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2010年08月25日
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カテゴリ: 北朝鮮の話し




しかし、最近、韓国のマスコミを通じて公開された大豊グループの内部文書を調べて見ると、その実体は異常とも言える。大豊グループが2009年に作成した同文書は、国家開発銀行の設立を促す内容である。同文書は国家開発銀行を朝鮮国際開発商業銀行と表記した。しかし、同文書を検討したある専門家は、資本主義が分からない北朝鮮が、中国朝鮮族のパク・チョルスに騙されているのだと分析した。北朝鮮政府が同文書の報告を受けて国家開発銀行の設立を決めたとしたら、国際金融について何も知らない情けない決断だと言う事が出来るとのことである。

同文書は、「大豊グループの申請内容が妥当で、銀行設立資本の為の融資の可能性が明確ならば、2009年12月までに設立準備を完了して、2010年に国家開発銀行を設立する」と促した。北朝鮮は1月20日に国家開発銀行を設立し、大豊グループを外資誘致の窓口と指定した。

大豊グループ総裁兼国家開発銀行副理事長であるパク・チョルスは、中国朝鮮族の出身で、北朝鮮の高位職に上った初の人物である。1959年生まれ。延辺(ヨンビョン)大を卒業して、対外経済貿易大で修士号の学位を授与されたとされる。彼は1990年代後半に中国国営石油会社の役員として働いていた。この時、北朝鮮軍部に揮発油を供給して、北朝鮮側の要人と親しくなったとのことである。

大豊グループは元来2006年に設立された北朝鮮の対外経済協力機関で、香港と北京に法人を登録したが、売上げが殆どない、事実上、書類だけが存在する会社だった。

パク・チョルスは副総裁の名刺を使いながら、パク・ソンチョルという名前で活動した。総裁はペ・キョンファンという名前の中国朝鮮族関係者が引き受けた。パク・チョルスは大豊グループ副総裁を務める前に、北朝鮮-韓国との経済協力現場でブローカーとして活躍した。しかし成果は良くなかったと言う。

また、パク・チョルスは韓国で拘束されたこともある。韓国の三星物産と輸出入契約を結んで北朝鮮の水産物を納品する過程で、三星物産から受け取った資金を北朝鮮に送金しないで横領した後に水産物を正しく納品しなかった容疑で2001年に拘束されて、懲役1年、執行猶予2年の判決を受けた。横領の容疑は無罪、外貨不法搬出の容疑は有罪だった。三星物産は漁船を北朝鮮に提供したが、損害だけ受けた。

パク・チョルスは韓国の「韓国鉱物資源公社」に北朝鮮の資源開発に関した提案書を提出したが、事業は成功しなかったと言う。2007年には豊漁で市場に余ったイカを韓国政府が購入した後、北朝鮮に人道的に支援する事業を提案した。

このようにブローカーとしては成果がなかったパク・チョルスが、国家開発銀行を媒介として、事実上のペーパー・カンパニーだった大豊グループを再生させた。それでは、パク・チョルスは北朝鮮をどのように説得したのだろうか。



大豊グループが作成したブリーフィング用文書の最終章の初めの一言である。この一言の下には、「調整によって変化するか、変化によって発展するか」と書かれている。「調整」という表現は、第3者の介入を示唆しているように見られる。

パク・チョルスは国家開発銀行の目標を3つに分けて提案した。

「世界一流の金融機構を設立して、現代化された金融企業の制度を構築する」

「国家信用度を基礎に、市場業績を基本にする金融機構を創設する」

「国家の総合的競争力の回復を増強して、対象の建設と制度の樹立の全面的な成功を実現して、国家の金融安全と経済的な安全性を保障する」

しかし、北朝鮮は国家信用度が最低レベルの国である。北朝鮮の国家信用度を基礎に世界一流の銀行を創設するのは、簡単な事ではない。大豊グループがブリーフィングした国家開発銀行の任務も、実現が疑わしい。任務が経済全般を網羅しているからである。▲国家経済の基盤施設▲下部構造の建設対象▲農業畜産▲先端技術産業▲エネルギー開発▲基礎産業▲農業畜産を重点支援するのが、国家開発銀行の任務だと同文書は説明する。

大豊グループは北朝鮮の国家信用度を回復させて、現代化経済強勢大国を建設するために国家開発銀行を設立しなければならないと提案した。国家開発銀行を通じて経済的な復興を成し遂げて、国際経済協力・交流を促進するとも明らかにした。

「世界一流レベルの銀行を設立する」

同文書によると、国家開発銀行の資本金は100億ドルである。北朝鮮政府と大豊グループが各々出資して投資会社を設立した後、北朝鮮政府が設立した投資会社が40%を出資して、大豊グループの設立した投資会社が60%を出資する。大豊グループの持分が多いというのが目に付く。大豊グループは出資額の中で30%を自力で調達して、70%はIBRD(国際復興開発銀行)、ADB(アジア開発銀行)から融通を受けると明らかにした。

資金の調達計画も疑わしい。北朝鮮が非核化手続きを踏んでアメリカとの関係が改善しない限り、国際金融機構が北朝鮮の金融機関に融資をする事は、事実上あり得ない。▲外貨債券の発行▲資産の証券化▲海外市場の上場▲国内外の各種貯金を引き出して資金を確保するとブリーフィングしたが、これも実現の可能性が非常に低い。

大豊グループは「北朝鮮政府は国家開発銀行の設立準備の権限を、大豊グループに全面的に委任」としながら、「国家の承認と政府の委任によって、国内該当部門は大豊グループの国内外の便利条件を提供」して欲しいと要請した。大豊グループと北朝鮮の内閣が共同で「共和国10年経済発展戦略計画」を作成しようとも提案した。

実体なき組職

朝鮮総連の機関紙である「朝鮮新報」は3月2日、「大豊グループは国家財政とは別途に、食糧・鉄道・道路・港湾・電力・エネルギーなどの6つの事業を推進して、『経済インフラ構築10カ年計画』を推進する方針」と報道した。朝鮮中央通信によれば、国家開発銀行は3月10日に初の理事会を開いて、チョン・イルチュンを理事長に任命した。しかし、国家開発銀行は設立されはしたが、実体のない組職である。資本金を確保することができなかったからである。チョナン号事件により北朝鮮制裁の雰囲気が形成されたことを受けて、中国を除く国家からの外資誘致は当分難しい見込みである。







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最終更新日  2010年08月25日 09時56分50秒
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