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お問い合わせの多い角樽の話を少々・・。よく「カクタルについてお聞きします」というお電話でのお問い合わせがありますが正しくは角樽(つのたる)と呼びます、念のため。【祝樽・角樽の由来】もともと角樽の由来については諸説があり、正確な故事来歴は判りませんが、一説によりますと足利時代末期の武将・松永久秀が作らせたのが始まりといわれています。柳の木は水を含むとふくれて水漏れが防げるところから、柳の木を使った樽が作られ、柳樽と呼ばれるようになりました。その後、樽作りの技術が発達して素材に杉の木が使われるようになると、柳の名前がはぶかれ、両手(柄)の部分が角(つの)に見えるところから角樽といいならわすようになったようです。この樽が祝儀に用いられるようになった時代は定かではありませんが、おそらく室町時代の頃から進物や慶事の贈り物として使われていたと思われます。角樽と慶事がこのように深いかかわりを持つようになったのは、何といっても、庶民文化が花咲いた江戸時代です。婚礼をはじめ、棟上式、落成式、赴任の祝い、店開きなどに盛んに用いられるようになり、特に婚礼には結納目録に「家内来樽」(やなぎたる)と書かれるほど常識化され、現在でも婚儀の風習として生きつづけています。始めは素材に柳を使ったものが杉に変わって樽も漆塗りの気品のある高級品になり、特に朱塗りの角樽は婚礼や祭礼などのおめでたい行事に使われるようになりました。●角樽には昔から2種類のサイズがあります。【1升入り】1800ml一升ものは「一生連れ添う」と婚礼用に特に使われます。【1升5合入り】2700ml半升樽は「商売繁盛」と縁起を担いで喜ばれ、商人のもとで用いられました。●角樽のご用命は福が来る縁起の良い「来福の角樽」をご用命下さい。
2009.07.17
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