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カテゴリ: Science
「金融工学の挑戦-テクノコマース化するビジネス-」(今野浩、中公新書)を読む。

「新書」は新書というだけあってタイムリーな話題提供をするものなので、本書はちょっと昔の本になる。動機としては 「工学部ヒラノ教授」 の著者が書いたものであり、「金融工学」がどんなものなのかちょっと興味を持ったのでチョイスしてみた。因みにBOOK OFFで買ったものだ。

さて、内容の方だが、前半はそこそこ面白かったのだが、中盤からよく判らなくなってしまい、最後は流し読みになってしまった。「数式をあまり使わず」という著者の方向性と私の想定が合っていなかったというのもある。理系の私には数式をズラっと並べてもらった方が判りやすかった気がする。あと、中盤で判らなくなった理由は、デリバティブやオプションがどんなものか、説明を読んでもよく判らなかったこともある。肝心要なところが判らないというのは苦しい…。

そんな中でも興味をそそられたところや指摘したいところを幾つか挙げてみる。

P.69で 「物理学で言えば、摩擦のない理想的な運動、即ちニュートン力学の世界を扱うことに相当する」 というのは誤り。ニュートン力学でも摩擦を考慮できるのは理工系の大学1年生でも知っている。高校生でも知っているかもという事実である。まぁ言いたいことは判るのだが…。

P.87 「デリバティブは放射性物質と良く似ている。それは使い方次第で毒にも薬にもなる、一般の人が専門家でなければその中身は分からない…」 の件。現在そのまま読めば、デリバティブはやはり悪であるということになるであろう。



P.116でニューラルネットを使った株価予測が まずまずの結果を得ている としている。しかし、ニューラルネットの親戚である遺伝的アルゴリズム(GA)を使った株価予測というのを他のどこかで読んだことがあって、その場合の結果は将来の株価の「上・下」のみを言い当てる確率でさえ50%+α程度であるとされていた。つまり、サイコロやコイン・トスよりほんのわずかだけ優れているだけなのである。

そんなわけで、数理モデルを使った金融というものについて、やっぱり良く判らなかった私である…。

まぁそれでも今年13冊目をクリア。






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Last updated  2014.03.04 19:31:27


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