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カテゴリ: Book Review
「島原大変」(白石一郎,文春文庫)を読んでいる.

全4作収録されているうち,表題作のみ読み終わった.

「島原大変」は1792年(寛政4年)の雲仙普賢岳山頂付近の噴火(俗に「島原大変肥後迷惑」と呼ばれる)を,島原の城下町の開業医・小鹿野一伯の目を通して描いたもの.長崎で南蛮医学を学び,藩主も手放そうとしないほど名高い医者である彼が,噴火で負傷した人々の治療に自分の医術があまりに役に立たず,村々から駆り集められた町医者にさえ及ばなかったことに打ちのめされる場面が印象的であり,象徴的である.

いざというときに役に立たない専門家を専門家と言えるのか.これは地震動や防災の仕事に従事するものの端くれとして,耳に痛い言葉であり,肝に銘じておかなければならないことだと感じた.





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Last updated  2008.05.07 21:11:43
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