風・来・殿

2005.06.08
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カテゴリ: 通常



いつもいつも注意してもその呼び方をやめない奴がいる。
それは…あたしの幼馴染だ。

「椎名ぁ!いい加減にしてよ!その呼び方やめろって言ってんでしょ!?」

それは廊下でそう呼ばれてあたしは周りの目を気にせず椎名を怒る。
これは、あまりにもありふれた光景ですれ違う生徒は「またか」と言いたい感じでいた。
椎名は頬をふくらまして不機嫌そうに言った。

「え?何で?かわいいじゃん。それに、加由が呼んでも怒らないくせに。僕だけ別なの?」
「がー!!男子にそう呼ばれるのはあたしのプライドが許さないのっ!やめないと殴りにかかるわよ!」


上目遣いであたしを見る。
これが女の子みたいにかわいい顔立ちの椎名の特権だ。
これで女子を落とすという噂のヤツだが、あたしにはきかない。
幼馴染のせいかそんなのは通用するもんかっ。

「そりゃ、苗字でしょっ!志藤でいいわよ!」
「……それじゃ、特別じゃないじゃん。僕は嫌だよ」
「っ~!!んもう!それだったらどうしたら呼ばなくなるのよ!?呼ばなくなるんだったら何でもせんかぁ!」
「…何でも?」

椎名の目の色が変わったようにあたしを見つめる。
その瞳には怪しい光があって。
あたしはそんな気にしなかったけど、呼び方を変えてもらえればあたしは別に良かった。


「…ふーん。それだったら…」

椎名が悪戯めいた顔して、あたしの腕を引っ張る。
その力はあたしが思っていたよりも強くて驚いた。
その驚きのせいか、椎名は笑顔でいて、椎名があたしの唇に触れていた。
その指はあたしの唇の形をそって動かしている。


「何すんのよ!しい……」

あたしが椎名の名前を呼ぼうとしたのは敵わなかった。
あたしの唇に覆い被さってるのはまさしくあいつのモノで。
それは、廊下にいた生徒達はザワめいていた。
あたしは顔が急に赤くなって椎名をどかそうとするが、あいつの体はなかなか頑丈で。
あたしは、妙な息苦しさを味わっていて。
椎名は離す様子もなくずっとしてくる。
酸欠なるんじゃないかと感じたときにベリッと引き剥がされた。
その引き剥がしたのは……。

「人の妹で公衆面前であーいう事すんな!馬鹿椎名ぁ!」
「……あ、亜実…」

椎名はあたしの双子の兄…亜実を見上げる。
その後にひょこっといる加由もいた。
……まさしく見られた…。
あぁ。こんちくしょう。
姉御肌のあたしがあんな事されるなんてー!
亜実が苛ついた顔で言う。
さっすが、あたしの兄貴!なのかかもしれない。

「ってか、するにしても考えろ……俺達に恥をかかすき?加由と俺もからかわれるじゃねぇか」
「だ、だって、みーちゃんを僕のモノって言いたかったからしただけんなんだけどなぁ」
「で、でも!しぃちゃん!あれはちょっと酷いと思うよ!私としても許せないよっ!」

あぁ…あの天然の加由も言ってくれるなんて…。
あたしは嬉しかった。
でも、あの妙な感触が残っていてワイシャツで口を拭く。

「そ、そんなに責められても…」

椎名はさすがに青い顔していた。
亜実と加由はさすがにキツいらしかった。
あたしとしては嬉しかった。
でも、そんなあたしは勝手にされて何も仕返しをしないヤツではない。
あたしは出来るかぎりの笑みで言った。

「椎名。殴ってもいい?」

椎名の顔は青ざめていた。

その後、鮮やかなあたしのパンチがヒットしていた。





天然双子&突っ込み双子シリーズ。
かなりノリノリで書いていて、なんとなくふわんと浮んでくる感じです。
自分としては恥ずかしいですが椎名という男の子は独占欲がつよいです。
……この二人はかなりオチはかわいそうだったり、ふわんとした物だったり。
もう一つのほうがほのぼのでいいかなぁという感じ。

所で、深月ちゃんは最強に近い少女です。
武道方面にはとにかく強い子です。
こんな女の子も好きなんですよー私。

椎名のほうはあんまり書いたことがない。
天然のわりに大胆だから。
私の書く天然少年は奥手なのでこの子はまた違っていて楽しいです。
大胆すぎるのもどうかとね;





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Last updated  2005.06.08 16:53:29
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