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「ちょっと言いたくなる京都通」として奥深い京都の良さや 京都の人も知らない情報などをおりまぜながら、 わかりやすく紐解いていきたいと思います。 ぜひ身近に京都を感じてください。 体の不調や痛みがでたときにお参りするお寺として関東は巣鴨の「とげ抜き地蔵」がありますが、 京都では「釘抜き地蔵」が有名です。 この「釘抜き地蔵」がある石像寺には、体の痛みに悩む参拝者も多く参られますが、 臨床心理士でもある住職様が、体の痛みだけでなく心の問題に対しても カウンセリングをされているそうです。 地域社会が希薄になった現代、「人と対話をする大切さ」を住職様に教えていただきました。 ■ 全国から参拝者が絶えへんのどす。 弘法大師が弘仁10年(819年)に開基したこのお寺は、正式名を石像寺(しゃくぞうじ)と言います。 弘法大師が唐より持ち帰った石に、自ら地蔵菩薩の尊像を彫り、人々を様々な苦しみから救おうと御祈願されたのが由来です。 苦しみを抜き取るという意味から、当時は「苦抜(くぬき)地蔵」と名づけられましたが、後年「釘抜(くぎぬき)地蔵」と呼ばれるようになり、今も地元の人々からは「釘抜地蔵さん」と親しまれています。 「釘抜(くぎぬき)地蔵」と呼ばれるようになった理由として、こんな不思議なエピソードが伝えられています。 京都で有数の大商人だった紀の国屋道林は、40歳の時、突然両手が痛みだしました。 理由もわからず、堪え難い痛みが続き、いろいろと治療をつくしましたが、その効果もなく苦しんでいたそうです。 道林は、「苦抜地蔵」があらゆる苦を抜いてくれると聞き、地蔵尊に願をかけて祈りました。 その夜、彼は夢の中でお地蔵様のお告げを受けるのです。 それは、道林が前世に人を怨み、仮の人形を造り、その両手に八寸釘を打ち呪ったというものでした。 その罪が道林にかえり、報いとして両手の痛みに現われたというのです。 お地蔵様は昔の釘を抜き取って道林に見せたそうです。 翌朝、目覚めると、なんと両手の痛みはすっかりと消え失せているではありませんか。 手の痛みが治った道林は、早速お地蔵様に報告に行きました。 すると、お地蔵様の御前に血に染まった2本の八寸釘が置いてあったそうです。 それを見た道林は、身の毛もよだつ思いに驚きましたが、その日から百日間、お地蔵様を日参し感謝を表したと言います。 以来、「釘抜地蔵」と呼ばれ、お地蔵様の底知れぬパワーを物語る数々の伝説が残っています。 それ以降、現在まで、体の痛みや心の傷みなど、どんな苦しみも抜いてくれる「釘抜地蔵さん」と人々の信仰が厚く、北海道や九州など全国からの参拝者が訪れています。 両親の病気等、本人の代わりに誰かのためにお参りする人も多いそうです。 お参りは、竹の棒を数え年の数だけ持ち、数え年の数だけ本堂をまわって正面でご祈願します。 ■ 心の釘もきっと抜けるえ。 釘抜地蔵のご住職、加藤廣隆さんは臨床心理士でもあります。 寺内で、「こころの相談室」を開き、相談希望者のカウンセリングも行っています。 どなたでも相談可能です。 プチ鬱やひきこもりなど、心の悩みを抱える人が多い現代。加藤住職は次のように話します。 「心に何か問題を抱えている時は、まるで心に釘がささったような状態です。 その釘を抜いてもらいたいとお地蔵様に祈願しても、それだけではおさまらないところまで、追いつめられている人もいます。 そういう人にとっては対話することが救いになります。 心の悩みは体の悩みと違って直接対話が求められるんです。 神仏という大いなるものとのつながりを持つことは素晴らしいことです。 そのような大いなるものと対話できる人は幸せですね。 ただ、生身の人間と直接話したいという人にはカウンセリングでお応えしています。 家族がいても親しい間柄だからこそ相談しにくいもの。人間関係は近いほど難しいんです」 こちらにお礼参りにこられた方には、不思議なことが多々起こっているそうです。 「不思議なことは起こってあたりまえです。実は不思議でも何でもない。神仏という大いなるものとのつながりは昔からありました。大いなるものを象徴するのが魂。 魂は、<頭で考え心で感じて、あっそうかと腑に落ちる>その腑に落ちるところにあります。 人を好きになるのも嫌いになるのも一瞬。頭では好きにならない。 好きになろうと努力してもなりません。もっと深い魂レベルで好きになる。 魂を投影するために大いなるものの存在があったんです。 それは人類が生まれた頃からあったもので、脈々と続く人の歴史の中でずっとあったこと。 ごく最近になり、その感覚を忘れてしまったのでしょう。 