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カテゴリ: Book Review
「途方もない放課後」(鷺沢萠、新潮文庫)を再読。

webで注文した本がまだ届かないので、それまでの繋ぎに何か読もうと思い、エッセイか短篇集かなぁという感じでこの本にした。

まぁ簡単に言えば、お気楽面白、そして時々真面目なエッセイである。平成13年に文庫が出版されたということで、だいぶ前のことだが、懐かしく思えることが幾つかあった。

例えば(小説じゃないからネタバレしていいよね?)、ドラクエ6でレイドック(表)から進めなくなり、友人に電話したら、裏に行って月鏡の塔に行ってと言われたはいいが、どうやって裏に行くかが判らなかったり(ダーマの神殿から)とかいう話。あとは野茂投手がアメリカのオールスターで登板したとか。

それからオウム事件なんてのもあった。この手のことが起こると識者と言われる人はすぐ社会や教育やマンガ文化などのせいにしたがるが、そもそも悪いのは「人殺し」をした本人たちである、という至極真っ当なことが書かれている。イジメについても同様である。何で世の中の人たちはこんな簡単なことも判らないでしょうね、全く。

キングの小説「ミザリー」の映画の話がちょろっと出てきたもの少し嬉しかった。さすが映画通でならした鷺沢さんである。

最後にひとつ触れたいのが、何かしたいんだけどその何かが見つからないという若者を嘆いていた話。したいことなんていうのは本人の内側から湧き上がってくる気持ちであり、そんなもの「探しても見つからない」というのが鷺沢さんの主張。これはご本人がどうして作家になったか、というところにも通ずる話である。

かく云う私も、高校時代に大学を選ぶにあたって、将来食える分野か否かというより、内側から心動かされたからこそ、理学部地球惑星科学科なんてところを選んでしまったのである。別にそのことは全く後悔してないし、今もってその分野に関する仕事が(プロの研究職ではないが)出来ていて幸せなので、つまりはそういうことなんだなぁと思う。ありていに言えば、後悔はしていない、と。






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Last updated  2012.02.21 08:23:40
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