその周辺のパチンコ店にも行ってみると…
どれもこれも全く同じようなカンジだった。(^^;
しかも台風が来るせいか、シャッター閉まっててどこもやってナイし。
「いや～笑ったな。でもどんなラインナップが見たかったよな～」
確かに。
どうするよ、外見はあんなだけど中入ったら北斗の拳80台！！とかだったら。
（ありえん）（スペース的に果てしなく無理）
気を取り直して、リコたちは旅館の近くに来る前に通りかかった割と普通のパチ屋まで戻るコトに。
雨はさっきよりも強さを増し、そのお店に着いた頃にはどしゃぶりに。
ところが…そのお店が激混み！！
駐車場がイッパイ、しかもみんな地方ナンバー。
みんなリコたちと同じく台風の中旅行に来た部類かしら？
入り口から離れたところにやむなく車を止め、Ｓちゃんとダッシュでお店に向かって走った。
「ギャァァア！」
何これ、なんだこれ！？バケツをひっくり返したような雨。
オイオイ、今こんなんでここで仮に打って時間つぶしたりとかしてたら…
旅館にすらたどり着けなくなるんじゃないか！？
そんな心配をしつつも、ドキドキ店内へと進み、
一見普通のパチンコ店、果たしてラインナップは…！？
北斗の拳、吉宗、銭形、猪木…以上。
「…」
ドいらん！！（方言なのかな？「全く必要ない」の意）
こんなとこまで来て、誰が「ホワッタァー」なんてやらんといかんよ？
冗談じゃない。
台風でいつ強制的に帰されるかわかんないのに、吉宗でチマチマ「次は565Ｇ…」なんてやってられんよ。
銭形のとっつぁんと「待てー」なんてやってる場合じゃないよ、
こんなＡＬＬ１のような猪木で闘魂引こうと思ったら、その間に台風過ぎちゃうし。
というよりも何より、全く出てないのに満員御礼。（驚）
Ｓちゃんと「さすが観光地」と感心しながら、すぐに雨に打たれながら車へと戻った。

その後他のパチンコ屋さんを探しに行ったものの、
さらに雨はひどくなり、前を見るのも困難になってきた。
しかも…まだ何も遊んでナイというのに、なぜかぐったりとしているリコとＳちゃん。（笑）
窓の外に見える海が、今まで見たコトもないくらい荒れている。
これはタダゴトじゃないかもしれんぞ！！
「もう旅館行くか？まだ２時だけど…」
「そうするか！リコ、旅館に電話してみる！」
早速電話で、チェックインまで時間つぶそうと思ったケドどうしようもなくなったコトを話すと、
「まぁ危ない！時間は気にせず、もう旅館にいらして！」
と、快く受け入れてくれた。
こうして、旅先でのスロは未遂に終わり（ホッ）、
旅館への道を急いだ。

旅館は、かなり良かった。
老舗旅館なのか建物は結構古いのに高級感が漂ってる。
部屋に案内されると、まさにネットの写真で見たままの場所！（当たり前だが）

「わぁ～！」
気になっていた露天風呂を覗くと、ちゃんと上に屋根がついていた。
これなら雨でも入れる！
抹茶を出され、「夕食は６時頃からご用意させて頂きますので～」と、おかみさんが部屋を後にして行った。
６時って…今まだ２時。
一体その時間までここで何をやっていればイイんだ？
とりあえずテレビをつけると、どこもかしこも台風情報だった。
今回の台風、ホントにすごいらしい。
だって超大型だよ！！…って、それがどのくらいすごいのかいまいちわからんケド。
リコが生まれるずっと前の昭和何年だかの台風以来の大型らしい。
そんなのが来る日とリコたちの旅行の日が、なんでカブってんだよ～(・へ・)
…と、そこで台風が今リコたちの地元をかすめようとしているコトに気がついた。
「大丈夫かな！？リコんち流されてないかな？」
不安になり実家に電話をかけようと携帯を見ると…けけけ、圏外！！
社会から遮断されてる！
慌てて部屋の縁側に立つと、かろうじてアンテナが１本立った。
「お、お母さん！チョット！家大丈夫！？流されてない？」
「うちは大丈夫だけど、アンタの方がヤバイに。伊豆半島上陸するかもって！」
「えぇッ！？」
伊豆半島に上陸って…じゃあ今のこの雨と風は台風が近づいてるただの前兆モード！？
すでにこんななのに、上陸なんて言ったら一体…
「こんな日に伊豆なんて行くモンで～。マジ、死ぬに！」
おかんにそう言われ、べっこりへこんで電話を切った。（笑）
心配して電話してあげたのに、「死ぬに！」かよ！！
大丈夫だよぉ～、たぶん…

