京阪本線の枚方公園駅と枚方市駅のほぼ中間にある万年寺山は、ふもとより30メートルほど高い丘陵地になっています。
「萬年寺」の銘のある石塔
意賀美(おがみ)梅林を出てすぐのところに、上の写真のような石塔があります。「萬年寺」の名前が入っています。その上の文字は梵字でしょうか? 密教の雰囲気がただよっています。
もともとは十三重の塔だったそうですが、上は崩れてしまったそうです。いまは九重に見えます。後ろは意賀美神社へと続く階段です。(意賀美神社については明日、改めて)
「長松山萬年寺」の石碑
石塔の横には、「長松山(ちょうしょうざん)萬年寺」の石碑があります。
萬年寺は、醍醐寺(京都市伏見区)の末寺で真言宗の密教系寺院でありました。しかし明治3年(1870年)の「廃仏毀釈」によって廃絶し、本尊の「十一面観世音」や藥師堂、行者堂、鐘楼などは近くの浄念寺に移されました。
意賀美梅林のある場所は万年寺の伽藍跡だと推測されています。
鷹塚山のところで紹介した「惟喬(これたか)親皇の鷹」が巣を作った老松にちなんで「長松山」と名付けられたとか、この地で「万年通宝」を鋳造したので万年寺と呼ばれるようになったとか言われています。
ちなみに「万年通宝」は、日本で初めての流通貨幣と言われる「和同開珎」の次の貨幣で、天平宝字(てんぴょうほうじ)4年(760年)に淳仁天皇の命により造られたものです。
この地で万年通宝を製造したのは「田中家」。奈良時代から昭和30年代まで鋳物業を営んできました。鋳物工場跡がここから南に150メートルほどのところにあります。また、田中家が造ったとされる梵鐘が各地にあるそうです。この萬年寺の鐘も田中家が鋳造したものだったようです。
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