ようこそ、ももちやん旅の部屋へ

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もう一度働きたい(4)~(6)



家族の協力不可欠
「助けてほしいこと」明確に

 再就職の準備は、戦略を立て、どんな仕事をするのか、どんな働き方をするのかを考えることからすでに始まっている。今回は、さらに準備を進めていく。


■環境を整える

  「再就職したい」。その気持ちは、まず家族に相談しよう。なぜなら、仕事をする上で家族の協力は必要不可欠だからだ。

 家事、子育てなど今までと同じようにやった上で、仕事も、というのは不可能と考えたほうがいい。

 「家事は今までと同じようにしますから働かせてください」というのでは、長続きしない。「なぜ働きたいのか」そしてそのために「何を助けてほしいのか」をきちんと話し合ったほうが、先々のためである。

 子供がいる場合、子供をどうするのか?というのが最大の懸案だろう。

 保育園に預けて働くことができるのであれば、まず保育園入所を検討する。小学生の場合は、放課後の学童保育が利用できるかどうか調べてみよう。

 「面接でよく聞かれるのは、子供が病気になったらどうするのか、ということ。そこで答えに詰まってしまう人が多い」とハナマルキャリアコンサルタントの細田咲枝さん。

 子供が小さいうちは、よく病気をする。悲しいけれど「そのときは仕事を休みます」では面接を乗り切れないのが現実だ。

 万が一の場合に、預かってくれる人(親や近所の人、子供の友達、学童保育、習い事、ベビーシッター会社など)を確保しておくことで、安心して面接に臨め、仕事への意欲の「本気さ」を認めてもらわねばならない。

 また介護が必要な人がいる人も同様だ。

 二重三重の準備を整えておこう。

■練習してみよう

 細田さんは、「本当に外に出て仕事ができるの?と心配な人に、外出シミュレーションを勧めています」。

 仕事を始める前に、家を空ける練習をするのだ。

 たとえば午前10時から午後4時などと一定時間を決め、必ず毎日外出する。練習なので図書館での情報収集や勉強、映画鑑賞でも買い物でもよい。家を空ける前提で、その前に早起きして洗濯や掃除を片づけておくとか、夕方帰ってきてから急いで夕食を作るなど、やってみるのだ。家事の「手抜き」のこつや、どうしても人の手を借りたいことの見極めにも役立つ。

 「1週間続けてみてください。外出するというリズムができて、自信がつきます。雨が降っても洗濯物をしまいにもどってはいけませんよ」。

 時間を守ることも社会人モード切り替えへのワンステップなのだ。

■できないと思わない

 これだけ準備をし、再就職講座に通っても「でも私には無理」と言い出す人もいるという。

 「再就職できない理由を探してたくさん上げる人がいる。夫が反対する、姑が反対する、子供を預けられない……。でもできない理由ではなく、どうすればできるようになるかを考えて、一歩を踏み出してください。必ず道は開けます」(細田さん)

 次回は、再就職に成功した人の実例を紹介する予定だ。

2002.7.22 ぴーぷる


-女性の再就職支援講座(5)-

「案ずるよりも」
勇気を出して踏み出す第一歩


 家庭の主婦から仕事を持つ女性へ・・・。難しいと考える人もいるだろう。だが、勇気を出して一歩踏み出してみよう。今回は、実際に一歩踏み出した女性たちを紹介する。


■押し花アートをビジネスに。児玉美由紀さん(39)のケース

 臨床検査技師として病院に勤めていた児玉さんは、結婚して子供ができたため24歳で退職。以来、専業主婦として過ごしてきた。

 5年ほど前、子供の幼稚園の役員をしていたことから幼稚園の事務のアルバイトをするように。そのころ、チラシでみた「押し花教室」に興味を持った。趣味で押し花をするだけではなく、「将来独立してビジネスにできる」のが売り物だった。

 説明会に行き、「押し花でこんな芸術性の高い作品が作れてしかも仕事になるとは」と驚いた。学費は数十万円という高額なものだったが、自分のお金でなんとか融通できる金額だったため入学を決意。1回4時間を月2回、半年間通うコースで講習を受けた。