その感覚を忘れるから、心の病も増えていきます。心と体は切り離せません。 病は気からと昔から言いますが、心が晴れて、悩みがなくなると、体も健全になるものです。 たとえば、犬やネコといった動物はお地蔵様に手を合わることはできません。 手を合わせて祈るという行為は人間だけの特権、それを忘れてはいけないんです。 手を合わせ祈るということが大切です」と、加藤住職は語ります。 ■ 釘抜地蔵さんは憩いの場どす。 境内のあちらこちらに釘と釘抜きのシンボルが見られますが、とりわけ印象的なのが故堂本印象さんが制作した釘抜きのモニュメント。 お母様のことで参られ、そのお礼として奉納されたものです。 地蔵堂の背後には、重要文化財の阿弥陀三尊像が安置されています。 正面が阿弥陀菩薩、奥に弥勒菩薩、右側に観音菩薩、左側に勢至(せいし)菩薩。 光背まで一石で造られた石像としては、全国でも最も古い年号を持つそうです。 そして、本堂の壁を囲むように約千枚の釘と釘抜きの絵馬が奉納されています。これらは全部、お礼の絵馬です。 お礼参りの多さにお地蔵様の救済力が現われています。 開門の朝5時半?閉門の午後5時まで参拝の人々が絶えない境内。 「釘抜地蔵さん」は、近所の人々のコミュニティとしての役割も担っています。 地域の憩いの場として、そこに行けば、必ずおなじみの顔に会えるという、特にお年寄りにとっては貴重な場所です。 大切なのは、中心になるものがあるということ。お地蔵様というリーダーを囲んで、みんなが日参するのです。 「最近は話のできる所がなくなりました。昔は、何かあれば近所のご隠居さん、大家さんなどに相談できました。そういう存在がなくなり、人間関係が薄くなった。 問題は小さかったのに、悩みを一人で抱えることで大きくなってしまい、自分の内側で複雑化してしまうことで、ますます状況は悪化します」と加藤住職。 気軽に近所の人々が集える場所があることは素晴らしいことです。 また、手を合わせるお地蔵様がいてくださり、相談できる住職様もいらっしゃいます。 ここには、地域社会の理想像があります。 それを証拠に大学の教授たち、地域研究の専門家らもリサーチにくるほどだそうです。 「釘抜地蔵さん」に、本来あるべき地域の姿を見出します。 「自分という存在は自分一人で作られているのではありません。 自己というアイデンティティは個としての自分だけで成立しません。 親、その親、先祖がいて私がいる。自分も死ねばご先祖さんになるんです。 そのつながりの中でアイデンティティは生まれます。 アイデンティティはつながりの中でしか生まれてこない。 そう思えば、強くなり、なかなか崩れないはずです。 先祖が守ってくれていることに感謝することです」と加藤住職。 住職の重みのあるお話から、自分一人では決してないんだと、改めて気づきます。 いろいろなつながりに感謝しながら、お地蔵様に手を合わせたいですね。 ※毎月24日はお地蔵さんの縁日です。(午後1時から行われます。) おつとめ、住職様のお話、美味しいと評判のお汁粉の接待があります。 お汁粉は、なくなりしだい締め切りですのでご注意ください。 参加ご希望の方はお問い合わせください。 では、次回もよろしくお願いします。 取材協力:石像寺・釘抜地蔵 京都市千本通上立売上ル花車町503 電話 (075)414-2233
2016.05.25
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ALOHA! 海に囲まれたハワイならではの遊びと言えばクルージング! スター・オブ・ホノルルは最高にロマンチックな夜を約束してくれることでしょう。 食事、ショー、大海原に沈む夕日、そして船の旅を一度に楽しめるのがこのサンセットクルーズ。ホノルルには数多くののサンセットクルーズのツアーがありますが、オススメはアロハタワーのピア(桟橋)8から出航するスター・オブ・ホノルル号。 この船はエレベーター付きの4階デッキ、身障者用設備、揺れの少ない特殊安定装置等を搭載した全長70m、最大定員数1500人という大型クルーズ船です。 そして何よりも特徴は、予算や旅のスタイルによってコースが選べること。料理や内容によりタイプの異なる4つのコースが用意されています。 ロマンチックな一時を過ごしたいなら、最も豪華な5スター・サンセット・クルーズがお勧めです。 また、一番人気のスリースター・クルーズは丸ごとメインロブスターと洋上最大キャストの豪華なショーが自慢です。 冬場もホエールウオッチング・クルーズ、やウエディングパーテイーも行っています。 こんな素敵なサンセットクルージングを是非体験してみてください。!!! ではまたA Hui Hou!(じゃまたね!) Mahalo!
