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2019.06.09
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カテゴリ: 漫画
最近はGYAOでちょっとずつ更新されている『あしたのジョー』をBGMがわりに仕事をするようになっている。たまに仕事の手が完全に止まってしまうことがあるが,そこは仕方ない。
色々面白いのが,漫画にはないアニメのオリジナル回だ。当時のアニメ情勢はよくわからんが,かなり真剣に作りこんでいるのがわかるし,非常に質が高い。
そんなわけでアニメ版『あしたのジョー』40話,「白銀に誓う」の感想を書いていく。

https://gyao.yahoo.co.jp/player/00114/v12195/v1000000000000005935/

物語は,ジョーがウルフ金串をトリプル・クロスカウンターでK.Oした直後。
勝ったとはいえ,ジョーは満身創痍。そのため,丹下段平はジョーを温泉に連れて行き療養させることにしたのだ。ジョーも,「やっほー,スキーができる!」と大喜びである。
のちのち,ジョーは試合中に力石を殺してしまうという悲劇の結果,非常に禁欲的な悲壮感漂う男になるのだが,物語序盤の年相応のジョーというのも貴重である。

ご機嫌で歌など歌いながら温泉に向かうジョーたちであるが,バスで移動中,ラジオでウルフ金串が再起不能になったというニュースが届く。
「この世界の仁義だ…」と段平とジョーは温泉に向かう前,ウルフ金串の所属していたアジア拳闘クラブに向かうことになる。
そこでジョーと段平は大高会長に謝罪,というか一言挨拶に行くことになる。


これに激高したジョーはこう言い放つのだ。
​
「それじゃあ,ウルフの立つ瀬がなかろうぜ!
奴はあんたのため,このアジア拳のために戦ったんでぇ。
勝った時だけ頭をなぜで,負けたら犬っころでもあしらうように蹴っ飛ばす。
そんなふざけたやり方,俺は許せねえぜ!」
なぜかわからんが,泣きたい気持ちになってくる。
リングの上で戦ったのみではなく,ウルフはジョーの取り巻きのチビたちに暴行を振るった男である。だが,そうだからと言って,アジア拳の会長はひどい。
漫画ではないエピソードだが,展開になんの不自然さもない。
敵とはいえ,そこには武士の情けが必要なのだ。また,アジア拳の会長は自分のために戦ったウルフを使い捨てるべきではない。ここに表れているのは,敵にも情けを示すジョーの美しさと,冷酷に味方を切り捨てたアジア拳の醜さだ。

僕の中で梶原一騎ブームが来ているのだが,最近になって『あしたのジョー』を全巻再読した。つくづく思うのは,『あしたのジョー』は哲学書だということだ。
大袈裟だという人もいるかもしれない。だが,哲学とは何かといえば,goo国語辞典によるとこうなっている。

​1 世界・人生などの根本原理を追求する学問。古代ギリシャでは学問一般として自然を含む多くの対象を包括していたが、のち諸学が分化・独立することによって対象領域が限定されていった。(後略)
​
ならば,​​まさしくジョーは哲学だ。読者はジョーの生き方を通して,どう生きるか考える。

「男とはどう生きるか」,これはまさいく人生の根本原理だし,ひとつの世界観だ。誇張ではなく,僕は梶原一騎の漫画に数々の影響を受けている。
ま,そんな哲学を抜きにして『あしたのジョー』は面白い。これは間違いのないことだ。

​
あしたのジョー7巻【電子書籍】[ 高森朝雄 ] ​





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最終更新日  2019.06.09 11:57:43
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