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税理士は少しでも、税負担が少なくなるような「思考」で物事を考えます。
相続税は遺産の分割の仕方によって、税額が変わってくることもあり、分割の仕方によって、将来の税額も少なくすることもお客様にお話ししなければならない立場です。
しかし、税金が少なくなることを、必ずしもお客様が望んでいるわけではないことも、よくよく考えて申告手続きを進めていかなければならない存在かな?って思うのです。
あくまで選択するのは、税理士ではなく、納税者であるお客様ご自身。
税理士は選択肢を与えることが仕事。
このあたりは私は若いころに大きな失敗をしていますので、身に染みています…。
勘違いしてはいけないのは、税金が少なくなることが果たしてベストなのか?
そのあたりもお客様からお話を伺い、熟考しなければならないのではないかな?
ある市町村で本来給付すべきではない人に大金が振り込まれた、という事件がありました。
もともと金銭感覚が??という方だったのでしょうが、
お金で人生を狂わせた人は、こんな大事件になることは稀だとしても、見えないところで少なからず、そんな人もいるはずです。
冒頭の発言を受けて、当然のことながら、お客様の考えの通り、相続税の申告書を作成しました。
自分で稼ぎ、作り出した財産ではないもの、身分不相応な財産を持つことでその後の人生の選択肢を誤ることもあるかもしれません。
経済的に苦しかった時代を知っているからこそ、お金のありがたさを身をもって実感し、必要以上な浪費をしないことを覚え、苦しいからそれから脱却するために、次の高みを目指して、自分に磨きをかけて、まい進する人生。
それとも、思いがけず大金を手にして、そのお金をアテにして生きていく人生。
どちらが有意義か?
どちらも肯定も否定しませんが、己は前者でありたいかな?
と、人生の後半戦になってきて、そんなことを感じながら仕事をさせてもらっています(笑)