2019.11.07
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カテゴリ: 稽古場日誌
SMの女王をしていた友達が、京都の田舎で小さな料理店をはじめた。
彼女いわく「食とエロスは同じ」だそうだ。ま、わからないでもない。

一緒に飲んでいて、気まぐれに料理のことを話していたら突然「オイルパスタには必ずパン粉を入れるのよ」と、彼女がいった。

「なんでいきなりパン粉が出てくるの」「パスタとオイルはあんまり相性がよくないの。だからそのままだとソースがよく絡まないから。そこでパン粉をひと摘み。ソースを乳化させるわけ。そしたらぜんっぜん!味が変わるから」なんて自信満々な顔で焼酎をあおる。
そうか「ぜんっぜん!」なのか。そういわれちゃ試すしかあるまいよ。フライパンのオイルソースに、茹でたパスタをあえる前、パン粉をほんのひと摘み。できたらモニモニ食べてみる。おお。本当にいつもと味がちがうじゃないか。濃さとか、深みとかさ。



空の驛舎さんの稽古は、まるでそんな料理をするように進むのだ。



演出のケンシさんを中心にして、パン粉をほんのひと摘み。塩を少しだけ足してみる。茹で時間はいつもより短めに。そうやって丁寧に、なんなら食べる人が気がつかないかもしれないくらい丁寧に作っていく。「光あれ」ってロゴスで、それこそ光ができちゃうみたいな。そして、それに呼応する俳優さんたちみんな、チャーミングで魅力的な人たち。



同じ名前のパスタでも、食べ比べてみたら全然ちがう。きっとそんな作品になるんだと思う。



比べてこっちはとてもとても。


そうそう乳化で思い出したけど、乳化(エマルション)は人体の消化機能でも重要な役割をしててさ。これが、生命誕生の謎にもちょっと関わってるらしくてね。それがすごいロマンというか面白いとおも……と、それはまた、別のおはなし。

あ、本日のblogはネコ ザ ゴーストでした。





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Last updated  2019.11.07 18:09:57
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