乱筆乱文縦横無尽

2009年09月15日
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カテゴリ: 読書日記

日曜日も働いてたし、長い一週間です。木曜日はゆっくり休みたいなあ。

さて、今日は夏休みの帰省中(8月13日)に再読した、明石散人氏の“怪作”『鳥玄坊(ちょうげんぼう)』シリーズを紹介します。一応「小説」の区分に入ると思われるのですが、何とも形容のしがたい作品です

『鳥玄坊』シリーズは、第一作 『鳥玄坊 根源の謎』 、第二作 『鳥玄坊 時間の裏側』 、そして第三作 『鳥玄坊 ゼロから零へ』 という三部作の構成です。

物語はとにかく破天荒で、「ウルトラモササウルス」なる全長800mにもなる怪物が地球上を荒らしまわったり、富士山麓の地下にあるという「大和空間」には、日本神話で天地創造の神として登場する「天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」が眠っていたりと、率直に言ってあらすじを書くことすらムリな作品です

そして、この作品を理解する「心構え」として重要なのが、「時間」や「世界」に対する「認識の改め」です。

当然のことですが、一般の人間の認識できる「時間」や「世界」は一つしかありません。その一方で、「時間」の先端は常に枝分かれしており、「世界」は無数に存在しています。これは「あるべき未来」という意味ではなく、「多世界」や「並行宇宙(パラレルワールド)」という考え方に基づいているものです。

物語内でも一般の人間の認識を超えた「もう一つ(複数)の世界」が幾度も登場し、この「複数の世界」を行き来することができるため、「正しく」「世界」を認識できるのが「鳥玄坊」の一派という設定になっています。このあたりは量子力学的な世界観を受容できているかどうか(「理解できているか」ではなく)という意味で、読者がものすご~く限定されているように思います

もう一つこの作品には、作者の「あとがき」によれば、このシリーズの根底には「日本万歳主義」なるウヨク的発想があるようで、それを真に受けるか、それとも笑い飛ばしつつ受け入れるか、という選択も読者は迫られているように思います。その一例として、作中では「ひらがなは世界最古の文字」であるという設定もあるのです

いろいろ書いてきましたが、私は何だかこの作品が好きで、帰省するたびに手に取ってしまいます。読みたくなった人はいるかなあ山口雅也氏の『奇偶』が好きな人で、歴史ウンチク(もしくは「歴史トンデモ」)が好きには、ぜひとも読んでほしいと思いますが、やっぱり相当に読者層限定ですね



鳥玄坊(根源の謎) (楽天ブックス)



鳥玄坊(時間の裏側) (楽天ブックス)



鳥玄坊(ゼロから零へ) (楽天ブックス)

講談社(講談社文庫) 2002年 ★★★★★(この面白さはまったく一般的ではありません)




奇偶(上) 奇偶(下) (楽天ブックス)
※講談社(文庫) 2006年 ★★★★☆(これも好みが分かれます)







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Last updated  2009年09月16日 02時03分31秒 コメントを書く
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おこめ@ Re:中島京子 『ハブテトル ハブテトラン』(05/11) 突然のコメント失礼します。 人違いであれ…
逆立ち天子6189 @ Re:斉藤光政 『偽書「東日流外三郡誌」事件』(07/05) 東日流三郡誌を真書とした古田氏は残念で…
悪女6814 @ Re:ジノリのプレート(ロイヤルブルー)(05/22) おはようございますヽ(*´∀`)ノふぉろーし…
尼尊太郎@ Re:金容雲 『日本語の正体』(11/09) こちらを見てください。 韓国の学界でも…
Sonic @ こんばんは コメントありがとうございます。 本書…

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