2002年02月28日
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ロンドンのチャイナタウン(と言っていいのかな?)に、ブラジル人の友人と二人で食事に行った時の事です。友人は中華料理を殆ど食べた事がなく、メニューを見てもそれがどういったものか解らないというので、彼女の好みも解らなかった事からコースを頼む事にしました。アレルギーで海老だけは食べられないというので、代わりの食材を使ってもらうように頼み、料理を待ちます。次々と出てくる料理はどれも彼女の口にあったらしく、喜んで食べていました。

何皿目かに友人は私にそう聞きました。
「アヒルよ、美味しいわよ。食べた事ない?」
「何ですって?!そんなもの食べた事あるわけないわ!」
非常に愕いて言う彼女に、私も愕きながら言いました。
「そう?でもチキンと同じようなものでしょう?」
彼女はじっと皿の上の料理を見つめます。そして言いました。
「でも…私食べられないわ!」

翌朝の事です。クラスルームに入って行くと、学校で台湾人の友人にブラジル人の友人が、昨日の事を話していました。
「チャイニーズは皆アヒルを食べるの?」
彼女はそう言ったように聞こえましたが、黒板に同時に大きくDOGと書きました。台湾人の友人はそれを見て首を振ります。
「食べる人もいるけど、私は食べないわ」
「そうよね。私も食べられなかったわ」
彼女は大きく肯いて言いました。
「ちょっと待って!違うわ、違うのよ!」
私は大慌てで彼女たちに近づくと、口で言うよりも早いと思い、DOGの横にDUCKと書きました。全く何て事でしょう。彼女はアヒルを犬と間違えていたのです。
暫くの付き合いの後、彼女がA、U、Oなどの発音を混同している事に気づきました。何度訂正しても間違えるのでお約束のようになっていた会話もあったものです。
「昨日、家で歩いていたらホストマザーが邪魔しに来たのよ。いやになるわ」
友人の言葉に私はわざと大仰に頷きます。

私は「歩いて」にアクセントを置いて言いました。すると友人はしまったという顔をします。
「家で勉強していたの!宿題してたのよ!」
彼女は「勉強」にアクセント置いて言い返しました。
勿論言い間違いは彼女だけの専売特許ではありません。私もしょっちゅう彼女にRとLの言い間違いを正されていました。こんなふうにして、私たちは英語と共に色々な事を学んでいったのです。





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最終更新日  2002年03月04日 15時15分14秒
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