バトルロワイアル

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2008.03.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
14話 勇気とは……



ぱらららら
「なっ、なんの音だ!?」
朱雀は反射的に後ろへ下がった。
香織も額から汗を垂らしていた。
「……夕城……もう間に合わん」



北の山山頂C-8


北の山展望台は、ほぼ赤色に染められていた。
「ううっ」

「ぱららららっ」
聖奈が体を這いずらせて彩花に向かってきた。
「彩花ちゃん……大丈夫?」
「聖奈さん、ごめんね。巻き込んじゃって……」
彩花の目には大粒の涙が浮かんでいた。
「泣かないで?ずっと親友だったでしょ?」
彩花はその言葉で、また涙がでてきた。
かたっと展望台の向こうで音がした。狙撃者が狙撃した木の枝から飛び降り、展望台内部へと入ってきた。展望台はレンガ造りで、全体は五角形、浅いレンガの壁に、角の部分からコンクリートの棒が屋根を支えていた。展望台中心部には太いレンガの柱が屋根へと伸びていた。
彩花は近くに転がったメガホンを持ち、体を横にさせながら、メガホンを口の近くへと持ってきた。
「朱雀君、聞こえますか?」
朱雀は少しビクッとした。香織は朱雀の方を向いた。羽田も目だけを朱雀へ向けた。

朱雀の目から涙が浮かんできた。香織はそれを確認した。
「あたしにも貸して」
聖奈の声だった。メガホンを通して、その声を確認した。
「あたしは、稲葉くんが好きでしたっ……それだけ……だよ……」
朱雀は大きく息を吸い込んだ。

朱雀の声が展望台へ届いた。彩花はニッコリと笑った。
「朱雀君?朱雀君だよね?嬉しい……最後に声が聞けて……」
彩花は聖奈の方を向いた。
「私と一緒にいた聖奈さんは……もう死んでしまいました……私も……聖奈さんのとこへ……」
ダァーン!
メガホンを通して聞こえてきたので、島全体にこだました。
その後、彩花の言葉はなかった。
「津田ァ!」
朱雀は膝をついた。「このゲームも、悪くない」



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Last updated  2008.03.26 19:39:20
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