2004年02月21日
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こんばんわ。

本日はおひさしぶりに業界の暴露ネタをいきたいと思います。

 以前に書いた日記で賞味期限ってのは実際のところ、パックを詰めた段階で設定する場合が大半で、間違っても卵が産まれたその日を基準に設定しているものではないって書いたのを憶えていますか?

本日はそのへんお事情ってのをもう少し詳しく解説しようと思います。

それでは、はじまりはじまり~。

皆さん、唐突に質問で~す。

よくスーパーで見かけるパック詰めの卵ってありますよね。あれはいったいどこで詰めているのでしょう?次の中から選んでね。

①卵の集荷センター
②卵の問屋さん


さて、皆さん、どれが最も多いと思いますか?

答えはというと  ・・・すんませ~ん。僕もわかりません。

どのくらいの比率かを調べることの出来るデーターを私はいまだに見たことがありませんので。

でもね、なぜ、こんな質問をさせていただいたかといいますとこの三つの分類の中に賞味期限の秘密が隠れているからです。

 それでは、一つ一つ見ていく事にしましょう。

今日は三つの中でも①に特化したお話したいと思います。
 なぜなら、①の事情を理解できれば②と③もおのずと理解できますから。

ということで①の集荷センターについていきましょう。

 皆さん、この集荷センターというのは何をするところかわかります?

 ここはね、鶏さんの住んでいるところから卵を集めてきて大きさ別に選別したり、キズのついた卵をよけたりして取引先に出荷できるような状態にするところのことです。



「集卵→選別→出荷」を行う専用の施設ってとこです。

この施設はね、実際のところ、どこの養鶏場でも持っているわけではございません。
 何せ多額の投資が必要ですから。少なく見積もっても数千万はかかるので。

そこで、この集荷センター(業界用語ではGPセンターといいます。これからはGPでいきますね)を持ってない養鶏場ってのはどうするかというと大規模養鶏場が所有するGPセンターに採卵した卵をそのまま出荷して後のことを全てお任せしてしまうのです。
 つまり、作ることに専念して売ることは一切相手にお任せしてしまうってパターンです。(このことを原卵出荷っていいます。)



実際のところ、この保管庫に入ってきた順番に則って卵は選別処理をされて出荷されるわけですね。

ここがポイントなんです。順番に処理されてからということがね。

つまり、卵は毎日産まれます。毎日養鶏場からGPセンターに運び込まれてきますよね。
それは皆さんも想像がつくと思います。

でもね、私達食べる立場で考えてみて下さい。

毎日、毎食、鶏が産んだ分だけの卵を必ず食べていけると思います?

無理でしょう?

かならずね、卵に限らず食物っていうのは時期によって余ったり足りなかったりするものなんです。だからこそ、時期によって価格が変動するんものなんですけどね。

何をいいたいかというとね、
順調にこのGPセンターに運び込まれてくる卵がパック詰めされて出荷できれば問題ないですよ。
 でも、余ったときってどうなるかってことなんです。

もちろん、出荷できないですよ。

出荷できないとGPセンターの一時保管庫も一杯になるので農場からも卵を運び込むことができないですよね。

ということは・・・売れるまで運び込まない、もしくはパック詰めした卵を別のところに保管しておいて順繰り順繰り処理しながら出荷していくパターンしかないですよね。

ってことはね、
 農場で卵を集めてからGPセンターに運びこまれるのに1日、
機械で選別されるまでに1日、
出荷されるまでにもう1日はかかる。

としたら、順調に進んでも産まれてから出荷までに3日はかかるはずです。
 そして、出荷されてスーパーの店頭にもすぐに並ぶとは限らないのでそのあたりも勘案するとね

おそらく、4日は経過しているはず!!

これはあくまでも順調にいった場合ですからね。産まれて4日目で店頭に並ぶなんてことは年間を通すとほぼ期待できないでしょう。

ぶっちゃけるとね
今のご時世ってのは卵の生産量が消費量をはるかに上回り過ぎていて余りまくっているんです。
(だから、京都の養鶏場の半年前に卵が出回ったりしているんですよ)
 それに加えて一連の鳥インフルエンザの問題で消費量も落ちてきています。

ということは・・・ますます卵はあまりまくっていくのです。

いわれてみると最近スーパーで卵の特売って多くないですか?

それもかなり安いでしょう?

1パック100円を切るなんてざらにあるでしょう?

あれはなぜそんな価格になるのかってところを今お話したことを参考に考えると私が何がいいたいかわかりますよね?

ほとんどの場合、残ったら養鶏場も困るので原価割れでもいいから余った卵を処分しようってのが本音じゃないかな?

 だって、特売しなくても売れるのでしたらそんな無茶なことを連発しませんから。
 それにね、イラク戦争が始まってから鶏さんが食べる餌がずっと上昇してきているのです。卵の価格はずっと下がっているにも関わらずね。


結論をいいますと、

今のご時世では新鮮な卵が市場に出回ることはほとんどない!!

もし、あるとすれば農場から直接もってきている場合か自分で養鶏場まで買いにいった場合のみ。それでも新鮮な卵が手に入るかどうかは保証できません。だって、養鶏場の方も古い卵が余っているのに新しい方から出すなんてことはよっぽどの販売力が無い限りありえないですから・・・。

さて、本日の私のお伝えしたいことが見えてきたでしょう?

スーパーの卵の賞味期限はあくまでも出荷した段階で設定されているものですから出荷前にどのくらい経過しているかってところはまったくのブラックボックスなのです。

あの表示はあくまでも目安にしかなりません。

結局のところ、鮮度を見分ける目を持たないと安易に表示を信用して古い卵を生で食べて具合が悪くなるってことにもつながります。

だから、今の状況ではよっぽど信用のおける卵を販売するところ以外の卵を生で食べるのは遠慮した方がいいです。

正直、スーパーのバイヤーさんも卵の品質について本当にプロ並みの知識と見極める目を持っておられる方って皆無ですから。

ということで、本日は①だけで終っていまいました。明日は今日の続きをお話したいと思います。

では、ありがとうございました。

<終>





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最終更新日  2004年02月21日 18時53分04秒
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