しばらくして、雨が少し小降りになった。
よし、こうなったら今のうちに露天風呂入っておこう！
「えッ、マジで！？」
驚くＳちゃん。
だって台風上陸したらどうなるかわかんないんだよ、
今のうちにオブー入ってさっぱりしとかんと。（←バカ）
小雨の降る中早速部屋の庭にある露天風呂へ…。
あったかい、気持ちイイ、幸せ～(´∀`)
やっぱ温泉最高！！
雨が若干斜めに降ってくるけど、まだ大丈夫。
ホント雨弱くなったよなぁ…もしかして台風どっかトンチンカンな方に行っちゃったんじゃないの？
そう、のん気にお湯につかりながら歌を口ずさんでいたら…
突然ものすごい大粒の雨と強風がリコを襲い掛かった。
「うわぁぁーーッ！」
慌てて出た。（照）
やっぱりこんな時に露天風呂入るのは間違ってたみたい。（当たり前だ）
でもさっぱり。＾＾
あとはＳちゃんと時間つぶしながら台風が過ぎ行くのを待つか～
やるコトもないし、テレビでも見て…
と思ったら！！
「ザーーーー」
突然テレビの画面が砂嵐に。
なんだ？とビックリしながらリモコンをいじくると、どこのチャンネルも映らない。
「台風のせいでテレビのアンテナがダメになったかもな」
そんなぁ…
そして、これ以降テレビが再び映るコトはなかった。

テレビが映らなくなった途端、部屋が静まり返った。
普段家にいる時は見もしないのにテレビをつけっぱなしにする癖のあるせいか、
何だか落ち着かない。
「あッ！ゲームボーイアドバンスやるか！」
こんな時のために持って来て良かった～
思い出したリコたちは２つの別名コブバンスを出し、通信ケーブルで２台をつなげた。
少し冷えた部屋の隅の畳に２人並んで仰向けに寝て、麻雀を始めて…って、
「並んでたらお互いの画面見えちゃうじゃん！」
そうだった。（汗）
というわけで少し距離を置いて、早速打ち始めた。
こんなとこ来てリコたち何やってんだ？という心の中のリコからのツッコミ一切無視。（笑）
「よし、ロンッ！リーチ、ドラ１、タンヤオ！」
…と盛り上がっている所、さらなるアクシデントがリコたちを襲った。
「プツッ」
突然部屋の明かりが消え真っ暗になったのダ。
て…停電！？
暗闇の中、コブバンスの２つの明かりと麻雀の音楽と雨の音だけになった。
「お客様、大丈夫ですかー？」
部屋の出入り口の向こうからおかみさんの叫び声が聞こえる。
「大丈夫でーす！」
ホントに大丈夫なのかは定かではナイけど、気を取り直して麻雀再開。
「ねぇ、大丈夫だよね？そのうち避難とかにならないよね？」
縁側のガラスがガタガタと揺れ始め、窓の向こうでは植木鉢がなぎ倒され、木の葉が風に煽られ舞い回っている。
ヤバイかもしれない…
ようやく台風の怖さを思い知るリコ。
このままあのガラスが割れたり、土砂崩れになって旅館が流されたりするのかな…
電気は一時的な停電だったのかまた明かりが灯ったものの、
さすがに「ロン！」なんてやってる場合じゃなくなり、コブバンスをやめた。
今台風はどの辺にいるの？上陸中なの？
テレビがつかないから全然世の中の状況がわからない。
リコたちどうなるの…（泣）
……

このまま…このままリコたち…
「…コ。リコ！」
遠くでＳちゃんの声が聞こえる。
なんだ？ここどこ…？
真っ暗で何も見えないよ、寒いよ。
「リコ！」
まぶたを開けると、目の前にＳちゃんが転がってこっちを向いていた。
「起きたか？」
ヤダ！！！リコたちどうなったの！？
もしかして…流された！？
リコたち無事なの…？
「Ｓちゃん、台風は？」
雨の音が聞こえない。
「もう行っちゃったよ」
えッ！？
そう言われ、ハッと起き上がって時計を見ると…６時！
まさか…
まさかリコたち…
そう、そのまさか。
台風が伊豆半島を上陸している間、リコたち…揃って爆睡！！
起きたら、台風過ぎ去ってた。(´･ω･`)
「失礼します～お食事の用意ができました～」
おかみさんが部屋に入って来た。
コブバンスやら何やら部屋が散らかりまくり。
「大丈夫でしたか？すごかったですね、ホントに…」
「ですよねー」
いいや、知らんぞ。（笑）
４時間くらい、ピクリとも起きなかったワ。
まだ寝起きの放心状態で縁側に行ってみてビックリ。
向こうに見える海が茶色くにごって、ありえんくらい荒れている。
しかも…露天風呂含む庭が、クシャクシャになってるじゃないの！
いまいち世間の状況がわからないまま、
とりあえずお待ちかねの夕ごはんを食べるコトとなった。
寝起きで顔パンパンにむくんでるケド。(･∀･)ﾃﾍ

＜つづく＞
☆長くなっっちゃったのう。
　次回は続きはひとまず置いておいて、スロ日記書きますネッ！

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