2016.05.21
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泡盛の原料米はほとんどがタイ米ですが、ジャポニカ米(日本米)で造られた泡盛があります。その名は『南雪』。平成5年は全国的な冷害の年だった。中でも岩手の米は壊滅的だった。ほとんど実らなかった。まさか、そんなことがあるとはだれも予想だにしなかったため、残っていたのはマス1杯の種モミだけ。これで、岩手の米を復活させるしかない。全国各地に打診して、沖縄までたどり着いた。沖縄県の農林水産担当者は、石垣島には田んぼがたくさんあるからと石垣市を紹介。島の農家も協力を申し出て、島の田んぼの5分の1を提供することがすぐに決まった。農家の痛みはよく分かる、困ったときはお互い様さ。望みと願いを背負った1マスの種モミは、石垣島の大地に放たれた。岩手から来た技術員は、寝ずの番で田んぼを見守る日々が続いた。すくすくと育つ稲。しかし、恐ろしいことが起こった。『岩手の稲穂は頭を垂れないんですねー』と、石垣島の農家の人が言ったのだ。え!? その一言で気づいた。実が入っていなかったのだ。この事実、岩手で待ちわびている人たちに何と伝えればいいのか。田んぼにへたり込んでしまった。しかし、思い直して他の田んぼも調べてみた。全滅ではなかった。別の日に植えた稲穂には、ちゃんと実が入っているものがあった。これで救われる。その後、稲はすくすくと育ち、無事に種モミの収穫を迎えることが出来た。その種モミを岩手に届ける際、沖縄からキャラバン隊を組んで出かけたそうだ。空港に着いて飛行機を降りると、なにやらパタパタパタと音が聞こえる。その音は...岩手の人々が石垣からのキャラバン隊長を迎えるために振りつづけている旗だったのだ。そしてその音は、空港から県庁までずっと続いていたそうだ。石垣の人々からすれば、困ったときはお互い様、あたりまえの事をしただけさ、としか思っていなかったようだが、岩手の人々が米の復活をこんなにも喜んでくれるのかと、自分たちが手伝ったことの意味を知り、鳥肌が立つほどの感動を覚えたそうだ。北国と南の島をつないだこの種モミは翌年岩手の農家に配られた。そしてその収穫米は、「かけはし」と命名された。米の縁でつながった岩手県と石垣島。せっかく生まれた絆をもっと深く強くしたい。請福酒造が面白い試みを始めた。「かけはし」で泡盛を造ろう! しばらく時が経つと、貯蔵タンクの一つが、かけはし泡盛で満たされた。さっそくかけはし泡盛を持って岩手県の副知事を訪ねた。そして名前はまだ決まっていないと伝えると、突然記者会見が始まった。復活米「かけはし」で造ったこの泡盛の名前を、岩手県の人に付けてもらいます、と発表した。約1000通の応募の中から選ばれたのが、南の島と雪国の心温まる出会いと絆をイメージした『純情泡盛 南雪』という名前。たくさんの思いが込められた泡盛の誕生でした。人の出会い。結ばれた絆って、大切よね。守っていくには会える場所も必要。毎年、冬場には岩手から当時の関係者が来てくれるわけ。だから請福酒造では「南雪100年古酒」を育てるための仕次ぎ式を行っているのよ。「100年後って、自分たちはもちろん生きていないから飲めないけどさ、昔々、こんな素敵な物語があったんだよ、って子孫にも伝えていきたいさね。」と爽やかな笑顔で漢那専務は語ってくれました。 『純情泡盛 南雪』16度。フルーティーな香りを楽しみながら爽やかな喉ごしに出会う。泡盛の主張はしっかりです。冷酒で飲むのが一番ですが、熱燗でも美味しいですよ。南の島に降る雪を思い浮かべつつ Merry Christmas For You♪Japan Transocean Air編集部 森山 卓さん
2008.11.20
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【神戸市民限定!神戸ポートタワー特別内覧会 】 4月26日(金)にいよいよ #神戸ポートタワー がリニューアルオープン 60周年を記念して、市民向けの特別内覧会を開催 神戸市民60組を無料でご招待 新設の屋上デッキや初登場の店舗など、新しく生まれ変わった姿をいち早く体験できます 日程:4月24日(水) 第1部 16時入場 第2部 17時入場 第3部 18時入場 場所:神戸ポートタワー 申込期間:3月30日(土) ※抽選です。 ※応募多数の場合は、途中で終了する場合がありますくわしくは▼https://www.city.kobe.lg.jp/a02564/378038156010.html#神戸市 #イベント #神戸ポートタワー
2024.04.24
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【神戸登山プロジェクト 神戸の山にでかけようスタンプラリー2025 】登山道沿いにあるお茶屋さんやカフェなどを巡りながら、登山を楽しむ 集めたスタンプ数に応じて、オリジナル記念品をプレゼントします 開催期間 10/17(金)~翌年2/1(日)までくわしくは▼https://www.city.kobe.lg.jp/a64051/stamprally.html
2025.11.05
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