乱筆乱文縦横無尽

2010年02月21日
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カテゴリ: 読書日記

次に眠くなるのは明け方の予感…。


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さて今日は、2月14日に読み終えた『 政治・行政の考え方 』を紹介します。著者の松下圭一氏は法政大学の名誉教授で、多くの政治学の著作を著しています。本書は1998年の発行ということですが、2010年の現実に対する働きかけとして実に重要な著作でした。



政治・行政の考え方  岩波書店(岩波新書) 1998年 ★★★★★


本書を手にしたきっかけは、現在の民主党政権への関心から菅直人氏の『 大臣 増補版 』(岩波新書)を読んで、氏が「 『松下理論を現実の政治の場で実践する』ことが、私の基本スタンス 」(p.247)と述べていることを知り、その「松下理論」に触れてみたくなったからです。実際に本書を手にしてみると、幾度か菅直人氏の名前が登場していました。松下氏は政治やメディアの表舞台に登場することはありませんが、民主党(とくに党内左派)の理論的支柱の一人と考えてよいのかもしれません。


さて本書の内容ですが、著者がおこなった講演や学会報告を基にした6つの章で構成されています。私がとくに重要と考えるのが、第2章の 「官僚内閣制から国会内閣制へ」


本章では、まず戦後の日本政治の担い手が戦前と変わらずに官僚にあることを批判し、都市型社会の成立を機として「官治」から「自治」への転換の必要性が説かれます。そして「官僚内閣制」から「国会内閣制」への改革によって行政を国民主導に移行させ、国会が「国権の最高機関」であるという「政治的美称」を脱して内実を持つことが主張されました。そして、この具体的な実行方法として著者は、 政府委員制度の廃止、事務次官の廃止、大臣政務補佐の任命、「省庁大臣」ではなく「国務大臣」であるとの意識改革、地方分権の進展に伴う省庁機能の国レベルへの特化 などを提言しました。


こうした政策提言が、今まさに実行に移されていることは明らかです。しかし、それは単なる制度改革に過ぎず、政治家そして国民の意識の変化に及んでいないことも明らかです。著者が意図しているのは、本書で何度も繰り返されているように、国民の代表(代表者)としての国会(国会議員)の機能強化と、国民が実際的に政治にかかわっていくことです。それは「主権者として」という抽象レベルだけでなく、「国会オンブズマン」や「市民立法活動」などの具体的行動としても示されていました。


本書は一般向けに書かれたものであり、文体は至って平易でしたが、概念の理解などは相変わらず難しく感じました。著者の旧著『市民自治の憲法理論』(品切)も古書店で探して読んでみようと思います。また、本書の内容と同様の副題を持つ、飯尾潤氏の『 日本の統治構造 』(中公新書)も改めて読み直したいと思っています。



日本の統治構造  中央公論新社(中公新書) 2007年(勉強になったのは覚えてます)


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Last updated  2010年02月22日 00時20分35秒 コメントを書く
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おこめ@ Re:中島京子 『ハブテトル ハブテトラン』(05/11) 突然のコメント失礼します。 人違いであれ…
逆立ち天子6189 @ Re:斉藤光政 『偽書「東日流外三郡誌」事件』(07/05) 東日流三郡誌を真書とした古田氏は残念で…
悪女6814 @ Re:ジノリのプレート(ロイヤルブルー)(05/22) おはようございますヽ(*´∀`)ノふぉろーし…
尼尊太郎@ Re:金容雲 『日本語の正体』(11/09) こちらを見てください。 韓国の学界でも…
Sonic @ こんばんは コメントありがとうございます。 本書…

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