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2012年08月18日
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カテゴリ: 本の紹介
【送料無料】小説上杉鷹山 [ 童門冬二 ]

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現在から、240年くらい前に、財政難で滅亡の危機に瀕している米沢藩を、弱冠17歳から改革していった上杉鷹山の物語。

J・F・ケネディ元アメリカ大統領やビル・クリントン元大統領に「もっとも尊敬する日本人政治家」と言われた。

小説なので演出はあるが、それにしても、上杉鷹山の生き様は見事であり、惹きつけられる。

この時代背景を考えると、以下のことには驚かされる。

・障害者の妻、幸姫を天女と思い、精一杯の愛を注いだこと。
 改革の最初の動機が、幸姫を悲しませないため、というのだから、男としてこれほどかっこいい人はいない。
・民こそ国の宝であり、国の源である、という思想。
・地場産業を振興し、武士も働かせ、民を富ませた。

 この忍耐強さ、懐の深さ。
・武士だけではなく、農民、町民のためにも学校をつくった。

板谷峠での治憲(鷹山)の演説にはしびれた。
米沢藩を灰の国、改革の志士たちを火種に喩えて、希望の火種をこの灰の国に再び甦らせよう、という内容。

士農工商の封建制度の時代に、武士は藩民に養われている存在であり、藩の政治は民を富ませる政治でなければならない、という信念のもとに改革を進めていった。

改革に必要な要素も勉強になる。

・人選が非常に重要→藩内はみだし派を集めて登用する
 佐藤文四郎、竹俣当綱、莅戸善政、藁科松伯、木村高広、
・藩政窮迫の実態を正確につかむこと
・その実態を全藩士にしらせること
・実態克服のための目標をしっかりかかげること

・民を富ませること
・改革が楽しいものであること
・士農工商の身分を忘れて一体となること
・若き人材を育てること

他藩、幕府の改革で失敗した原因

・推進者が一部の人間に限られたこと
・改革をおこなう政庁員全員にも、改革の趣旨が徹底していなかったこと
・改革の目的や方法が領民に知らされずに、一方的におしつけられたこと
・増税したこと
・改革を進める官僚は、すべて名門出身の上位者であり、部下に対して、指示・命令としてのみ方法をおしつけたこと。改革される側の痛みに深い理解と同情をしめさなかったこと
・すべて、民と藩士に対する愛情が欠如していたこと

重臣たちの改革への抵抗、竹俣が堕落していったところでは、権力の魔性、既得権へのすがりつき、人間の心の闇の深さがよく表現されていた。

著者の物語の展開のさせ方も、論理的でわかりやすい。
登場人物の言葉や情景描写も簡潔で読みやすく、見事にその場面の様子が伝わってくる。

この5年間で、500冊以上の本を読んできたが、この本は、お気に入りの本トップ5に入る。

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最終更新日  2012年08月18日 14時58分18秒
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