乱筆乱文縦横無尽

2010年04月08日
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カテゴリ: 読書日記

あと2日がんばれば日曜日はまたお休みという余裕がそうさせてる感じですが、そろそろ寝ます。明日は11時に起きよう


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今日は3月19日に読み終えた『 天皇とアメリカ 』を紹介します。日本とアメリカをさまざまな角度から論じ合った対談集です。



天皇とアメリカ  集英社(集英社新書) 2010年 ★★★★☆


率直に言って、対談集を読んでもあまり勉強した気にはなれません対談集は往々にして「言いっ放し」という要素が強く、何かを考えたり、深めたりという思考作業には向いているとは思えませんが、その「言いっ放し」の中にはさまざまなヒントが示唆されているのは事実です。本書からもそうした刺激を受けました。


本書で取り上げられたトピックは、まさに縦横無尽。「朝鮮神宮」から「オウム真理教」、さらには「風流夢譚事件」に「熊沢天皇」などなど。話題があちらこちらに伝播し、かつ収束の繰り返しで、読み手としては右往左往するばかりこれらの語りの根底に潜むのは、実は宗教です。帯にもありますが、「天皇が宗教で、アメリカが近代」なのではなく、「天皇が近代で、アメリカが宗教」という異なった角度から、日本とアメリカが論じられました。


日本からオバマのようなリーダーが登場するとしたなら、それはきっと沖縄からなのではないでしょうか 」(p.169)というテッサ氏の発言。ここでは思いつきのような形での発言であり、その根拠が細かに論じられたわけではありません。その意図を敷衍すれば、 個人の背景に土着や地縁のような、いわば「日本的しがらみ」から距離の置かれた場所が沖縄であり、そこにある清新さがリーダーシップの源となる という感じでしょうか。このあたりはもう少し深く論じてほしかったところです。


もう一つ発言を取り上げると、「 人々は、意図的に日本を閉鎖的な国にしようとか、他者を排除しようと思っているわけではない。ほとんどの人は自分のアイデンティティを防衛し、自分の生活を守ることで精一杯だと思います。でも、社会全体を見たときに、そうした流れが、社会を非常に不寛容で排他的な方向に向かわせる可能性がある。ここのロジックを考える必要がありますね 」(p.187)という問いかけが吉見氏から発せられています。その答えは、オウム真理教事件以降、「 他者が何をするかわからないという恐怖や不信感を社会自体が抱き始めた 」(p.195)とのことですが、この問題もこれ以上深まりません。やはり「言いっ放し」です。


この問いを自分なりに考えてみると、「防衛」にこそ原因があるように思います。「守るべき個」があることは容易に理解できますが、では何から「個を守る」のか。それは「世間」や「社会」に他ならず、そこで想定される「世間」とは「匿名性の暴力の集合体」であり、「コミュニティの成員」という意識のない分断された「社会」です。そして常に何らかの敵対者(反対者)を想定した上で、「こっち」と「あっち」を選り分ける作業が日常的に繰り返されている状態こそが、現在の日本社会なのではないでしょうか。


書いている内容がだんだん収拾つかなくなってきました。本書全体も論点が多岐にわたり過ぎていて、何かに収斂するわけではありません。読み手が一人ひとり、自分の興味と関連付けて読み、そして考えていく材料を与えてくれる著作だったと思います。


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Last updated  2010年04月09日 04時06分47秒 コメントを書く
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おこめ@ Re:中島京子 『ハブテトル ハブテトラン』(05/11) 突然のコメント失礼します。 人違いであれ…
逆立ち天子6189 @ Re:斉藤光政 『偽書「東日流外三郡誌」事件』(07/05) 東日流三郡誌を真書とした古田氏は残念で…
悪女6814 @ Re:ジノリのプレート(ロイヤルブルー)(05/22) おはようございますヽ(*´∀`)ノふぉろーし…
尼尊太郎@ Re:金容雲 『日本語の正体』(11/09) こちらを見てください。 韓国の学界でも…
Sonic @ こんばんは コメントありがとうございます。 本書…

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