円福寺は臨済宗の禅道場として、現在も多くの僧が修業されています。その山門に掲げられている「江湖道場」という額。
「江湖道場」の額
「江湖(ごうこ、こうこ)」とは、中国の「江」=「揚子江(長江)」と「湖」=「洞庭湖」のことで、さらには「江」=「江西省」と「湖」=「湖南省」の地域一帯を指しているそうです。
中国の唐の時代、禅宗の代表的な二人「馬祖道一」と「石頭希遷」が活躍した地域が、現在の江西省と湖南省だということです。したがって多くの禅僧がその周辺を行き来しました。そこから転じて、禅宗僧侶の世界を「江湖」と称するようになり、僧侶が集まり修業する場所を「江湖道場」としたようです。
「創開……」の碑
山門に向かって右側には、上のような写真の碑が建てられています。「創開於雄峰圓福江湖道場」と記されています。
「示現……」の碑
もう一つ、山門に向かって左側には、上の写真のような碑が建っています。「示現於片岡初祖達磨霊像」と書かれているようです(「霊」の字が少し違うのですが、、、)。「片岡に於いて初祖(=初代)達磨の霊像が示現された(=この世に現れた)」という意味でしょう。
おそらくこれは、聖徳太子が達磨大師と出会ったという「片岡山飢人伝説」を指すのだと思います。その場所というのが「片岡に於いて」、つまり奈良県北葛城郡王寺町、現在の達磨寺(山号:片岡山)のあるところです。
奈良・片岡山の達磨寺、京都・男山の円福寺ともに、国の重要文化財に指定された達磨像があり、いずれも日本三大達磨といわれているそうです。ではあと1つは? これが分からない。。。。山梨県の向嶽寺にある達磨図(国宝)かな?
山門の両側には金剛力士像(仁王像)が置かれていました。
金剛力士像(阿形像)
同上(吽形像)
「碧巌録提唱」
山門には、「碧巌録提唱」の文字が掲げられていました。「碧巌録(へきがんろく)」というのは、禅宗において修行者が悟りを開くための課題として与えられる問題集のようなものです。つまり「禅問答」ですね。



山門の中に入ることはできませんでしたが、静かな中にも凛とした雰囲気のするお寺でした。この中で日々、修業を積んでおられるお坊さんがいらっしゃるんですね。
梅が咲き出していました 2018年01月21日 コメント(2)
実りの秋(山田池公園にて) 2017年10月01日