ドイツ音楽のように堅固な形式美を備えた音楽を、フランスでも誕生させられないものか。長い音楽の歴史のなかで磨き抜かれてきた形式美に最大の尊敬をはらい、その上に趣向を凝らした感覚に媚びぬ冷静な音楽を盛りつけ、永遠に聴きつがれるフランス流の新しい芸術音楽を、ドイツ・オーストリアの作曲家たちをも感嘆させるような叡智の音楽を、創造せねばならないと考えるに至ったサン=サーンスは、1871年「アルス・ガリカ(Ars Galicaフランスの芸術)」を旗印として「国民音楽協会(Soci醇Pt醇P Nationale de Musique)」を立ちあげた。その創設メンバーにはフォーレ、マスネ、タファネル、ギローなどといった作曲家たちとともに、他ならぬセザール・フランクも加わっている。