2003年09月28日
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テーマ: 中国旅行(113)
カテゴリ: カテゴリ未分類
食事が終わると、サンタナに乗って国道へと引き返す。国道の入り口の交差点でwhさんが、
「交差点の向こうにあるのは有名な温泉です」
と教えてくれた。中国の人が温泉に入るときも日本と同じように素っ裸になるのかどうか訊きたかったのだが、女性が同乗しているので思いとどまった。

安寧から楚雄までは「安楚高速公道」と呼ばれる自動車専用道路が開通している。tetywestの持っている1997年版の道路地図には載っていないので最近できたのだろう。もちろんサンタナもその道路を走る。「大理・235km」という道路標識が確認できた。

安寧の市街を離れると車窓からの風景は一挙に田舎になる。雲南省は平地が少なく、山地が84%を占めている。山は松の木や杉の木で覆われていて日本の地形とよく似ている。そして次の町へ行くには必ず山を越えなくてはならない。

山あいを縫って川が流れている。谷と山に挟まれた狭い平地には、何十段にも棚田が開かれて稲が栽培されている。棚田が作れないような急傾斜にはトウモロコシが植えられている。こんな見事な棚田はもう日本で見ることは少なくなってしまったのだが、雲南省ではどこまで行っても棚田がある。稲刈りが終わった水田には稲藁を束ねて乾かしているのが見える。コンバインを使うようになった日本では、こんな風景を見ることもなくなってしまった。

間近に迫っていた山が次第に遠のき、少し開けた場所に出る。そこで見た風景はtetywestにとってものすごく懐かしいものだった。緩やかな傾斜に沿って水田が開かれ、集落は水田が作れない山裾に密集している。どの農家も灰色の瓦と茶色の土壁で囲まれていて、母屋と直角に納屋が配置されている。おまけに溜池まであるではないか!

家内に向かって、
「まるで、戦後間もない頃の日本の農村を見てるみたいだと思わない?」

「農家の家の様子が日本とそっくりだわ」
と、家内も同じことを考えていたようだ。


懐かしい風景


やがて、また一つ峠を越えて開けた場所に出ると、そこは一面に広がる水田だった。といっても周囲を山に囲まれた盆地なのだが、遥かかなたの山裾まで見渡す限り稲が栽培されている。季節風を避けるために所々に並木が作られているだけで集落も見えない。そして稲はまさに収穫時期を迎えて黄金色に変わろうとしている。

こんな風景を見ると、tetywestは一も二もなく「豊かさ」を感じてしまう。かつて農村の豊かさは米の収穫量で計られたのだ。雲南省が中国の中でも比較的遅くまで独立国家として存在していた理由の一つは、おそらくこの豊かさだったのだろう。日本人にとって米が特別なものであるように、雲南省の人にとっても米は特別なものに違いない。


豊かに広がる水田


ただし、誤解を招かないように補足するのだが、現在では雲南省はチベットに次いで貧しい地域なのだ。平地が少ないために米の生産にも限界がある。棚田を開いて高い所まで土地を利用しているのもそのためだ。しかも、交通インフラの整備が遅れているために工業化もあまり進んでいない。以前山東省の友人が、山の天辺まで開墾されたtetywestの地域のミカン山を見て、
「まるで雲南省のようです」
と言ったことがようやく理解できた。






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最終更新日  2003年09月28日 12時17分51秒
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