京阪の八幡市駅の南、本妙寺からさらに南へ150メートルほど歩き、左へ曲がったところに、「志゛ばん宗(じばんそう)」という和菓子屋さんがあります。
「志゛ばん宗」
上の写真、右手が和菓子屋さん、正面奥に建っているのが八幡市民図書館です。この和菓子屋さんの左側に細い路地があります。
「小野頼風塚」の碑
路地の入口に、「小野頼風塚」と書かれた背の低い石碑が建っています。その右側には、この人にまつわる言い伝えが記されていました。
案内板
話は平安時代初期に遡ります。「小野頼風」という人が男山に住んでおり、京の女性と深い契りを結んでいました(案内板では京に妻を置いていた」となっています)。
しかしいつしか、二人の間は疎遠になってしまいます。京の女は八幡へ訪ねてきましたが、頼風には他の女がいると知り、思い余って川に身を投げて死んでしまいました。
女が脱ぎ捨てた衣はやがて朽ち、そこから女郎花(おみなえし)が咲いたといいます。頼風が近寄ると花はこれを嫌うように遠退き、離れると元に戻るのを見て、頼風は自責の念にかられて、川に身を投げて死んでしまいました。
人々は哀れみ、二人の塚を築いたといいます。
頼風塚
路地を奥まで入ると、空き地に「頼風塚」があります。小さな五輪石塔です。
ちなみに女の塚は女郎花塚といい、ここから2kmほど南にある「松花堂庭園」(住所は八幡市八幡女郎花)の敷地内にあります。
なぜこの話がこれほどに長く語られてきたのかと思いましたが、どうやら「女郎花」という謡曲(ようきょく)があるんだそうです。その中では、妄執で苦界をさ迷っていた男女の亡霊がこの塚から現れるんだそうです。しかし旅僧に回向してもらい、そのおかげで結ばれたということです。
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