ひらけ玉手箱
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監督/脚本: 松岡錠司 原作: 立川志の輔 小林薫 as みたま文化会館飯塚主任「悪い悪いって口ではすぐ謝るくせに全然悪いなんて思ってないのよ」と離婚まで秒読み状態の妻に酷評される、なんちゃって公務員。大晦日、コンサート会場として2つのママさんコーラスの予約をダブル・ブッキングしてしまった彼は、なんとかなるさ主義でのらりくらりの対応をするが、「自分に足りなかったのはギョーザだ」と呟き、事態収拾に奔走するまでに至る。ダメ男がオトコになるまでのドタバタ。安田成美 as 五十嵐純子創立1周年で初のコンサートを企画した、ママさんコーラス「みたま町コーラスガールズ」のリーダーにして指揮者。夢多き夫(現在は落語家を目指しつつタクシーを運転)に嘆きもせず、彼女似の息子と一家を支える新型肝っ玉母さん。おっとりしているが度胸は抜群で、人助けのための軽犯罪には寛容(笑)「あたし警備員さんには強いんです」の言葉通りあっさり陥落。しかし・・・・・・元音楽教師にしてあの指揮、どうなんだろ。由紀さおり as 松尾みすず創立○十周年の伝統を誇る「みたまレディースコーラス」のリーダー。町長婦人を含むハイソな奥様方の集団を率いるが、さすがやり手社長。人を見る目と決断力がある。姉・安田祥子もしっかりコーラスに参加している。「ティアララルンっ♪ティアララルンっ♪ティアララティアララティアララルンっ♪」のトルコ行進曲は二人のデュエット以外の大人数で聞いたのは初めてだが、歌えるものなんだなあ。挑戦してみたい!竹田の子守唄、赤とんぼ、とフルコーラスで聞きたくなる名曲が続く。晦日のコンサートといえば定番の第九、「歓喜の歌」もおみごと。 浅田美代子 as 飯塚さえ子飯塚主任の女房。夫にとことん腹を立てていた彼女が最後に。「あなたも人の役に立てるのね。」筒井道隆演じる客に「こちらはあなたのご主人で?」と聞かれ「そう見えます?」「そうとしか見えないです。」とやり取りした後の、すがすがしい表情が○。無事年越しそばを食べたろう。根岸季衣 as 塚田真由美 みたま町コーラスガールズの副リーダー。30歳にしてニートの息子を養うためミニスカ姿で働く骨太なお母さん。大晦日。小説や小噺、映画でもさまざまな人間の悲喜劇が交錯する一日。飯塚にとっても人生の総決算日になる。ホステスに入れ込み、店では一人カラオケで同じ曲を熱唱。あげく妻や娘とは別居状態で、ついたあだ名が『ロンリーチャップリン』。そんな男を目覚めさせたのは、「暇つぶし」だと思っていたコーラスにかけるメンバーの熱意と、会館御用達の食堂から出前ミスのお詫びとして届けられたギョーザ。食堂を営む夫が倒れ、朝は病院、昼はラーメン作り、夜はミシンの前に座る女将。娘が止めても「行くと忙しいのは自分だけじゃないってわかるから」とコーラスの練習を続けている、と聞かされガツンとこたえる。 「ギョーザ、おいしいですね。気持ちがこもってますね。」 「ギョーザか。このギョーザがなかったのか、俺たちには。」その女将を出演させるためにリフォームの代打に立ったものの、洋裁の基礎も知らない飯塚が「普通切るだけじゃなくまつり縫いとかするでしょう」とぼやく客に「祭縫い?なんだその陽気な縫い方は」と答えるシーン。何気ないけどよかった。余計な間が多かったスローテンポな飯塚主任が、打てば響くようにテンポよく回転しだしたことが、会話にも透けて見えるようで。あまりにもうまく行き過ぎの感はあるが、ほら、大晦日だし。いろんな事を水に流して新たな出発をするには最高の日だから。
2008.04.19
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