 「半年ですべての技術を教えてくれました。技術をマスターすると、販売用の作品を作ったり、押し花を人に教えてもいいし、作品を販売するなど自由に仕事ができる。結婚式のブーケをそのまま押し花にする作品が人気ですね」

 児玉さんは「遺影や挙式の記念写真を花で飾る」押し花写真額を作りたかったため自力で開発。あとから写真を出し入れできる押し花額を作って実用新案も取得した。学校にも写真額部門ができ、授業で教えるように。一昨年、自分で「フォトフラワー有限会社」を設立し、学校で教えたり製作の受注をしている。

 「自分が好きなことを、誇れる技術でできる。楽しみながらできる仕事ですね。最初の費用はかかるけど、ライフスタイルに合わせて仕事ができる点が魅力。写真額や押し花をどんどん普及させたいですね」

■転勤族の妻だけど。長井朋子さん(32)(仮名)のケース

 都内の原料メーカーの事務職で5年勤めた長井さんは、結婚した後、夫が大阪に転勤になったのを機に退職。大阪では派遣社員として3社を回った。

 3社で自分で頑張っていきたいと思う職場に巡り合い「長く働いて欲しい」と請われたが、今度は夫が北海道に転勤。北海道では派遣社員を勤めたが、妊娠を機に仕事は一時休業。子供が生後8か月で再度東京に転勤になった。

 子供を幼稚園に入れようと思っていろいろ見て回ったが気に入るところがない。

 「ローンもあるし、働いて保育園に入れようか」と夫と相談した。地域に密着した折り込みチラシで仕事先を探した。

 一方、昨年秋に区で行っている「女性のための再就職セミナー」も受講した。

 今年5月から、自宅から至近距離の会社を見つけて就職。自宅と会社の間に保育園も見つけ、午前9時半から午後4時まで働いている。

 「家にじっとしていられないタイプですので仕事は本当に楽しい。職場にも子育てしている人がいて、話し合うことも多い。久しぶりになんとかちゃんのママではなく自分の名字で名前を呼ばれるのが新鮮です」

■資格をとってパソコンの仕事をみつけた田中洋子さん(37)のケース

 結婚してすぐ子供ができたため、仕事を辞めた田中さんは、その後8年は専業主婦だった。家にいて子供の母親としてだけの日々に嫌気がさしていたころ、電話勧誘で「パソコンの技術を身に付け仕事をしませんか」と勧誘された。結果的には「これがいわゆる悪徳商法で、資格を取らせて内職を紹介するというものでした」。子供が幼稚園に通っており、自宅でできるのが魅力だった。50万円も費用がかかるが資格は中々とらせないし仕事もこない。「だまされたとわかっていたけど仕事をしたい気持ちでいっぱいでした」

 世間で通用する資格がほしくて、ここにはさっさと見切りをつけ、インターネットで自宅近くのパソコン教室の研修生募集に応募。費用がかからずにパソコン教室で働きながら勉強し、その間にマイクロソフトの資格をいくつも取得した。

 「研修生は教えてくれるわけではないので独学。でも向いていたのか一生懸命やりました」

 そして、求人チラシで見つけた、大学のパソコン授業のアシスタントの仕事に応募。今春から週2回、大学でインストラクターをしている。

 「子供も大きくなり、学校にいっている間に仕事が終わる。自宅から近く、夏休みもあり、いい仕事です」

 ワープロが打てる程度だった田中さんだが、今ではホームページ作成もできる。パソコン好きの夫とも話がはずみ、子供たちに教えることもできるようになり、家庭もハッピーだ。

 「ただ入力するだけでなく、人に教える仕事に出合えた。仕事をしたいという目標を持って勉強したのが良かったと思う。家で悶々としている主婦の人にぜひ目標をもってほしいですね」


