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震災後、ほぼ時期を同じくして、今年の3月初旬、息子が難病と診断された。病名は「潰瘍性大腸炎」というものである。
難病にもいろいろあり、まさかそんな大変な病気と思わなかったため、難病には詳しいわけではない。
だが、この病気は「自己免疫不全」に拠るものである。
普通は身体には自己免疫が備わっている。そして病原菌から身を守るよう働く。
だが何らかの原因で、自己免疫機能が狂い、自分の体の一部を「害」と見なし、攻撃する。
その原因が分からないから、「難病」と呼ばれる。
「潰瘍性大腸炎」の場合、自己免疫であるTNF-α が自分の大腸粘膜を「敵」と見なし、攻撃するするため、粘膜中に炎症が起き、下血や水下痢がひどくなり、脱水症状や発熱まで起きる。
そうなると入院加療が必要となる。
3月末に、大学病院で大腸内視鏡検査をした結果、全大腸型と判明した。大腸全部に病変が広がっていた。こういう場合、よく使う薬はステロイド、と相場が決まっていたらしいが、ステロイドはまだ10代の若い人に使う場合、「成長障害、骨粗鬆症、精神不安定」などの副作用が心配である。
そこで、新薬「レミケード」を月に1~2度のペースで4時間ほど点滴する治療が始まった。
同時に、内服薬は「ペンタサ」という炎症を鎮めるものを朝晩4錠ずつ服用する。
これで、4月は調子が保たれて、高校2年の新生活も進んでいたのだが、5月になった途端、炎症が悪化してしまった。
この病気は「寛解期と再燃期を繰り返す」のが特徴とは言っても、学校や社会生活が、これでは持続できないのではないかと心配になってくる。
レミケードは、「寛解期」をできるだけ持続させるための治療なのだが、寛解期だといって、何でも食べていいわけではない。
動物性脂肪、牛乳、繊維質の野菜、キノコやこんにゃく、お菓子類はご法度である。
4月、息子は調子がいいからと、学校帰りにたこ焼きやフライドポテトを友達とよく食べたんだそうだ。
それにしても全大腸が悪いわけだから、直腸だけが悪いパターンの患者さんより食事に制限が伴ってしまう。食事のせいかどうかもまだ分からないが、とにかく5月7日から21日まで最初の7日間は点滴絶食という過酷な入院生活が続いた。
その後、退院したものの、入院中に同室の患者さんより感染したのか、気管支炎が徐々に悪くなり、咳が出るまま、腸の調子も落ち着かないため、3回目のレミケード点滴を5月23日に行った。
この点滴はあらかじめ予約してあり、点滴といっても1泊2日入院せねばならない。
レミケードの長所は、寛解期を安定させることだが、副作用として、「体中の免疫が落ちる」ために「感染症に罹りやすい」という厄介なおまけがある。
レミケードのおかげで腸は一旦落ち着いたが、気管支炎が悪化、今度は6月8日から「肺炎」で入院してしまった。
震災のことを心配しつつ、自分の家庭内では思ってもいなかった子供の難病に悩まされる。
こういう理由で、ブログ更新どころではない日がこのところ続いている。
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