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昨日の午後10時からNHKで藤沢和雄厩舎の特集が放送されていた。競馬好きの私にとっては格好の番組であった。
藤沢厩舎といえば、なんと言っても独特の調教方法で有名。トラックマンですら悩ませる調教で、レースにおいてはきちんと結果を残す。
どのような調教かというと、他の調教師が、レース前にレースと同じくらいビシビシ練習させるのに対し、藤沢流はいわゆる「馬なり」の調教なのである。
93年にヤマトダマシイという馬を管理していた。その当時の4歳馬(当時は数えの馬齢)にはビワハヤヒデ、ウイニングチケットといった名馬が集結していた。藤澤師はヤマトダマシイに非常に大きな期待をかけていた。しかし500万下のレースで競争中止。予後不良が下った。
この事故をきっかけに藤澤師の調教は変った。
「一勝より一生」
勝たねばならない勝負の世界で、馬にやさしい、一見甘やかしているように見える調教ではあるが、奥が深かった。馬なりの調教では、スピードもスタミナもそれほど付かない。しかし、その分を2時間かけて歩行させて、体調管理もしているという。ヨーロッパ競馬の調教方法を日本で行っているのだ。
タイキスピリッツという5歳の馬がいるのだが、臆病な性格の馬で、レースで前から飛んできた砂を顔にかぶっただけで走る気をなくしてしまうような状況らいい。馬も人間と同じで積極的な馬もいれば、おとなしい馬もいる。師はこのように言った。
「みんな能力は持っている」
能力が開花するのがいつなのかわからない。馬の世界でも、いち早く「大人」になった馬が成功を収めるようだ。これは勉強も同じだなあと思って聞いていた。
それと、師はもうひとつ私の心に印象付ける言葉をおっしゃった。
「絶対に見捨てない」
勝てない馬に時間を浪費するより、勝てる馬をしっかり育てるほうが、経営面で見れば効率がよい。しかし、師はどうすればこの子(馬)は走る気になってくれるだろうか、ということを考え、馬に直に接しておられる。
学習面でよく「出来ない子」とレッテルを貼られて、「自分は出来ない子なんだ」と思い込んでいる子供も多い。けれども、どの子にも「素質」があるわけで、素質を開花させるために、我々も努力をしなければならないし、子供も努力をしなければならないのだ。
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