今年も残す所あと2週間、日々慌ただしさが増しています。
さてこのSILVER MELLOW TONE、ぱっと見にクリーニングすれば
すぐ使えそうにも見えますが・・・
実際には結構深刻なダメージがあります。
トップ板の反射が場所によってまちまちなので、定規を当てて
歪み具合を確認。



全体的に内側にへこんでいます。
恐らく保管中、ずっとブリッジあたりで押さえつけられていたのでしょう。
ブリッジ左下にはクラックも。ここまでひどいとブレーシングも無事では
ないだろな~、と思いつつ中を覗いたら・・・やっぱり両端が大きく
剥がれていました。

トップ落ちでブリッジもクラウチングスタートよろしく前傾姿勢(笑)
スケールを測った所、この傾きがなくても1~12F>12F~サドル
でした。
これではどんなにやんわり押さえても音は#してしまいます。
なのでブリッジ剥がしを決行。

ブリッジの周りに水を付け、上からアイロンでジュッとやりつつ
金属ヘラやペインティングナイフをゆっくりと潜り込ませて
いきます。
ひび割れた塗装に水が染み込んでいきますが、そんなの
気にしちゃいらんない。
剥がれた!

・・・表板もごっそり(泣)
かなり慎重に作業した筈なんですが、元々柔らかい材質の上
へたり気味だったせいでブリッジに持って行かれちゃいました。
悩んでいても仕方ないので対策を考えつつ作業を続けます。
次はこれ、

バックのクラック。
幸い完全には割れきっていないので、パッチは使わずタイトボンド
流し込みで対応。
ボンドを流し込んだら板を当てて両側から押さえます。

こんな感じ。板がずれないようビニールテープで留めています。
こういう時ビニールテープは重宝します。粘着力がさほど強くないので後で
剥がしやすいし、紙テープと違ってちぎれたり粘着剤が残ったりしません。
また、板に貼っておくとタイトボンドがくっついても接着されないので容易に
剥がせます。
銀色の丸いのはネオジム磁石。フェライト磁石より遥かに強力です。
厚みがあり、かつクランプが使い辛い場所では非常に強い味方です。
ちなみに写真の物は直径13ミリの大型、ダイソーで4個入り105円也。
セリアでも同じ物が手に入ります。
内側は板を使わず直接押さえ込んでいます。
放り込んだら勝手にくっついてくれるから便利ですよ~。
ただし2個目からは慎重に、ね(笑)
クラックがくっついたら次はえぐれたブリッジ部分の修復です。
どっしよーかなー、表板の塗装を剥がしながらあれこれ考え・・・

タイトボンドで 埋めました
いつものパテの方が早いし作業も楽なんですが、食い付きが弱いのと
タイトボンドの相手にはタイトボンドが一番!と思いまして。
思ったより早く固まったのとヒケも少な目だったので、結構簡単に
できちゃいました。
硬化するとこんなになるんですね・・・下の木目が透けて見えています。
お次は第2の山、ブリッジ周りのへこみの修正です。
中を覗いた所、この部分のブレーシングは横1本だけでした。
それもほとんど外れかかっているので、もういっその事外しちゃいます。
指でグイグイ・・・パキッ。あっけなく外れました。

ちなみに貼り付いていた位置はこのあたり。
このでっかい腹に剥がれかけたブレーシング1本だけじゃ変形も
しますわなぁ・・・
さてさて、どう補強すんべか・・・生半可な補強ではまた変形する
だろうし。かといってやり過ぎると鳴らなくなるし・・・困った。
えーい、ド素人があれこれ考えた所でうまくいく訳にゃあ!
やりたいようにやったらええがね~!!
という訳で。

こうなりました。
まず横棒でサウンドホール下の凹みを戻し、縦棒でトップ落ちを防止。
サウンドホールから斜めに2本とそれに90度交差する棒ででトップ落ち
防止を補助しつつブリッジ下の波打ちを矯正。
中央部はブリッジを貼れば裏打ちの必要はないだろう・・・うん、完璧!
という目論見。
では貼り付けていきましょう。
まず背板を外して・・・いえいえ。
今回は思い切って箱を開けない方法にトライ!全部サウンドホールから
中に入れて接着しちゃいます!!
手順は

1→2→(3+4)×2と、4回に分けて貼り付けていきます。3と4は
事前に組んでおかないと悲惨な事に(笑)
3+4を中に入れるのがちょっと難しかったですが、予行演習を何度も
したので無事貼り付けられました。

3+4をクランプしている所。
当然1と2も貼り付けの度にクランプして密着させています。
貼り付け終わったら定規で確認・・・
歪みはほとんど修正されていました、ほっと一息。