フィドル上達法

フィドル上達法

2006年02月01日
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完璧なアーチストの音楽を聞くのもいい。けれど、うれしいとき、かなしいとき手にできる楽器があればもっといい。フィドルはそんな楽器です。

以前、私の師匠が見せてくれた本の挿絵に、肉親の死を知らせる手紙を受け取って泣き崩れる妻の横で、フィドルを弾く夫の姿(2人ともなぜか戸外で)が描いてありました。曲はきっとエアの哀悼歌。はたからみるといっぱい突っ込みを入れたくなるシーンではありますが、そうやってお互いの気持ちを思いやるのってすてきじゃありませんか。

私のうちには8ポンド(約1600円)で買ったエッチング(昔の銅版画)が飾ってあって、それがなかなか面白い構図なのです。The Music Lessonという題のその絵は、ぐっと右側に主題が描かれています。遊んでいる最中におじいちゃんから楽譜(らしきもの)を持っているように頼まれた幼い姉妹が2人、おじいちゃんはぐっと身を乗り出し、笛を吹いています。手つきからすると、昔はそうとうやってたのでしょうか。家のようすから、田舎の農家か酪農家と思われます。物があまりないがらんとした家の床には鍋とパースニップ(にんじんカブ)とジャガイモがころがっています。絵の左側には、暗い部屋の奥で赤ちゃんをあやしている母親がほほえみながらそれを見ています。父親はもう少し日のあるうちに片付けておかなかければいけない仕事があるのでしょう。まだ帰ってきません。夕飯までのひと時、おじいちゃんはそうやって昔の笛を取り出してふたりの子供の相手をしているのです。お姉ちゃんの方は首をかしげてちょっとふざけた様子ですが、妹の方は真剣です。伝統はこんな風に日常でなにげなく伝えられたのかもしれません。

いろいろと一家の様子がうかがえる絵です。そして、なんともあたたかい、音楽の原点みたいのを感じてしまうのです。けれどもちょうど、うちに来た音楽家に「ここに音楽の原点があるね~。」といっても、ぜんぜん興味のない顔をしていました。そっか、彼にとって、音楽の原点はバッハやモーツアルトなのだ。

分かる人にはわかってくれるかな。「大草原の小さな家」の父さんのフィドルなのです。





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最終更新日  2006年02月01日 13時18分44秒


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