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父のお墓のある寺町界隈が、大阪の歴史の散歩道みたいなものになっており、近年そういう処を廻るツアーなるものが注目を浴びている。それでも、まあ有名人の墓などをお参りしたら皆さん帰って行くだろうと思いきや!春の彼岸で訪れた時、父の墓のそばになぜかずーーっと一人ののおっさんがいた。年の頃は50~60代位。その地は「夕陽が丘」と呼ばれており、夕陽がきれいに見えると有名で、その写真を撮りにきているとそのおっさんは説明する。それも毎日来ているという。そして墓参する私たちにとくとくとその場所の夕陽がきれいに見える時間などを自慢げに説明する。こっちはそんなの墓参りに来るたび見てるから知ってますが…とはめんどくさいので言わず、適当にあいずちをうっていると、女子大生が二人来た。くだんの歴史散歩の観光客らしく、夕陽がきれいに見えるのかと、訪れたようだ。ところで、父の墓の前には墓石屋が案内の為と休憩の為に置いてるウッディなデッキチェアとテーブルがあり、そこだけちょっとリゾートな雰囲気w怪しいおっさんは女子大生を見るや、さもそのテーブルが自分のもののように、二人に座るように薦めた。そして私たちに話したように、ここで毎日夕陽の撮影に来ているだの話だし、あげくにどっから持ってきたのか、急に大きなパネル写真を持ってきて、「これなあ、そこの木のとこで撮った妖精の写真やねん」とのたまった!その写真には、木の周りになんかぴかぴかした光がたくさん反射しているようなものが全面に写っていた。妖精の姿とかそういうものでは全然ないのだけれど、そのおっさんは妖精の写真だと主張するので、女子大生らは「妖精?」と皆興味しんしんで、「わあーすごい」などとほめる。するとおっさんはよけいに機嫌良くなって、他の自分の作品などを次々と自慢気に見せていた。私が父の墓から離れず、妖精の写真とやらを見におっさんのそばにいかないので、「見ないの、ねえ、見ないの?」的な顔で何度もこっちを見る。「えーい、うるさい!人の墓場にナンパしに来るなあ!!」と叫びそうになった。墓場はいつしかカフェのようにきゃぴきゃぴした雰囲気となり、お墓に手を合わせてしんみりするのが悪いような感じに。すぐ横で、おっさんと女子大生らの明るい会話が墓場に響き渡っていた。もうすぐお盆、少し早めに今月墓参りに行く予定だけれど、もう妖精のおっさんがいないことを願いたい。
2007年07月12日
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