2002.8.19 ぴーぷる


-女性の再就職支援講座(6)-

美しく仕上げよう
履歴書は自分のパンフレット


写真、印鑑も重要 郵送は添え状も

 自分のやりたい仕事が見つかり、方向性も見えてきた。家族の協力も得られそうだ。そうなったら、いよいよ具体的に、「応募」してみよう。


■仕事を探す

 仕事の探し方にはいろいろある。身近なところでは新聞のちらし。地域に密着した求人情報がたくさんある。日曜日の朝刊に多く入っている。また新聞の求人欄も探してみよう。地域のお店の張り紙、地域情報紙なども、その気でみると情報が満載だ。

 ほかには求人情報誌、インターネットの求人サイト、ハローワークなどが情報源になる。インターネット上で直接、募集している企業やお店も多い。「スタッフ募集」の文字に敏感になろう。人材派遣会社でも最近、「フルタイム」「パートタイム」など様々な就労形態に対応している。

■年齢制限に負けない!

 募集年齢が「25歳から35歳まで」などと制限している場合でも、自分ができそうと思ったら、アタックする事をお勧めする。自分がいかに働きたいかの熱意を示したい。まずは応募してみること。

■応募書類を書く。

 応募したい会社が決まったら、さっそく書類をそろえよう。再就職で必要な書類は2種類ある。ひとつが「履歴書」、もうひとつが「職務経歴書」だ。

 履歴書は、文房具店などで購入し、手書きで記入する。転職者向け、新卒向けといろいろ種類があるので、大きな書店や文具店などで選んでみよう。

 職務経歴書は、決まった用紙・書式があるわけではないので、自分で自由に作成する。

 A4の紙1枚程度に、履歴書に書ききれなかった仕事の経歴をまとめる。手書きではなく、ワープロ・パソコンで文書を作成するのが一般的だ。

 再就職する場合、過去の仕事歴が少ないことも多々あるだろう。その場合は無理に職務経歴書を作らず、すべてを履歴書に盛り込んだほうがいいかもしれない。

 いずれにせよ、郵送する場合には、添え状もしくは送付状(応募したいのでよろしく旨の手紙のこと)を同封する。履歴書だけを封筒にぽんと入れないよう気をつけたい。

■履歴書の書き方

 ハナマルキャリアコンサルタントの上田晶美さんに、履歴書作成のポイントを聞いた。

 〈1〉履歴書はあなたのパンフレット 履歴書が誤字なくきちんと書かれていると、事務能力があることが伝わる。内容だけでなく、履歴書全体が「自分」という商品を説明するパンフレットだと思って美しく見やすく仕上げよう。

 〈2〉まず印鑑を押す 印鑑がきちんと曲がらずかすれずに押されていることが印象をよくする。最後に押して失敗すると、書き上げた労力がふいになるので、まずきれいに印鑑を押してから書き始める。

 〈3〉写真が重要 何かのパンフレットをみても、まず写真に目がいくように、履歴書の写真はとても大切だ。顔の美醜ではない。きちんとした服装で、少しほほ笑んだ写真の白黒写真を撮る。スピード写真ではなく写真屋さんで撮ってもらおう。

 〈4〉名前は欄いっぱいにバランスよく 名前の印象は特に大事だ。小さな文字では自信がないように見える。大きくどっしりと、欄いっぱいに書こう。

 〈5〉略さない 住所は都道府県名から。「〃」などは使わずに。

 〈6〉電話は固定電話を 携帯電話より安心感を与える。

 〈7〉学歴は高校から 小学校は必要ない。欄の大きさに応じて、中学または高校から。○○高校と書かず正式名称で。

 〈8〉職歴を詳しく 職務経歴書を盛り込んだ内容にする。その部署でどんな仕事をしたのか、具体的に書く。たとえば「営業事務 部員10名を担当 接客、電話応対、文書作成、パソコン入力(word98 excel98)、計数管理(毎月3000万円から5000万円)」

 〈9〉資格・特技 資格は正式名で書く。空欄は良くない。

 〈10〉PR欄は有効に 趣味や性格、特徴などを書く欄があるときは、PRする欄なので空欄にしないで有効活用しよう。主婦の場合、主婦っぽい趣味よりも、健康面をアピールする。


2002.9.16 ぴーぷる

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