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March 20, 2007
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カテゴリ: 小学生の息子

 子供が小学校最後の通知表を持って帰って来た。今日は終業式だった。そしてあさってが卒業式。

 息子が小学校に入ってからの通知表は、私が小学生の頃と違う。成績を、無味乾燥にA, B, C などとつけない。

 国語なら、「文字をていねいに書く」「文章を読み取る力がある」「文章を書く力がある」...など 内容がきめ細かい。

 そして、それらに応じて、「たいへんよくがんばりました」(昔でいうならA)、「よくがんばりました」(B)、「もう少しがんばりましょう」(C)という所に先生の○が各々付けられる。

 通知表をこの学校では『あゆみ』と呼ぶ。

 裏には、「『あゆみ』は、その学期で、お子様がどんな成績をとったか、を重視するのではなく、どんなことに力を入れたか、そういった点にぜひ注目して頂くためのものです。お子様が頑張ったことがらを、どうか励まして、次の段階に自信を持って進んでいけるよう話して下さい」...と書いてある。

 学歴社会が過熱して、子供の心が歪み、不良が増え、大人になってもその傷が残り、また、成績ばかりを重視した結果、「生きる力」がなくなり、人との競争心だけが剥き出しになる、そういう社会になってきたのが、1980年代じゃなかったか...と思う。

 それで、「小学校のうちから、その子供ひとりひとりの努力を大切に、個性を大切に」という意味合いで、通知表の内容も改められたのだろう。

 それでも、名称は「通知表」「通信簿」から「あゆみ」になったところで、子供にとっては、それは、やっぱり「通信簿」「成績表」に変わりはない。

 どうしても、「たいへんよくがんばりました」がいくつあったか......友だちの誰々と比べて、多かっただの、少なかっただの、そういう話題になる。

 教室では、「あゆみ」を渡された後、日頃嫌な子が近寄ってきて、「な~『たいへんよくできました』って、お前いくつあったん?」と訊いて来たそうだ。

 息子は、「お前のも見せろよ」と言ったが、敵は息子の分だけ見て、後は逃走。

 背後から、息子はそのでかい敵の体にのしかかり、敵が「わぁぁ~っ!ぐるじぃ~」ともがいている間、そいつが持っていた「あゆみ」を取り上げ、敵の背中の上で、とっくりと拝見させてもらったそうだ。

 「あいつ、『平方cm』を『センチ2』、『立法cm』を『センチ3』 なんて言うくせに、『たいへんよくがんばりました』が、3個もあった」......との結果報告が私にあった。

 また、これまた別のいじめっ子の「あゆみ」を、その日は向こうから見せてくれるという奇特なことがあったらしい。

 その子は、掛け算がまだよくできない。

 「なぁ、5×9って何?」「7×8って何なん?教えて」...

 小学6年にもなって、「5×9って何?」だなんて、ほとんどギャグの世界ではないか。

 息子は、その子に「5×9?36」とでたらめを言うと、「嘘やろ」と来る。

 「そんなら、それくらい自分で考えろ」と息子が言うと、相手は「ホンマ、お前ってジコチュウやな」と憤るらしい。

 その子の「あゆみ」は、「あんなに勉強できないのに、『たいへんよくがんばりました』が1つあった。あんな奴に1つあること自体、信じられない。あとは、『もう少しがんばりましょう』がズダダダダダダダダ~ッとあった」......

 そう息子は笑って報告した。

 肝心の息子の「あゆみ」は、「たいへんよくがんばりました」は5つ。その中で、算数が2つ。「図形や量を理解する」「計算の力がある」というところである。

 その他は、理科が1つ。「自然や生き物をよく観察できる」。また、保健で、1つ。「人間の体の仕組みをよく理解できる」。

 もうひとつは、図工で、「創造的な絵画・作品を作ることができる」―となっていた。

 私は、子供が、「創造的な作品を作る力がある」と評価されたことが嬉しかった。

 これが、他の理科や保健の評価と共に、この子の個性なのだと思った。

 だが、息子の一番の友だち(息子に言わせると、「ただのゲーム友だちで、親友じゃない」子)は、私学を受験し、某私立大の付属中学に合格した。

 その子は、ずーっと、3年生の頃から塾に通い、今では、高校の数学だって余裕で解ける...そうである。

 体つきは、息子よりもがっしりしていて、少し背も高い。

 でも、月齢は幼く、今月17日で、やっと12歳になったばかり。声も、話し方も、息子より幼い。

 息子は、その子の成績のことをよく話す。

 「皆が20分かかって、解く算数や国語の問題でも、あの人は5分ですらすら...なんだよ。もう、頭の中、ど~なってんのって言いたい。人間コンピューターなんだよね」

 それで、「あの人は、『たいへんよくできました』が、ズダダダダダダダダダダァ~ッと並んでる人なの。『よくできました』なんて1つもなし」......などと、自分とその子とを比較する。

 人間は、どうしても、他の人と自分を比較する心が抜けない。

 けれども、私は、Aに値する成績がいくつあったか、その数は、あまり問題にならないと思う。

 むしろ、「創造性」「自然観察」「人体の仕組みの理解」などに○がついている...そっちの方が大事だ。

 それらが評価されて、初めて、その子なりの、世界にひとつしかない個性というものが活きてくる。

 私は、そう息子に話したかったが、話しかけたところで、その「エリート」と呼ばれる友達が遊びに来てしまった。

 また、折りを見て、「自分の個性を大事にね」と話したいと思う。






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Last updated  March 21, 2007 07:08:42 PM コメントを書く
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