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おざーんblogで 今朝の日経「春秋」の「何用あって宇宙へ?」をこきおろしているが、むか~し宇宙物理学を専攻した身として激しく同感。
でも天文学やNASAをはじめとする宇宙開発には、日米共に常にこういう意見がつきまとうんだよね。
短期的にはおカネに直結するメリットは何もないのに、莫大なカネがかかるからね。そしてそのカネの多くは税金から来てるからね。
「天文学者になることを目指して宇宙物理学を勉強してます」と言った相手の反応が「こんなにホームレスや失業者が我が国にいるのに何でそんな税金の無駄遣いするんだ」とか「こんなに世界中で飢餓で死ぬ人がいのに・・・」と白い目で見られたことは何度もある。
勿論、彼らの主張も、ごもっともだ。
でもやっぱり、人間は知りたいんだよね。そういう知的欲求があるんだよね。
宇宙は知らないことだらけだから。
世界のどこかの天文学者が新たな発見を1つすると、
一緒に知らないこと、わからないことが複数見つかってしまう。
惑星探査機やハッブル望遠鏡のような最先端の道具を使うとそれこそ知らないこと、わからないことがうじゃうじゃ出てくる。
だからワクワクして、ますます知りたくなって、調べたくなるんだな。
人間の知的欲求のフロンティアスピリッツ。
天文学者達って、まさに前のエントリで書いたような、「自分達は知の開拓者だ」
的な意識を持ってる人達が結構多い。
その辺で、ベンチャースピリッツと宇宙はちょっとつながる。
日経に対し、今日は ロゴをガガーリンにしているGoogle は偉い!

Googleロゴはよく宇宙ネタが出る。NASAと提携するぐらいだから、宇宙好きが社内に何人もいるんだろう。
思い出せば、Netscapeは、流れ星が飛んでいた。
あの会社も宇宙好きが社内に何人もいたハズ。大学の有名な宇宙物理学の教授の息子であり、宇宙物理学部の後輩
だった奴はまさにNetscapeに就職した。
Oaklandにあるプラネタリウムが「 Ask Jeeves Planetarium」
という
名前になっているのはAsk Jeevesがネーミングライツを買った訳ではなくって、
Ask Jeevesで大成功した RODA GroupというVCのパートナー
である
Dan Miller氏が大の天文ファンだから。
彼のBay Areaアマチュア天文ファン向けメーリングリストは結構有名。
シリコンバレーのネットベンチャー関係者に宇宙好きが多いのは実は偶然では全くないと個人的には思っている。
勿論、まずシリコンバレーはエンジニア天国であり、エンジニアはそもそもSFとかロケットとか宇宙とかが好きな人が多い、というのが一番の理由。
でも隠れた2番目の理由が、宇宙開発や天文学に関わる人達はネットのアーリーユーザーだった、というのが大きいと個人的に思う。
冒頭で述べたように、宇宙開発や天文学は莫大な費用がかかるから、
必然的にいろいろな機関や大学がコラボレーションする事が多い。
すると、ファイルや文字情報を交換する必要が生じる。
思えば約20年前、NY州のド田舎の大学の研究室で、ホストコンピューターが
解析するのを待つ間、物理的には夜1人ぼっちでも、全然1人ではなかった。
当時はまだinternetという言葉はなく、 NSFNET
だったけど、
カリフォルニアやボストンの共同研究相手達と、ネットゲームの原型のようなもので
対戦して遊んでたなぁ・・・
あ、これは税金の無駄遣いだったかも。